本記事では、クライアントの基本的な意味と、ビジネスシーンにおける正しい使い方について説明します。
業界によるクライアントの意味の違いや、クライアントワーク、クライアント証明書といった関連語についても併せて解説します。
クライアントとは? ビジネスシーンで見られる4つの意味
クライアントの英語(client)の意味とは
クライアントは、英語の「client」を由来とする言葉で、顧客や依頼人、取引先といった意味で用いられます。
ちなみに「client」の語源は、古代ローマ時代に使われていたラテン語「クリエンティス(貴族の保護を受ける平民)」であるとのこと。
クライアントの意味1 : 顧客
現代のビジネスシーンで使われるクライアントの意味の一つが、顧客です。クライアントは、基本的に自分自身が受け持つ特定の顧客を指します。
クライアントの意味2 : 依頼人
クライアントには、依頼人という意味もあります。特に弁護士や税理士・会計士・建築士などの業界では、業務を依頼してきた企業や個人をクライアントと呼びます。
クライアントの意味3 : 取引先
クライアントは、依頼人と似たような意味で、取引先という意味にもなります。部品を生産する工場に対し、発注をかけてきた会社をクライアントと呼ぶことも一般的です。
受注と発注の関係にある取引先について、クライアントと一言で言い換える傾向にあります。
クライアントの意味4 : サービスを提供される側のコンピュータやソフトウェア(IT用語)
IT分野において、ネットワーク上でサーバーに対して処理を依頼し、さまざまなサービスやデータを提供してもらう側のコンピュータやソフトウェアのことをクライアントといいます。
例えば、家庭でインターネットを利用する際のパソコンや、ブラウザーなどがクライアントに該当します。
クライアントの正しい使い方
クライアントの依頼を受ける
クライアントは、業務を依頼してくる顧客です。
依頼の内容は、商品の発注依頼からデザインの依頼、裁判における弁護の依頼など、業界や職種などにより多岐にわたります。例として、顧客から何かしらの業務の依頼を受けたときに「クライアントから依頼を受けました」と使うことができます。
クライアントとのアポを取る
自社の顧客や何かの依頼主であるクライアントと、打ち合わせや会議の約束を取り付ける際に使うフレーズです。例として、クライアントと相談事項があり約束を取り付けるときに「クライアントとのアポを取ります」などと上司などに報告します。
クライアントの課題解決をする
クライアントのなかには、抱えている課題を解決するために、業務の依頼をしてくる場合があります。例として「プロモーションの成果が出ないというクライアントの課題を解決する」などと使うことがあります。
クライアントの関連語
クライアントワーク
クライアントワークは、顧客や依頼人から案件を受注して行う業務を意味します。
クライアント証明書
クライアント証明書は、クライアントが接続するパソコンが本人のものかを確認するために、インストールする証明書を指します。
クライアント証明書を特定のパソコンにインストールしておくことで、パソコンの所有者を明確にすることが可能です。
クライアント・サーバーシステム
前述のように、あるコンピュータから処理を依頼し、別のコンピュータがそれに応答してデータを提供するとき、前者をクライアント、後者をサーバーと呼びます。このクライアントとサーバーで構成されるシステムのことを、クライアント・サーバーシステムといいます。
まとめ
クライアントは、特定の顧客や依頼人、取引先といった意味を持つビジネス用語です。IT用語では、サービスを提供される側のコンピュータやソフトウェアのことを指します。
クライアントという言葉を正しく使い、日々の業務をスムーズに進めましょう。