第46回放送文化基金賞で演技賞を受賞した俳優の柄本佑が1日、都内のホテルで行われた贈呈式に出席し、喜びを語った。
柄本は、NHKのドラマ『心の傷を癒すということ』で受賞。「『心の傷を癒すということ』では、最終選考に残った『完本 怪談牡丹燈籠』や『知らなくていいコト』におけるものとは大きく異なる人物を演じ、人の心に寄り添う大切さを噛みしめたストイックな演技が圧巻だった」と講評された。同ドラマは、テレビドラマ番組部門の最優秀賞を受賞した。
登壇した柄本は「初めて桑原(亮子)さんの脚本を頂いたときに読んで、上手いとか下手とか、良いとか悪いではない、テクニックとかじゃない桑原さんの肉体を感じました。これに臨むには、僕も裸一貫でいかなければいけないなと思って、安和隆を演じました。そして現場に行ったら、スタッフのみなさん同じように思っていたと思います。みんなで裸一貫で、(モデル・原案の)安克昌さんを探す旅に出たように思います。非常に熱量の高い3カ月間の撮影期間でした」と回想。
そして、「非常に個人的な思いなんですが、安克昌さんのご家族に宛てたプレゼントのような作品になればいいなと思って、ワンシーンワンシーン、すてきな物を届ける気持ちで臨ませていただきました。その気持ちは本当に私的なもので、そんな思いがこういった賞につながったというのは、1つ作品作りのあり方として間違ってはいなかったのかなと実感しております」と手応えを語り、「この(トロフィーの)重さに恥じないように、これからも精進していきたいと思います」と決意を新たにした。