三菱自動車工業が東京都港区の本社にショールームをオープンした。場所は田町駅にほど近い田町ステーションタワーNの1階/2階で、愛称は「マイ プレイグラウンド」(MI-Playground)。1階は三菱のクルマに触れられるショールームとなっていて、2階ではおしゃれな「フルーツティー」を飲んでリラックスすることができる。
意外? フルーツティーのお店を併設!
三菱自動車は田町駅の三田側にあった第一田町ビルから本社を移転し、2019年1月から田町駅の芝浦側に位置する現在の本社で業務を開始していた。そして今回、新本社でショールームをオープンした。
ショールームの1階は約708平方メートルのスペースに三菱車が展示してある。クルマに乗り込むことも可能だが、ここで試乗したり、クルマを購入したりはできないとのこと。今後は同スペースを使ってコンセプトカーの展示やワークショップなども実施する予定だ。ここは同ビルの通路としての役割も兼ねているので、何かの用事で訪問した人が偶然、三菱のクルマを目にして関心を持つというような、タッチポイントとしての機能も期待できるかもしれない。
2階はカフェスペースとなっている。提供するのはオーガニック茶葉とドライフルーツを使ったフルーツティーやスイーツなどだ。
三菱自動車といえば、「パジェロ」や「デリカ」などが典型的だが、アウトドアでの活躍を期待させるキャラクターや悪路走破性の高さなど、どちらかというと「男っぽい」イメージのクルマが多かった。そんな同社がフルーツティーをフィーチャーしたカフェスペースを設置したことは少し意外だったのだが、開発が進む田町駅の芝浦側という場所柄、近くに越してきた家族連れが近くを通りかかることもありそうなので、こうしたカフェスペースで間口を広げるというのか、敷居を下げるような取り組みは悪くないと思った。
ちょっと寂しいのは、クルマの展示スペースにSUVと軽自動車とデリカしか車種がないことだ。三菱自動車の現在のラインアップを考えれば当たり前なのだが、ここに(この際、旧車でもいいので)カッコいいクーペやセダンがあれば、さらに心躍る場所になりそうな気がした。その旨、同社広報を見かけたので伝えてみると、「私たちとしても、あればいいなと思うのですが……」といったような返答。日産自動車、ルノー、三菱自動車というアライアンスの中で、各社の受け持つ車種が明確に区切られていきそうな情勢だが、「コルトギャラン」や「GTO」などのいかしたクルマを作ってきたメーカーとして、これからの三菱が作る新型車にも期待をしていきたい。