東武鉄道は25日、鉄道事業において2020年度、総額219億円の設備投資を行うと発表した。特急車両500系を増備し、荷物置場の設置を推進するほか、車両の増備・改造、鉄道の立体化推進やホームドア設置の推進などが計画されている。
特急車両500系は「リバティ(Revaty)」の愛称を持ち、併結・分割ができる仕様とすることでフレキシブルな運行が可能に。今年度、沿線におけるさらなるシームレスな特急輸送サービスを提供することを目的に、3編成を新造する。加えて、大きな荷物を安心して持ち込めるように、特急車両の500系「リバティ」、100系「スペーシア」に荷物置場が新設される。
より快適な移動環境を提供するため、車両の増備・改造も推進。今年度は東京メトロ日比谷線へ直通する車両70090型を2編成新造するとともに、南栗橋駅以北の日光線と宇都宮線で運用される20400型への改造も4編成において実施するという。
鉄道の立体化も推進しており、東武スカイツリーラインの竹ノ塚駅付近(西新井~谷塚間)は今年度、上り急行線を高架化した後、上下緩行線高架橋の工事が進められる。とうきょうスカイツリー~曳舟間は今年度、上り線高架橋工事を推進。東武アーバンパークライン(野田線)清水公園~梅郷間の連続立体交差化工事では、今年度末の踏切除却をめざし、高架橋工事、軌道・電気関係工事、駅施設工事等を引き続き進める。
その他、春日部駅付近(東武スカイツリーライン一ノ割~北春日部間、東武アーバンパークライン藤の牛島~八木崎間)にて、埼玉県と連続立体交差化工事の施行協定が締結されており、今年度は工事着手に向け、設計業務等を引き続き推進するとしている。
その他、さらなる安全性の向上を目的に、4駅で今年度中にホームドアを設置し、車内のセキュリティ向上とテロ防止を目的とした車内防犯カメラの設置も推進。踏切の安全性向上、自然災害への備えの強化、駅施設のリニューアル、駅施設のバリアフリー化の推進なども行われる。より楽しめる鉄道をめざし、日光・鬼怒川エリアでの蒸気機関車2機運用体制に向け、さまざまな準備を進めていく。
なお、今回発表された内容については、新型コロナウイルス感染症のさらなる拡大をはじめ、想定を超える事業環境の変化があった際に見直しを行う場合がある。