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【この記事のエキスパート】
ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介

ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介

ブッシュクラフト、狩猟、ULスタイル、沢登りなど様々なアウトドアに取り組む。海外生活の経験もあり銃器やトイガンにも造詣が深い。

アウトドア料理やビンテージアウトドアアイテムのレストア、道具作りにも造詣が深く自作アイテムのみでの山行も行う。

フェールラーベンのアンバサダーとしても活動している。


この記事では、2023年7月の法改正でより身近になった電動キックボードの選び方とおすすめ商品を紹介します。セグウェイなどの人気メーカーを中心に、公道を走れるモデルや価格が安いモデル、安心の日本製モデルをピックアップ。通勤通学などに役立つコンパクトモデルも!

電動キックボードとは

電動キックボードは、電動タイプのキックボードのこと。「電動スクーター」や「電動キックスケーター」とも呼ばれており、アメリカやヨーロッパではポピュラーです。脚で地面を蹴って進む通常のキックボードと違い、モーターによって電動で走行をアシストするのが特徴。

自転車と同じようなエアタイヤは、衝撃や段差があっても快適に乗れるのがメリットですが、力が吸収されて走行性が落ちるのがデメリット。しかし電動キックボードは、モーターの動力を利用することによって、走行性と乗り心地のよさを両立しているのが魅力です。

また、似た電動乗りものにバランススクーターがあります。バランススクーターはバッテリーが切れると乗れなくなる一方、電動キックボードなら万が一バッテリーが切れても、足で蹴れば進める点が異なります。

免許は必要なの?
電動キックボードの使用可能な場所とは

出典:Amazon

電動キックボードは、「原動機付自転車」に分類されます。そのため、歩道を走行することは法律で禁止されています。また車道を走行する場合も、車体が原付の安全基準を満たしている必要があり、走行時は原付運転免許とヘルメット着用が義務付けられています。

公道以外で使用可能な場所は、許可が下りている公園や私有地のみに限られます。

歩道はダメ?法律はどうなってる?
公道を走れる電動キックボードの条件とは

出典:Amazon

法律で「原動機付自転車」の扱いになっている電動キックボードは、公道で走る場合、道路交通法などの適用を受けます。

通常の原付バイクと同じようにナンバープレートを付けていること、定格出力が600w以下であること、前照灯や方向指示器など、保安基準に沿った構造・装備になっていることが必須です。

ほかにも、免許を取得してヘルメットをかぶる必要があるほか、軽自動車税を納めたり、自動車損害賠償責任保険に加入したりすることが公道を走れる条件。これらを守らないと違法になり、罰則の対象となるので注意しましょう。

電動キックボードで違反となった事例

前提として、公道走行が認められていない車両で公道を走行した場合は、整備不良として違反とみなされます。一部量販店で販売された「公道走行OK」な車両のなかには実は道路運送車両法の保安基準を満たしていないモデルもあるので、購入前に事前に確認しておくようにしましょう。

原付一種扱いの電動キックボードは30km/h以上、原付二種扱いの電動キックボード、標識で最高速度が指定されていない場所では60km/h以上の速度で走ると速度違反となります。3車線以上ある道路では右折時に二段階右折をしなければ法律違反となります。また、歩道を走った場合は道路交通法違反となるので要注意。さらに、酒気帯び運転、危険運転などでも書類送検、さらに逮捕となります。法律を守って安全運転を心がけましょう。

電動キックボードは子供も乗れる?

公道を走るときは、原付一種免許か普通自動車免許を取得しなければならないため、子どもが電動キックボードで公道を走行するのは実質不可能です。

子どもの場合は、私有地や許可の下りている公園であれば、電動キックボードで走行できます。ただしスピードが出る乗り物のため、交通や人の少ない場所では保護者同伴のもと使用するようにしてください。

電動キックボードの選び方

それでは、電動キックボードの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の7つ。

【1】安全性は必ずチェックしよう
【2】体重や荷物に合わせた耐荷重も確認
【3】持ち運びにはコンパクトな折りたたみタイプ
【4】充電時間と走行可能距離を比較しよう
【5】速度重視なら500w以上のものがおすすめ
【6】ハンドルの高さが調節できると便利
【7】タイヤの大きさや種類にも注目

上記の7つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】安全性は必ずチェックしよう

電動キックボードは、ないよりもまず安全性をチェックしましょう。とくに公道を走る場合は、原動機付自転車としてみなされるため、安全に走行できるかどうかは重要なポイントです。

ハンドブレーキがついているものが安心

出典:Amazon

電動キックボードのブレーキには、自転車のように操作するハンドブレーキと、後輪のカバーを踏んで車輪を押さえるフットブレーキの2種類があります。

フットブレーキだけを備えている電動キックボードだと、転倒するリスクがあるため、危険を避けるためには前後どちらにもブレーキが備わっている製品を選ぶほうがベターです。ハンドブレーキであれば自転車と同じような間隔で使うことができるので初めて電動キックボードを使用する方であれば扱いやすいでしょう。

夜に走るならライトつきのものを

夜に走ることを想定している場合は、ライトがあるかどうかも大切。周りが見えにくい状態でスピードが出る電動キックボードはとても危険です。

自分がけがをしないことはもちろん、誰かと衝突してけがをさせないためにも、前方確認ができるようライトつきのものを選びましょう。お気に入りの商品にライトがついていない場合は、自転車用のライトをつけるのもひとつの手です。

【2】体重や荷物に合わせた耐荷重も確認

出典:Yahoo!ショッピング

電動キックボードに乗せられる重さには限界があります。自分の体重はもちろん、荷物も一緒に運ぶ場合は合計した重さに耐えられるものを選びましょう。

耐荷重はほとんどの商品が100Kg程度ですが、軽いものでは65Kgというものも。体重が心配な方は事前に確認してくださいね。

【3】持ち運びにはコンパクトな折りたたみタイプ

出典:Amazon

電動キックボードには、コンパクトに折りたためるタイプの製品もあります。持ち運びやすいため、公園やレジャー先などに持って行って使うことが多い場合に便利でしょう。

また、折りたためないものでも、本体が軽量であれば持ち運びながら利用しやすいです。軽量タイプを選びたいときは、3kg前後を目安に選ぶといいでしょう。

【4】充電時間と走行可能距離を比較しよう

出典:楽天市場

多くの商品には、充電時間と走行可能距離が記載されています。バッテリーの性能は商品ごとに違うため、必ず確認しておきましょう。

長距離に使うなら走行可能距離が長いもの、短距離にしか使わないなら充電時間が短くてすむものなど、自分の用途に合ったものを選びましょう。

【5】速度重視なら500w以上のものがおすすめ

通勤用に使う場合など、速度が速いモデルを探しているなら、500w~600wのモーターを搭載した電動キックボードを選ぶといいでしょう。

一般的に、電動キックボードの最高速度は25km/h前後ですが、公道を走れる原付二種タイプのなかには、速度が60km/hまで出るものもあります。よりスピーディに走行できますが、スピードの出し過ぎには十分注意して安全な走行を心がけましょう。

【6】ハンドルの高さが調節できると便利

出典:Amazon

自分の身長とハンドルの高さが合っていると、より乗りやすくなります。また、道の状況によってはハンドルを上下に調整することで、スムーズに走れることもあるでしょう。

そのため、ハンドルの高さが調整できる電動キックボードを選んでおくと使い勝手がいいです。製品によって、数段階の高さ調節可能なものもあるので、チェックしてください。

【7】タイヤの大きさや種類にも注目

出典:Amazon

電動キックボードは、タイヤの大きいもののほうが走行が安定して、走りやすいのが特徴です。5インチ~6インチのタイヤを採用した製品が主流ですが、近年では8インチと大きめのサイズのタイヤを備えたモデルも登場しています。

またタイヤには、自転車と同じエアタイヤ、空気が入っていない硬いタイヤ、サスペンション付きタイヤの3種類があるのであわせてチェックしましょう。

衝撃を吸収するエアタイヤは、オフロード走行時や振動を抑えたいときにぴったり。硬いタイヤは、舗装道路をスムーズに走れます。またサスペンションタイヤは、振動や音を抑えて安定した走行が可能です。用途に適したタイヤを選んでください。

エキスパートのアドバイス

【エキスパートのコメント】

タイヤが大きめのものを選ぼう

電動キックボードは公道走行可能なモデルを選ぶ場合でも、ギャップの走破性に注目するといいでしょう。歩いていると気がつかない歩道や路面の凹凸で、予期せぬ転倒をしてしまうこともあります。またU字溝のふたにハマることも考慮してタイヤが大きめの物を選ぶとよいでしょう。そうしたうえで走行可能時間やバッテリー容量などに注目して、運搬しやすい重量のものを選ぶのがポイントですね。

電動キックボードの人気ブランド

ここでは、電動キックボードの人気ブランド・メーカーについてご紹介します。

KINTONE(キントーン)

出典:楽天市場

キントーンは、ミニセグウェイや電動キックボードなどの電動モビリティ製品を、製造販売している国内メーカーです。モーター音が気にならず、スムーズに走行できる電動キックボードをラインナップ。

長時間走行できる大容量バッテリーやかんたんなボタン操作など、使い勝手や性能にこだわっています。また、無駄を取り除いた、洗練されたデザインも魅力です。

ZERO(ゼロ)

ゼロは、アメリカで2018年に設立された、電動キックボードブランドです。品質や性能、デザインにこだわりつつも、できるだけリーズナブルな価格を追求しています。

保安部品が標準装備された公道走行可能なモデルのほか、時速50km出るフラグシップモデルを用意。また、キャスター&キャリーハンドルやリモートキーなどのオプションパーツも取りそろえています。

JD Razor(ジェイディーレーザー)

出典:楽天市場

ジェイディーレーザーは、ヨーロッパで高い人気を誇る電動キックスクーターのメーカーです。独自のテクノロジーと技術を駆使し、スマートかつ危険性を軽減した商品を開発しています。

控えめながらもスタイリッシュなデザイン性や、コンパクトに折りたためて持ち運びやすい使い勝手のよさが魅力です。ハンドルを押したり引いたりすることで直感的に操作できるため、操作性のよいモデルをお求めの人にも適しています。

Segway-Ninebot(セグウェイ ナインボット)

出典:Amazon

セグウェイ ナインボットは、よりスマートかつスタイリッシュな移動手段を実現する、次世代モビリティのメーカーです。小柄な人が乗りやすいミニサイズのモデルや、子ども向けの機能やサイズに設計された製品をラインナップ。

複数のライディングモードが選べたり、滑りにくいシリコンフッドパッドを採用したりすることで、機能性やリスク軽減にも配慮されています。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)