パナソニックオートモーティブは、SDカーナビステーション「Strada(ストラーダ)」シリーズのフローティング大画面モデル3機種を発表した。発売時期は2020年10月中旬。価格はオープン、推定市場価格(税込)は「CN-F1X10BLD」が210,000円前後、「CN-F1X10LD」が190,000円前後、「CN-F1D9VD」が120,000円前後。

  • 10V型ハイエンドモデル「CN-F1X10BLD」

    10V型ハイエンドモデル「CN-F1X10BLD」

  • 10V型「CN-F1X10LD」

    10V型「CN-F1X10LD」

発表された3機種は、画面の位置を上下スライド、前後チルト、左右各15度を調整できる独自のフローティング構造を採用。大画面カーナビの多くが車種専用で新車が対象となっている中、新車・既販売車のいずれにも対応し、430車種以上に取り付けられる。

建物の形や道幅を緻密に描写した詳細地図で、全国の市街地を100%カバーした「全国市街地図」を搭載。高度化光ビーコンの情報を活用した「信号情報活用運転支援システム」に対応しており、青信号通過を知らせる「信号通過支援」、早めの減速を促す「赤信号減速支援」、赤信号から青信号への残り時間を知らせる「発進遅れ防止支援」で走行をサポートする。

有機ELパネルを採用、ディスプレイをスリム化

「F1X PREMIUM10」の愛称がつけられている10V型モデル(CN-F1X10BLD・CN-F1X10LD)では、ディスプレイとして色域が広く色再現性の高い有機ELパネルを採用。斜めからでも視認性が高く、「ストラーダ史上最高峰の大画面」を実現したという。また、9V型WVGAディスプレイのモデルを1機種、同時発売する。

  • 9V型「CN-F1D9VD」

    9V型「CN-F1D9VD」

CN-F1X10BLD・CN-F1X10LDは10V型でありながらながら、従来の9V型モデルと同等のサイズ感。外形寸法はW178×D170×H100mmと、2DINサイズ(100×180mm)に収まる。2016年の初代モデル(9V型)からディスプレイ本体のサイズを変えず、表示画面を10V型に拡大している。

また、ディスプレイの厚さを約4.7mmにスリム化。バックライトが不要な有機ELパネルとともに、軽量・高剛性なマグネシウムダイカスト製の外装フレームを採用し、内部にハニカム構造を設けることで強度を確保して実現した。ディスプレイの重さも従来比約30%減の約0.7kgと軽量化を図った上で、耐振動性を強化している。

ドラレコ映像をHD画質で表示

  • 前後2カメラドライブレコーダー「CA-DR03HTD」

    前後2カメラドライブレコーダー「CA-DR03HTD」

オプション(別売)として、F1X PREMIUM10専用の前後2カメラドライブレコーダー「CA-DR03HTD」、リヤビューカメラ(CY-RC500HD)と連携。カーナビ画面上でHD画質表示が可能で、鮮明な映像で後方視界の確認を支援する。

HD画質での表示は、Blu-rayなどの映像メディアの再生でも有効。Blu-rayとDVDの再生はF1X PREMIUM10のうちCN-F1X10BLDが対応する。CN-F1X10LDおよびCN-F1D9VDはDVDの再生のみ可能。

HDMI入出力端子を備え、ブルーレイの映像をHD画質で後席モニターに出力したり、スマートフォンなどのHDMI対応機器と接続して動画配信サービスなどをカーナビ画面や後席モニター(別売)にHD画質で出力して楽しめる。入出力端子を両方備えるのはF1X PREMIUM10のうちCN-F1X10BLD、入力端子の搭載はCN-F1X10LD。

そのほか、音質面を大幅に改善。高域の広がりや音像定位を向上させた。グランド・信号パターン設計を大幅に見直し、DSP・DAC専用アース構造を追加することで、ノイズの原因となる信号の回り込みを大幅に低減している。また、低DCRチョークコイル採用によって歪率を2.5dB改善し、ひずみ感のないクリアな音質となったという。

それに付随し、FLAC・WAVフォーマットのハイレゾ音源やブルーレイオーディオの再生に対応。最大192kHz/24bitのハイレゾ音源を圧縮することなく再生できる。CDなどの音源を高音質化して再生する機能や、プロのチューニングを楽しめる「音の匠」機能を搭載。高級オーディオに採用されるBBブランドの32bit D/Aコンバーターをはじめ、多くの高音質パーツを採用した。