女優の真矢ミキが主演する東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『さくらの親子丼』のシリーズ第3弾が、10月17日にスタートすることが4日、明らかになった。「オトナの土ドラ」枠(毎週土曜23:40~)史上最長の全10話で放送される。

真矢ミキ=東海テレビ提供

“親子丼”、“食べること”を通じて子どもたちに愛を伝えてきた九十九さくら(真矢)の奮闘を描く同ドラマ。第2弾に続き民間子どもシェルターを舞台に展開し、子ども担当弁護士の宮部雪乃役で新川優愛、元女子プロボクサーでシェルターホーム長の高瀬川多喜役で山崎静代が参加。シェルター主宰者である弁護士・三谷桃子役で、前作に続いて名取裕子が登板する。

出演者、プロデューサーのコメントは、以下のとおり。

■真矢ミキ
『さくらの親子丼』第3弾が決まり、またさくらに会えるという純粋な喜びと、コロナ禍でさらに増え続けている虐待のニュースを拝見してこの時代にまたさくらに出会えることの必然性を感じ、演じることや作品への思いが強くなっています。
前作では、私が演じる主人公の九十九さくらが子どもシェルターの食事スタッフとして子どもたちに向き合いました。大人に固く心を閉ざした子どもたちに自らの考え方を否定されて傷つきながらも、一緒に成長していきました。
今回も子どもシェルターが舞台となりますが、新たな役に挑むように、スタッフ、キャストの皆さんとこの度も丁寧に作り上げて行きたいと思っています。台本では、気づけば心のままに走り出していたさくらから、気づけば立ちどまり、寄り添う姿勢が生まれているのが印象的でした。
さくらさんが「温かい食事(親子丼)を通じて子供たちに手をさしのべる」ように、私のポリシーも「できるだけ自分の事のように相手の人生も応援したい」と思っています。 私も温かい母の味の思い出がたくさんあります。特には、ロールキャベツ、お雑煮、具のゴロゴロしたカレーライス、そしてやっぱり親子丼かな。
私は不思議なくらい、このさくらを演じる時、役を演じるという気持ちがなくなるのです。魂の触れ合いのような、それほどこの作品は伝えたいことであふれているのだと思います。子供たちから大人の方まで広く、そしてひとりでも多くの方に見ていただきたいです。
この秋はさくらの親子丼であたたまってください。

■新川優愛
2018年春に『いつまでも白い羽根』で主演をさせていただいたご縁もあり、自分自身とても思い入れのある「オトナの土ドラ」に帰ってきてお芝居ができることに喜びを感じています。
さらに人気のシリーズとして続いている『さくらの親子丼』に参加させていただけてとてもうれしく思います。
私は、第2ハチドリの家の新人スタッフで弁護士の宮部雪乃を演じます。私自身も多感な時期に色々なことを考え、悩んだ経験があるので、今回はそんな彼女たちの役を通して見守り、時に寄り添っていきたいですね。
主演の真矢さんとは今回はじめて共演させていただくのですが、テレビで拝見しているとすごく優しそうな方だなぁ、という印象を受けています。お芝居をする上でも大先輩なので、女性としても役者としても沢山のことを吸収していきたいです。
今の時代の「若い子」と呼ばれる世代には、我々がその「若い子」だった頃より、複雑で深い事情があるのではないかと思いますし、明るい気持ちだけだけではなく、少し落ち込んでしまうような気持ちにも、この物語が寄り添えたらいいなと思います。

■山崎静代
『さくらの親子丼』へのオファーをいただき、ただただうれしかったです。
私が演じるのは、今回の舞台となる子どもシェルター「第2ハチドリの家」のホーム長・高瀬川多喜という役です。
子どもの時の生活環境がその人の人格を作っていくと思うのですが、つらい思いをしている子供たちがたくさん出てくるお話なので、役を通じてそれぞれの家庭にはあまり深く踏み込めないけど、愛を持って、少しでも良い影響を与えることができるように接していきたいなぁと思いました。つらい思いをしたから優しくなれる、強くて優しい多喜さんになれるように意識しています。
久しぶりに真矢ミキさんと共演させていただけることもすごくうれしいです。
真矢さんの印象は「女性版金八先生」のようで、素敵であたたかい方です。
共演者のみなさんとスタッフさんと一緒に、大事に作らせていただきたいと思っております。ぜひご覧ください!

■名取裕子
私は前作『さくらの親子丼2』からの出演で、コロナ禍の中、まじめないいドラマにまた参加できるのをうれしく思っています。
若く、新しい才能や、真矢さんほか新メンバーとのお芝居も楽しみにしています。
シリーズ3作目は、もっと幅広く、老若男女に楽しんでもらえればと思っています。
私が演じるのは子どもシェルター「ハチドリの家」の主宰者で弁護士の三谷桃子という役なのですが、台本を読んで、またまた奥深く問題を抱える子供たちだけでなく、その親たちも闇を抱えていることが印象的でした。私には苦闘する親もまた愛おしく感じられました。「ハチドリの家」のスタッフも、一人の人間としての成長が描かれています。
真矢さんとは、姑の嫁チェックのように料理を味見したりしようかと…共演が楽しみです。
この作品の登場人物に自分のような人がいるはずです。奥行きのあるドラマをぜひお楽しみください。

■河角直樹プロデューサー
それでもやるんだよ! 今回の私たちのドラマ作りを一言で言えばそうなります。
このコロナ禍の世界を無視するわけにはいきません。ドラマを作るにあたり、取材させていただいた子どもシェルターの方から、自粛期間中、DVなど子どもたちの問題についての相談が増加して大変だったという話を伺いました。海外のニュースなどを見ても、その傾向は顕著です。いつの時代も、世界の混乱は子どもたちに犠牲を強いるということを、改めて実感します。
今回も舞台は前回に続き、子どもシェルターです。行き場をなくした子どもたちの緊急駆け込み寺である子どもシェルターは、今の世界の歪みを陰画のように映し出します。
子どもたちの厳しい現状を見据えながら、果たして大人に何ができるのか。私たちはどうすれば良いのか。そんなことを『さくらの親子丼』を通じて再び模索していきたいと思います。そして、フィクションならではの想像力の力をもって、厳しさを明るいエンタテイメントへと昇華して視聴者にぶつけたいと思います。
今の世の中の空気を切り裂き、そこから少しでも希望の光が見えてくる、そんなドラマにしたいと思います。

  • 新川優愛

  • 山崎静代

  • 名取裕子