8月23日放送のTBS系日曜劇場『半沢直樹』(毎週日曜21:00~)第6話では、帝国航空の役員や社員の信頼を得て、いよいよ再建に動きだそうとした半沢直樹(堺雅人)の前に、政府という巨大な敵が立ちはだかる危機が描かれた。さらに、きょう30日放送の第7話では、半沢にこれまで経験したことのないような巨大な圧力が降りかかる――。

  • 大和田取締役の香川照之

■銀行内の裏切り者は…紀本か大和田か!?

国土交通大臣就任の白井亜紀子議員(江口のりこ)が、是が非でも成し遂げたいと思っている帝国航空の再建。タスクフォースのリーダー・乃原正太(筒井道隆)と共に、融資した銀行に7割の債権カットを要求するが、半沢は断固拒否し、独自の再建案に奔走する。

そんななか、政府の横やりにより金融庁が東京中央銀行に、帝国航空への追加融資に関する聞き取り調査にやってくる。リーダーはあの黒崎駿一(片岡愛之助)。いつものようにネチっこく半沢らを追い詰めるが、元帝国航空の担当だった審査部次長の曾根崎(佃典彦)の判断により、なんとか窮地をしのぐ。

曾根崎の行動を怪しいと思った半沢は、帝国航空の財務部長・山久(石黒賢)を問い詰め、曾根崎の不正を暴くが、そのことで、金融庁から業務改善命令が発出され、銀行はさらなるピンチに陥ってしまう。

しかも、帝国航空の余剰人員の受け入れとして半沢が考えていたスカイホープ航空の新規路線の認可が突然、却下されてしまう。裏で手を回していたのが白井大臣だったのだ。

業務改善命令により、世間の風当たりが強まったしまった東京中央銀行。八方ふさがりになってしまった半沢だったが、あまりにもタイミングがよく難題が降りかかることに疑問を抱き、銀行内に裏切り者がいると考える。第7話では、半沢がその人物をあぶりだすために奔走する。

怪しいのは本件の担当常務である紀本(段田安則)、そして半沢の宿敵・大和田取締役(香川照之)。

新シリーズの原作となっている『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』の両作品共に大和田の登場はない。その意味で「黒幕は紀本常務ではないのか」という意見がSNS上では散見されるが、ある意味で半沢と同じく本シリーズの主役と言っていいほどのインパクトを残す大和田。原作に登場しないだけに、誰も予想できない立ち位置で物語に絡んでくる可能性も十分だ。

■大和田の名言にネット大盛り上がり! 第6話は「沈ヴォツ(沈没)!」

しかも、大和田と言えば、前シリーズの最終回での土下座は伝説となっているが、本シリーズでも、強烈な顔芸と共に大きな爪痕を残している。

まず第1話で見せた中野渡頭取(北大路欣也)に対しての忠誠を誓う「施されたら、施し返す、恩返しです」に始まり、第2話で半沢に向けて言い放った「お・し・ま・い・デス(death)」、さらに第4話では共闘を願い出る半沢に対して「死んでも嫌だねー」と悪態をつく。そして前回の第6話では、金融庁の調査が入ることになったとき、もし落ち度があり業務改善命令が出されたら「うちは沈没だよ、銀行沈没」と強調。その後ドカッとソファに座ると、政府と戦う意志を見せる半沢に対して「君の正義を押し通して担当を外されるならまだいいが、君のことを信じてこの再建案を任せてくださった頭取を窮地に陥れることになるんだぞ」と前置きし「そうなったら頭取も、沈ヴォツ(沈没)!」と強調した。

“チンボツ”ではなく“チンヴォツ”の発音に、ネット上でも「『お・し・ま・い・デス(death)』に続く名言!?」「やりたい放題ですな、香川さん」「待っていました」と大盛り上がり。「今日の大和田」というコメントがあるように、大和田の一挙手一投足を楽しみにしているファンは多い。

白井大臣、そして白井の師匠でもある超大物政治家・箕部啓治(柄本明)ら、これまでの敵とはスケールが違う。自身の正義に則り行動する半沢だが、さすがに1人で戦うには大きすぎる相手だ。東京中央銀行が一枚岩になって戦う必要性も感じられるが、そこで大和田の胆力というのは大きな鍵となりそうだ。

また、紀本常務の話になると動揺する小料理屋の女将・智美(井川遥)も怪しい。現状では、東京中央銀行の株主であることしか明かされていないが、どこかで物語に深く絡んできそうだ。敵か味方か分からないという意味では、開発投資銀行の谷川幸代(西田尚美)も、半沢の今後の戦いに大きな影響を与える存在か。この2人の女性の動向も大いに気になる。

銀翼のイカロス編も中盤に差し掛かり、ますます目が離せない『半沢直樹』。果たして大和田の名言は飛び出すのか!