オリンパスがかつて販売していたフィルム一眼レフカメラ「OM-1」(1972年発売、発売当初の名称は「M-1」)が、国立科学博物館の2020年度重要科学技術史資料(未来技術遺産)に登録されました。「大きい、重い、撮影時のショックが大きい」という一眼レフの欠点を解消したOM-1の登場が、その後の各社の一眼レフカメラ作りに大きな影響を与えたことが評価されました。
OM-1は、既存の一眼レフカメラからパーツのレイアウトを大胆に変更し、当時の平均的な一眼レフの2/3ほどの体積に仕上げたのが特徴。本体サイズ以外にも、一眼レフの欠点の1つであったミラー駆動時のショックを軽減するダンパーを装備したことなど、エポックメイキングな要素が多く盛り込まれました。
OMシリーズの設計思想やデザイン、ブランドは、現在のオリンパス製カメラの主力となったマイクロフォーサーズ規格のミラーレスカメラ「OM-D」シリーズに受け継がれています。9月18日には、入門者向けモデル「OM-D E-M10 Mark IV」が発売予定となっています。
OM-1は、オリンパスミュージアム(東京都八王子市、技術開発センター石川内)に常設展示されています(来場は予約制)。