子どもは日々目覚ましく成長するため、驚かされることが多いとよく言われています。特に小さい時は、さまざまな言葉をどんどん吸収して、自分の主張をしたり、言葉遣いが変わって「大人びたこと」を言い出したりして成長を感じさせるそうです。
小説家として活躍する、池田明季哉/アキヤ(@akiya_skeleton)さんが紹介したエピソードもその一つ。4歳の娘さんの「ある出来事」ですが、そのツイートは多くの読者を驚かせるもので、界隈に大きな衝撃を与えていました。
「大人になりたい!」という気持ちがとても強く、「はやく大きくなりたい!」が口癖の娘さん、自分の言葉遣いにも意識が高いのか、先ごろ「丁寧な言葉で話したい」を言い出したそうです。しかも、話す内容は大好きな恐竜!! 深窓の令嬢のような話し方でティラノサウルスについてレクチャーを始めたのです。
娘(4歳)が「ていねいな言葉で話したい!」と言い出したので「それではなんのお話をいたします?」と返したら「恐竜の話がしたいですわ! ティラノサウルスはけものりゅうで、どうもうなハンターですのよ!」とはじまってしまい、謎の古生物お嬢様が爆誕してしまった。
(@akiya_skeleton)より引用
この投稿には、「なんと素敵なお嬢様ですの 将来有望な子に育ちますわね」「恐竜姫とお呼びしてもよろしいかしら?」「娘さん、可愛いい」「最高の娘さんジャアないですか」「まぁお可愛らしいレディですこと」「後のモンハン受付嬢創始者である」など、称賛の声が多数寄せられていました。
また、「そんなお嬢さんにはアーサー・コナン・ドイル著『チャレンジャー教授シリーズ・ロストワールド(失われた世界)』を贈呈いたしましょう」「ディノケイルスとマイラサウラも素敵でございますわ」「いつの日か是非とも子ども科学電話相談でダイナソー小林先生とガチバトルしていただきたいw」など、同じ恐竜好きの読者から、娘さんの成長を後押しするコメントも出ていました。
しかし、なぜ「お嬢様言葉」なのでしょう。池田さんに話を聞きました。
池田さん: 本人に『どうして丁寧な言葉で話そうと思ったの?』と聞いたところ『大人っぽいかなーと思って』と言っていました。プリンセスやお嬢様に憧れているようなので、大人といえばそういうイメージがあるようです。
また、池田さん夫妻は普段から敬語で娘さんに話しかけることが多いそうで、丁寧語=大人というイメージを持っているのでは? と言います。そうしたこともあり、日頃から丁寧語をよく使うためか、「より丁寧に」という発想から、お嬢様言葉に変化したようだと推測しています。
とはいえ、そもそも語彙力や恐竜の知識がないと難しいでしょう。どこで言葉を学んでいるのか尋ねました。
池田さん: 特に言葉への興味が強く、ひらがなカタカナはだいたい読み書きできて、漢字も自分から『教えて』と言ってきて、『まだ早いのでは……』と思いながらも教えたら、一部読み書きできるようになってしまい驚きました。ティラノサウルスが『けもの竜』『どう猛なハンター』というのも、与えた図鑑を自分で読んで覚えたようです。
父親は「かっこいいもの」、母親が「かわいいもの」好きから、娘さんは両方の好きを受け継ぎ、前者はロボットや恐竜、後者はプリンセスや魔法少女などがお気に入りだとか。
娘の推しダイナソーはティラノサウルスらしく、どこが好きなのか聞いたら「他の恐竜を食べるところ……つよい……」とうっとりしており、なんというか、娘らしいなぁと思いました。
(@akiya_skeleton)より引用
また、そんな娘さんの普段の様子を聞いてみると、「ちょっとシャイなところもありますが、興味を持ったことにはとにかく全力です。自分のことを『かわいい』と信じて疑わず、『お母さんは私と同じくらいかわいいよ。だから世界一かわいいよ』と三段論法を使いこなしていました(笑)」。
高い自己成長意欲と、自分を信じる強い意志から、「人生二周目なのでは」「自己肯定感が強火」と楽しそうに話す池田さん、娘さんを「恐竜の王者と言われるティラノサウルスらしい気がする」と例えてくれました。これからも、周囲の大人を驚かす成長を見せてほしいですね。
娘(4歳)が「ていねいな言葉で話したい!」と言い出したので「それではなんのお話をいたします?」と返したら「恐竜の話がしたいですわ! ティラノサウルスはけものりゅうで、どうもうなハンターですのよ!」とはじまってしまい、謎の古生物お嬢様が爆誕してしまった。
— 池田明季哉/アキヤ (@akiya_skeleton) September 3, 2020