メルシャンは8月26日、気軽に楽しめる「オーガニックスパークリング N...(エヌ)」(白・ロゼ)と、普段の生活で楽しめる「ビストロ オーガニック ペットボトル」(赤・白)を発表した。ともに9月1日より全国で発売を開始する。オンライン発表会では、いま同社がオーガニックに注力する理由について説明があった。

  • メルシャンが、オンライン発表会にて新商品「オーガニックスパークリング N...」と「ビストロ オーガニック ペットボトル」を発表

オーガニックワインの新製品

「オーガニックスパークリング N...」は、スペイン産の有機栽培葡萄を100%使用して藤沢工場で製造したオーガニックスパークリングワイン。商品名の「N...」は、「Neo-(新しい)」「Natural(自然な)」「Non chemical fertilizers(化学肥料未使用)」の3つのNにちなんだ。

  • 「オーガニックスパークリング N...」。アルコール度数は白・ロゼともに12%。容量は500ml、瓶で販売する

しっかりとした味わいで、発泡感による心地良い飲みやすさが特徴。白は、フレッシュな柑橘系のさわやかな香り+辛口ながらジューシーな口当たり、ロゼはフレッシュなベリー系のアロマと軽快な酸味のバランスが取れたやや辛口の仕上がりとのこと。

  • 「オーガニックスパークリング N...」の詳細

一方で、今年で発売25周年を迎えるビストロブランドからは「ビストロ オーガニック ペットボトル」を発売。無農薬の有機栽培葡萄を使用して藤沢工場で製造した、果実味豊かなオーガニックワインになっている。

  • 「ビストロ オーガニック ペットボトル」。アルコール度数は赤・白ともに11%。容量は720ml、ペットボトルで販売する

赤は、黒胡椒のようなスパイシーな香りと葡萄の甘い香り、果実味のある柔らかく心地良い味わい。白は、マスカットのような爽やかな柑橘の香り、口当りは柔らかくて優しい味わい。

  • 「ビストロ オーガニック ペットボトル」の詳細

ワインもエシカルな選択を

メルシャンでは4月から「エシカルな選択」というキーワードで様々な提案を行っている。その背景について、メルシャン マーケティング部 部長の山口明彦氏は、次のように説明した。「メルシャンでは明治初期からワインづくりをしており、その原料となる葡萄は国内外から調達しています。いわば農業に立脚した事業であり、地域環境、地球環境に貢献していくことが求められます。その思想に今一度、立ち戻ることを考えました」。有機ワインを通して、皆さんにエシカルライフを体感いただけたら、と山口氏。

  • オンライン発表会に登壇した、メルシャン マーケティング部 部長の山口明彦氏(左)、同 国産グループの長尾綾子氏(右)、フラワーサイクリストの河島春佳さん(中)

メルシャンが目指すのは、オーガニックワインを通じた『エシカルな選択』。そのオーガニックワインの可能性について、山口氏は「世界的にオーガニックワインの消費量が伸びており、現在はワイン全体の3.5%が有機ワインとなりました。フランスでは5本に1本という割合まで伸びた。日本でも近年消費量が伸びており、全体の2%まで伸びています」と分析する。

  • 世界的に見ても、オーガニックワインの需要が伸びている

昨今のオーガニックワイン人気の理由のひとつに、コロナの影響があるのではないか、と山口氏。「消費者の皆さんの、意識の変化を感じています。以前よりも、環境、コミュニティ、友達に配慮する意識が強くなった。これはワインに限らず、様々な産業で少しずつ消費者の意識に変革が起こっているのではないか」。社会や環境を意識するエシカル消費の意識向上により、オーガニックワインの販売量がますます伸長するのでは、と期待感を示す。

先述の通り、メルシャンでは新製品「オーガニックスパークリング N...」「ビストロ オーガニック ペットボトル」を9月1日に投入する。これで、メルシャンのオーガニックワインは全27種類となった。発売後3ヶ月の販売数量は、「オーガニックスパークリング N...」が2万ケース、「ビストロ オーガニック ペットボトル」が3万ケースを見込む(いずれも500ml×12本換算)。山口氏は、最後に「オーガニックワイン販売数量の目標ですが、2020年は前年同期比3倍を目指します」と話していた。

  • メルシャンの提供するオーガニックワインは全27種類に