俳優の岡宮来夢が、8月29日に世界文化遺産 比叡山延暦寺で、配信ライブ「世界文化遺産 比叡山延暦寺ライブ2020」を行なった。
2019年からミュージカル『刀剣乱舞』 シリーズに鶴丸国永役として出演し、抜群の歌唱力でも話題を呼ぶ岡宮。今回の配信ライブは昼の部、夜の部と2回にかけて行われた。公演売上の一部は、新型コロナウィルスの対応を行なっている医療従事者へ募金される。
配信は朗読劇パートとライブパートにわかれており、昼公演は東塔、夜公演は阿弥陀堂が舞台となった。岡宮は幻想的な扮装で現れ、「猿と書いて、えん」と名乗る。猿により、1571年の織田信長による延暦寺焼き討ちの様子が読み上げられ、岡宮は信長、豊臣秀吉、明智光秀、そして延暦寺の僧など、歴史の重要人物たちを朗々とした声音で演じ分けた(『炎の暁に刻の思いをはぜる』)。さらにもう1本、猿自身を思わせるような男が登場する、違う時を生きる男女の恋物語も(昼の部:『猿が語る夢綴り ー楽ー』 夜の部:『猿が語る夢綴り ー哀ー』)。延暦寺内の様子と朗読がリンクし、世界を創りあげていた。
ライブパートでは一転、岡宮自身に戻り、立て続けに2曲披露すると目の前にいない観客に向けて「盛り上がっていますか〜!? 歓声ありがとうございます!」と明るく語りかける。「このお話をいただいてから一生懸命練習してきて、自信を持ってやれているので、今日1日で比叡山ライブが終わってしまうのは寂しい気がします」と心境を吐露。「比叡山延暦寺に撮影で来させていただいた時もすごく思ったんですけど、ものすごいパワーを感じます。1200年この場所を守ってきたわけですから」「いろんな場所を巡らせていただいて、写真を撮らせていただいて、どこにいても霊力の高まりを感じます」と場所の持つ力を感じている様子だった。
最後の曲「ソライロ」の前には、「この曲でラスト、すごく寂しいです。またやりたいなあ、比叡山延暦寺ライブ。今後とも僕も自分の力を持てる限り全て出して、応援してくださるみなさんに恩返しができたらなと思ってますし、暗いニュースが続く中で、少しでもみなさんの心が明るくなる、優しい気持ちになれる活動をしていけたらと思っています」と思いを新たに。
さらに「こんな素敵なところでできるなんて、自分の人生の中でもあるのか。想像してないですからね」と笑顔を見せる岡宮。「コロナ禍で自分もできなくなったお仕事もあったりして、寂しい、悔しい思いをしてきたところは少なからずあったんですけど、スーパーポジティブシンキング人間なので、生きてればなんかいいことある、みたいな気持ちをすごい持ってる。悔しい思いをすることはあるけど、前を向いて、充電期間と捉えたり、自分のマインドが明るくなるような考え方を常にしています。そういうパワーをみなさんに与え続けられたらと思います」とファンへのメッセージを贈った。
同公演は、イープラス「Streaming+」で、9月12日20時より昼の部、9月13日20時より夜の部の再ライブ配信が決まっている。
セットリスト
朗読劇
・『炎の暁に刻の思いをはぜる』
・『猿が語る夢綴り ー楽ー』(昼の部) / 『猿が語る夢綴り ー哀ー』(夜の部)
ライブ
・「Wherever you are」
・「Don't tell me lies」
・「Breath of memories」(昼の部) / 「朔を見る」(夜の部)
・「親愛なる君に」
・「ソライロ」