映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』(9月4日公開)の初日舞台挨拶が4日に行われ、清原果耶、伊藤健太郎、藤井道人監督が登場した。

  • 左から清原果耶、伊藤健太郎

    左から清原果耶、伊藤健太郎

同作は作家・野中ともその同名小説の実写化作で、『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した藤井道人が映画化した。平穏憎らしながらも時々息苦しくなる14歳のつばめ(清原)は、満天の星が輝くある夜、ド派手な身なりで底意地の悪い、キックボードに乗った謎めいた老女“星ばあ”(桃井かおり)と出会い、いつしか2人はお互いの心に空いた穴を埋め合うように距離を縮めていく。

伊藤は清原について「撮影当時、17歳だったんですけど、全然本当もう大人すぎて、そこが1番びっくりした。僕が17歳のときはこんな落ち着いて現場にいなかったなと思いますし、かと思えば17歳らしいところもあって」と表す。「僕が17歳の時は『ギャ〜』みたいな感じだったんですけど、同じ場所にずっといられる方だなって。一生いられるんじゃないかなって。良い意味でよ?」と独特な感性で褒める。

イベントでは、作中でつばめが書道をしていることから、「宇宙一染みる言葉」を毛筆で披露。清原は「初日」と掲げ、「今日を迎えられてよかったと、心から思っていて。映画撮影に携わってくださったみなさんもそうですけど、お越しくださったみなさん、本当にありがたいなという思いでいっぱいです。今日がないとこれからが始まっていかない大事な日でもあるので、『初日』」と説明した。

清原の美文字に、伊藤は「僕の、もう出したくないっすね。やだなあ。すっごいきれいだし」と苦笑し、クスクス笑いの聞こえる客席に「なんで笑ったんだよ!」とつっこむ。「真面目な回答ですよ。カッスカスになっちゃって……」と弁解しつつ、映画の中でのセリフ「しぶとく生きろ!」という文字を披露した。伊藤は「この言葉を聞いた時にすごく僕の心にズギャン!! って刺さったんですよ。疲れた時やしんどい時にこの言葉を思い出すだけで乗り越えられそうだ、この言葉を大切にしていきたいなとすごく思いました」と熱弁。文字については全員から「味がある」と褒められていた。

また、ロサンゼルスにいる桃井は映像で「大人になるとなんでも出来る」という言葉を披露。「大人になると、あの時の悩みはなんだったのかと思う。50歳の時にはじめて逆上がりができるようになった。年を食うということは、これからはこじゃれたことになります」と語った。この言葉に感銘を受けた伊藤は「21歳の誕生日に大人になることをやめたんですよ。『もうなれない』と思って。でも、もう1回大人になることを目指してみようと思います。もう1回頑張ってみます」と宣言した。