パナソニック ライフソリューションズ社は8月20日、『毎日が、備える日。』プロジェクトの一環として、防災対策に関するWebセミナーを開催した。

  • パナソニック ライフソリューションズ社が「防災対策」に関するWebセミナー開催

    パナソニック ライフソリューションズ社が「防災対策」に関するWebセミナー開催

『毎日が、備える日。』プロジェクトとは

『毎日が、備える日。』プロジェクトとは、自然災害大国と言われている日本において、予め“備える”ことの重要性を訴求し、“安全・安心”の電気設備の普及を通して、最終的には日本のくらしをしっかりと守るということに繋げていくことを目的に、同社が2016年にスタートした取り組み。

このほど、同プロジェクトの一環として「防災対策」に関するWebセミナーが開催され、日常生活に防災への“備え”の意識を取り入れることがいかに大切であるかを訴えるとともに、緊急時に役立つ製品紹介や、静岡大学 防災総合センター 特任教授の岩田孝仁氏による講演が行われた。

『365日 災害カレンダー』から学ぶ日本の防災

  • 『365日 災害カレンダー』

    『365日 災害カレンダー』

岩田教授によると、東日本大震災(2011年3月)をはじめ、阪神淡路大震災(1995年1月)や昨年の台風19号など、過去の歴史を遡ると、実は日本では365日、毎日災害が起きているのだとか。

そこで同社は、災害の歴史と向き合いながら、日々備えることの大切さを考えるきっかけになればという想いから、岩田教授監修のもと『365日 災害カレンダー』を制作。教授はこのカレンダーを活用しながら、自然災害大国日本における人々の防災意識の現状や、今後取り入れていくべき防災アクションなどについて解説するとともに、「災害への“備え”を普段の生活に取り入れること」の重要性について次のように説いた。

「このカレンダーは、大きく7種類の災害ジャンルで構成されています。ほぼ5割が地震・津波の災害で占められており、非常に多い事が分かります。残りの半分は冬に多い火災や、梅雨から秋にかけて起こる洪水や台風などの風水害の災害、また火山の噴火に伴う災害、大雪やなだれのような災害があります。またこれらの災害は月毎に発生傾向がある一方で、一年を通して満遍なく起きている災害が地震と津波です。いわゆる地面に関係する災害は、季節を問わず起きていることが、このカレンダーから見て取れます」と、まずは現代の日本の災害傾向について解説。

一方で、カレンダー上では、災害に一定の傾向が確認できるものの、それを過信しすぎることは危険であることについても指摘しており、「災害大国である日本は現代になって災害対策の様々な技術が発達してきたが、想定を大幅に超える災害はいつでも起こり得り、また大きな被害が生じ得ることを皆さんが認識する必要があります。このカレンダーを通じて、いかに日々の生活が災害と隣り合わせであるかということを理解して欲しい」と、防災意識の見直しを呼びかけた。

また、現代の日本人の多くが防災意識に関して希薄であることも指摘。「まずは防災を『特殊なもの』ではなく、『あたりまえのこと』『普通のこと』として、日常的に考えられるようになることが重要であり、その習慣を身に付けていくことから始めてみましょう」と呼びかけ、例えば「家族が外出する際に行き先を確認する習慣を付ける」「床に寝転がって違う視点で自宅を見てみる」「近所の人とコミュニケーションを取ってみる」など、日常生活に取り入れやすい防災アクションを提示。

さらに、種類も豊富で美味しい備蓄食品や、数多くの防災設備の登場により、防災アクションは以前よりはるかに取り組みやすくなっているとし、「防災を特別なものとして考えるのではなく、まずは普段の生活用品を非常時にも使えるようにすることを考えていただければと思います」というコメントでイベントを締めくくった。

防災に役立つパナソニック製品を紹介

今回のセミナーでは、パナソニックの防災に役立つ製品の中から、『創蓄連携システムSプラス』と『エコキュート』の紹介も行われた。

『創蓄連携システム』は、太陽光発電と蓄電池がセットになっており、昼間は創った電気を、夜間は蓄えた電気を使うことができるため、停電の復旧が長引いても最低限の電力を確保することができるとのこと。

また、『エコキュート』は、深夜電力などを使用してお湯を焚き上げてタンクに貯蔵することから、停電・断水時でもポリタンク約18個分の生活用水を取り出すことができるという。

なお、同社は、毎日の備えの重要性を継続して訴求すべく、防災商品シリーズのTVCMを4月より毎月1本ずつ放映している。防災商品の紹介とCM視聴、および『365日 災害カレンダー』のダウンロードは、同社公式サイトから。