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【この記事のエキスパート】
ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務:山野辺 祥子

ピアノ講師・元大手楽器メーカー勤務:山野辺 祥子

武蔵野音楽大学出身。卒業後某大手楽器メーカーの法人部に入社。

音楽教室の運営や講師指導のサポート、店舗接客、楽器セッティングなどを担当するイベントクルーとして全国を飛び回る。また、出版部に在勤中は楽譜校正、楽譜情報誌編集の経験も。

現在はピアノ講師のかたわらフリーランスライター、校正者として活動中。プライベートでは3児の母。


この記事では、元大手楽器メーカー勤務の山野辺祥子さんへの取材をもとに、ホルンマウスピースの選び方とおすすめ商品をご紹介します。部活動でホルンを担当する中学生・高校生はもちろん、大人のプロ奏者までぜひ参考にしてください!

ホルンマウスピースの選び方

まずはホルンマウスピースの選び方をチェックしていきましょう。元大手楽器メーカー勤務・山野辺祥子さんのアドバイスもご紹介しています。自分の使い方にぴったりのホルンマウスピースを選ぶために参考にしてみてくださいね。

「カップの形状」|音色・吹き心地を左右する

ホルンに使われるマウスピースには2種類あることをご存知でしょうか。カップの形状によってUカップもしくはVカップがあり、各々音色や吹き心地が違います。まずは、その違いを見てみましょう。

Uカップ|高音が出しやすい

YAMAHA『スタンダードシリーズ(HR-32C4)』:¥4,970 ( 2020年9月2日時点 )

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Uカップは、丸みがあって温かい音色で演奏したい人にぴったりのマウスピースです。吹いたときに少し抵抗感があるのが特徴で、高音を吹きやすいという特徴があります。

一方、丸い音になりがちなので、はっきりした粒立ちのいい音を吹きたい場合は、どちらかといえば不向きでしょう。とはいえ、美しい音色で吹きたい人は多く、商品ラインナップもたくさんあるので選択肢が豊富なのはうれしいポイントです。

Vカップ|しっかりとした低音を鳴らせる

Conn-Selmer Holton『フレンチホルン用マウスピース MDC(H2850-MDC)』:¥6,357 ( 2020年9月2日時点 )

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Vカップは、息の入る部分がまっすぐなので息のとおりがよく、粒立ちのよい音を鳴らしやすいマウスピースです。とくに低音をはっきり鳴らしたいときに向いています。

一方高音を鳴らしたいときは、自分で抵抗を作って吹く必要があるので吹くには技術が必要です。また滑らかに奏でたい旋律も強い音色で演奏しがちになってしまうので、そういった曲の場合は、Uカップのほうがいいでしょう。

ダブルカップ|Uカップ・Vカップのいいとこどり!

YAMAHA『カスタムシリーズ(HR-30-GP)』:¥14,500 ( 2020年9月2日時点 )

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なお、UカップとVカップのメリットを兼ね備えたダブルカップというマウスピースもあります。1つのマウスピースで2つのマウスピースの強みを持っていますので、さまざまな曲に対応することができます。

浅い部分で高音を鳴らし、深い部分で低音域を鳴らすことができるので、一度チェックをしてみてもいいかもしれません。

「シャンク」は2種類|ホルンのシャンクに合ったマウスピースを選ぶ

YAMAHA(ヤマハ)『ホルン(YHR-567)』:¥358,001 ( 2023年2月24日時点 )

出典:Amazon

マウスピースをホルンに差し込む部分のことを「シャンク」といいますが、ホルン用のマウスピースには「アメリカンシャンク」と「ヨーロピアンシャンク」の2種類があります。事前に、手持ちの楽器と合っているか確認しましょう。マウスピースが飛び出したり、入りすぎたりしている場合は、シャンクが合っていないマウスピースを使っている可能性があります。

「アメリカンシャンク」とは?

ティルツ(Tilz) ホルン用マウスピース アメリカンシャンク S8:¥9,700 ( 2023年2月24日時点 )

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アメリカンシャンクは、ヨーロピアンシャンクと比べると、見た目の角度が急になっています。また、アメリカンシャンクのホルンにヨーロピアンシャンクを入れると、しっかりと奥まで入れることができずガタガタ飛び出て音程も低くなってしまいます。

マウスピースが飛び出したり入りすぎたりしている場合は、シャンクが合っていないことを疑ってみましょう。

「ヨーロピアンシャンク」とは?

JK ヨット・カー テューバ用マウスピース エリートシリーズ 佐藤和彦氏シグネチャーモデル ヨーロピアンシャンク:¥22,900 ( 2023年2月24日時点 )

出典:Amazon

アメリカンシャンクは、ヨーロピアンシャンクと比べると、角度が緩やかになっています。また、ヨーロピアンシャンクにアメリカンシャンクのマウスピースを入れると、深く入りすぎてしまい、ガタガタと安定せず、音程も高くなりすぎてしまいます。

吹きやすい内径サイズを選ぶ

Mundstückbau Bruno Tilz『Flügelhorn Mundstücke(210-S8)』:¥8,470 ( 2020年9月2日時点 )

出典:Amazon

マウスピースは内径のサイズによっても吹きやすさや音量が違います。一般的に内径が小さいと高音は出やすいものの音量は小さくなります。一方内径が大きいと低音は出やすく音量は大きくなりますが、吹き続けると疲れやすいです。

選び方としては、会場が大きなオーケストラで吹く人は大きいものを、ライブハウスなどで演奏するジャズ奏者は小さいものを選ぶ傾向があります。いずれにしても、自分の吹きやすいものをチェックしてみましょう。

音域や音量に合わせてスロート径を選ぶ

Conn-Selmer Vincent Bach『Bach Classic Series Mouthpiece 11 銀メッキ仕上げ』:¥ 5,850 ( 2020年9月2日時点 )

出典:楽天市場

マウスピースのもっとも細くなっている部分を「スロート」と呼びますが、スロートのサイズによっても音域や音量が変わってきます。細く長いスロートは高音域を鳴らすのが得意であり、太く短いスロートは低音域を鳴らすのが得意です。

奏者の口の形や吹き方によって合うマウスピースは変わってきますが、初心者の方は細長いスロートのマウスピースが吹きやすい傾向にあります。

カップの深さも音色や音域に関わる

YAMAHA『スタンダードシリーズ 銀メッキ仕様(AH-38D4-SP)』:¥5,400 ( 2020年9月2日時点 )

出典:Amazon

最後にカップの深さにも言及しておきます。カップの深さによっても音色や音量に影響が出ます。浅いカップは明るい音色で高音域が鳴りやすく、深いカップは暗めの落ち着いた音色で低音域が鳴りやすいです。ぜひ自分の好みで選んでみてください。

なお、オーケストラやバンドで吹く場合は、周囲との音の混じり方も考慮するのもポイントです。ひとりだけこもったり、逆に前に出すぎてしまうとハーモニーを崩してしまうので注意しましょう。

元大手楽器メーカー勤務がアドバイス
レビューチェックや音の確認がおすすめ

【エキスパートのコメント】

ホルンのマウスピース選びは、求める音色や音質、奏者の唇の形や歯並びなどによっても適するものが異なってきます。

できれば試奏をしてから「これ!」というものをチョイスできればいいですが、無理な場合もあるかもしれません。そのようなときはぜひ通販サイトのレビューを確認してください。動画でプレイヤーが実際に出している音を確かめることもおすすめです。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)