女優の多部未華子が主演を務める、映画『空に住む』(10月23日公開)の予告映像が3日、公開された。
同作は作詞家・小竹正人が手掛けた小説『空に住む』(講談社)の実写化作。原作と共に誕生した楽曲「空に住む~Living in your sky~」を三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEが担当し、小説と楽曲が同時にリリースされたことでも話題を集めた。郊外の小さな出版社に勤める直実(多部)は、両親の急死を受け止めきれないまま、叔父夫婦の計らいで大都会を見下ろすタワーマンションの高層階に住むことに。直実の前に現れたのは、同じマンションに住むスター俳優・時戸森則(岩田剛典)で、彼との夢のような逢瀬に溺れながら、仕事、人生、そして愛の狭間で揺れ続ける。
予告編では、等身大の直実の姿と、彼女の前に突如として現れたスター俳優・時戸森則の出会いのシーンが。さらに誰にも打ち明けられない秘密を抱える、出版社の後輩で妊婦の愛子(岸井ゆきの)、人知れず虚しさを感じている専業主婦の叔母・明日子(美村里江)と、それぞれに悩みを抱える女性たちが映し出された。映像の最後には、何かを決意したような顔で空を眺めながら伸びをする直実の姿で締めくくられている。
予告編全編に流れるのは、三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEが担当する主題歌「空に住む ~Living in your sky~」。小説と共に誕生したこの曲は、最後まで登場人物たちの人生に優しく寄り添い、映画の世界観にも見事にマッチしている。合わせて解禁となったポスターは、両親を亡くし心の整理がつかないままタワーマンションに連れてこられた直実が、切ない表情で空を見上げている印象的なビジュアルとなった。
多部未華子 コメント
青山真治監督の描く作品の空気は、参加した私にも言葉にできないとても独特な世界観でした。撮影をしていた約1ヶ月はとにかく、その世界観にどっぷりと浸かりたいという思いで必死だったような気がします。様々な受け取り方が出来る作品なのかなと思いますが、誰かの心の片隅に残る作品になることを願っています。
岸井ゆきの コメント
今回、青山組に参加でき光栄です。この映画は約二年前に撮影しました。現場に流れていた穏やかで丁寧で、キリッとした空気がスクリーンからも見て取れて、今改めてあの時の空気で、落ち着いて深呼吸したような感覚です。二年前と今では大きな変化がありましたが大事なことは変わらずに生活の中にあると思います。是非見てください。
美村里江 コメント
活字で読んだ時と、映像として人の体温と陰影が重なった後では随分印象の変わる作品です。雲のように漂っているのは主人公の直実だけではなく、どの人物も色・大きさ・水分量の違う、そして流れている層も異なる一群れの雲に私には見えました。重なっているようで遠かったり、離れて見えて近いこともあるのかもしれません。
岩田剛典 コメント
青山さんは現場でしか出せない空気感を大切にされている監督で、多くを語らずとも、ひとつひとつの絵作りや映画としてのクオリティを高めていく情熱がひしひしと伝わってきました。すごく丁寧な撮影で、役者としてはすごくモチベーションを高めてもらえる良い現場でした。
鶴見辰吾 コメント
『レイクサイド マーダーケース』、『エリエリ・レマ・サバクタニ』以来、久々の青山真治監督作品に参加。嬉しいなあ。俺を覚えていてくれたか。青山さんとは同じ年で、彼の作り出す現場の雰囲気が大好きなんだ。美村里江さんと多部未華子さんと猫ちゃんと一緒に幸せで、ご褒美みたいな撮影だった。これから観るのか楽しみだ。
高橋洋 コメント
エンドロール、多部未華子さん演じる主人公・直美(28)がスクリーンから消えたあとの余韻のなか、観ている僕の頭にはふいに監督・青山真治(56)が浮かび、そのときハタと思いました。直美は…監督自身なのかもしれない…と。だから、なんだ?と言われたらアレなんですけど。だから映画っていいなあ、と自分は思ったのです。沁みます。
岩下尚史 コメント
青山監督のお声がゝりで、初めて映画の出演者とし て招かれる冥加にめぐりあいました。 もとより、しろうとのことですから、監督はむずかしいことは注文なさらず、普段のとおりにと仰言るだけで、ちょっと戸惑いをしたことでしたが、商売の下手なところだけは私と同じですから、そこをお買い下 さいましたら幸いに存じます。
大森南朋 コメント
ついに参加させて頂けた青山真治監督の映画でした。もう少し現場にいたかったです。
永瀬正敏 コメント
10 代の頃、僕達は伸ばした手で繰り返し空を掴む様に、何かに向かいただガムシャラに走った。時が経ち彼は作詞家になり、そして小説家になった。青山真治監督によって新たな命が吹き込まれたその現場に、まさか自分が立てるとは。短い間だったけど今までにない特別な現場になった。親友小竹正人に、二人の歴史に感謝したい。
柄本明 コメント
公開、おめでとうございます。飲み屋では何度も会っていますが、仕事といえば、『レイクサイド マーダーケース』以来ですから15年ぶりでした。みなさん、何も考えないで、この映画をそのまま、お楽しみください。
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