女優の上白石萌音が主演を務めるラジオドラマ『仮想郵便局』が、NHK-FMできょう29日(22:00~22:50)に放送される。

  • 上白石萌音主演のラジオドラマ『仮想郵便局』放送

NHK鹿児島放送局では、鹿児島の視聴者公募で寄せられた手紙と、鹿児島で広がる「仮想郵便局」をモチーフにラジオドラマを制作。鹿児島出身の上白石が主人公のラジオパーソナリティー・前園ことりを演じる。

前園ことり(上白石)は、長年の夢だった地元ラジオ局に就職し、人気番組のパーソナリティを担当することになった。宛名のない手紙同士をマッチングさせ、まるで問答歌のようにする、その番組の名前は“仮想郵便局”。念願の仕事のはずなのに、まったくうまくいかず落ち込むことりに、ある日、一通の手紙が手渡される。それは、「終戦直前に特攻隊員として飛び立ち、戻ってこなかった恋人に宛てた女性の手紙」。鮮烈すぎるその手紙に返すべき言葉を探すうち、ことりは、1945年に迷い込む。ちっぽけなものだと思いこみ、ないことにしてきた気持ちに、なかったことにされた気持ちに向き合うことり。手紙に寄り添い、ことりが読み上げた「返信」とは……。

上白石は「地元・鹿児島が舞台の作品に出られることがすごくうれしいですし、戦後75年という大切な年に、みんなで考えられるような作品になっていますので、ぜひたくさんの人に届いてほしいなと思います」とメッセージ。「ふるさとへの愛や、恋人への愛、家族への愛、職場の中での相手を思いやる気持ち、他人のことばを思いやる愛…いろんな愛でできた、とても優しくてあたたかい、考えさせられる作品です。ぜひお聴きください!」と呼びかけている。

そのほか、「仮想郵便局」ディレクター・橋口雄介役の北村有起哉、ことりがある場所で巡り会う女性・水野カヨ役の富田靖子、ことりが巡り会う青年将校・森一馬役の柄本時生らが出演する。

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