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【この記事のエキスパート】
リフォーム設計プランナー/レザークラフト作家:HARU
住宅リフォームをメインにプランニング経験を積み、リフォーム設計プランナーとして独立。
誰にとっても使いやすいユニバーサルデザイン住宅を目指し、賃貸でも出来るリフォームの提案や、福祉住環境コーディネーターの資格を活かし、介護改修に力を入れている。
また、住まいだけでなく身につけるものや持ち物も自分好みにしたいと、趣味でレザークラフトを始め、現在ではオーダーメイドで作る、レザークラフト作家としても活躍中。
洋服づくりは裁断が仕上がりに影響するため、洋裁をするなら本格的な裁ちばさみを一丁持っておきたいところ。しかし、いざ購入しようと思っても商品数が多く、高級ブランド品や左利き用などさまざま。ここでは、人気の庄三郎から左利きまで、裁ちばさみの選び方とおすすめ商品、使い方やお手入れ方法もご紹介します。
布に特化したハサミ
裁ちばさみとは
裁ちばさみとは、布の裁断に特化したはさみになります。刃先が鋭いので、布をきれいにカットできるのが特徴です。裁ちばさみは別名で、羅紗(ラシャ)切りばさみとも言います。
手芸ばさみと比べて、指を通す柄が大きい構造になっているので握りやすいことがポイントです。
裁ちばさみは布に特化したはさみなので、布以外の素材を切る時には使えないので注意しましょう。仮に、布以外の素材を切ってしまうと切れ味が落ちてしまうことがあります。
重量、利き手、ケース付きも
裁ちばさみの選び方
裁ちばさみの選び方をご紹介します。サイズや重量、素材などをチェックすることが大切です。自分に合った裁ちばさみを選ぶときの参考にしてください。ポイントは下記の6つ。
【1】手の大きさに合うサイズ
【2】直線を裁つなら重量のあるもの
【3】素材
【4】ケース付きか
【5】利き手に合う刃の位置や柄の向き
【6】長く愛用できるか
上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
重量、利き手、ケース付きも
【1】サイズは用途や手の大きさに合わせて
裁ちばさみは240mmのサイズを目安にして、手が小さい人は200mm、大きな手の人は260mm以上を選びましょう。型紙を置いて裁断する前に、必要な分量だけ布を切りだしたいときは大きな裁ちばさみが使いやすいですが、パッチワークやアップリケなど小さい布地の裁断は小さい裁ちばさみが便利です。ですので、大小それぞれの裁ちばさみを持たれてもよいかもしれません。
手の大きさと用途をふまえて、使いやすいサイズを選びましょう。
【2】直線を裁つなら重量のあるものを
裁ちばさみで布をまっすぐに裁つなら、重量のあるものを選ぶと刃先がぶれずにきれいに切ることができます。重量があるのは昔ながらの鋼が使われたものです。
現在多く出まわっているステンレス製の裁ちばさみは、鋼製よりも軽量なのでまっすぐ切るのには向いていません。そのかわり、軽さを利用してカーブやこまかいパーツを切り出しやすいメリットがあります。布地の切り方に合わせて選んでみましょう。
【3】目的に合わせて素材を選ぶ
裁ちばさみは目的に合った素材を選ぶことが大切です。ステンレス製と鋼製、鋼と軟鋼を組み合わせた着鋼の3つの素材についてご説明します。
お手入れが面倒ならステンレス製
ステンレス製の裁ちばさみは軽く、初めてでも購入しやすい価格帯が魅力です。サビにくいので、お手入れが面倒に感じる方にぴったりのはさみです。
品質は商品によって差があり、昔はステンレス製の裁ちばさみは使いものにならないといわれることもありました。今では改良が進み切れ味のすぐれたステンレス製裁ちばさみが多く出回っていますので、初めの一丁としてチャレンジしやすいでしょう。
布地の厚さを気にせず使いたいなら鋼製
鋼製の裁ちばさみは繊細な薄い布地から、デニムや帆布などの厚い布地まで、布地の厚さを問わず切ることができます。繰り返し使っていると、切れ味が悪くなってきますが、専門の研ぎ職人へ依頼すれば切れ味がもどります。研ぎなおすことで長く愛用できるのも鋼製裁ちばさみの魅力です。
しかし、鋼製の裁ちばさみは衝撃を受けると刃がかけたり、刃のあわせがずれてしまったりすることもあるので、注意して扱いましょう。
着鋼が施されたものは切れ味がよい
着鋼(ちゃくこう)とは極軟鋼で作られたはさみの刃の部分にのみ硬度の高い鋼を組み合わせる技術です。日本刀に使われる技術で、極軟鋼のねばりで折れにくく、さらに硬度が高い鋼の切れ味を併せ持った製品に仕上がります。全鋼製の裁ちばさみは衝撃に弱いですが、着鋼のはさみは衝撃にも強いため、長く使うことが可能です。
ただし、機械による大量生産が可能な全鋼に対し、着鋼の裁ちばさみは手作業で製作に手間がかかるため、その分価格にも影響があります。
【4】ケースつきなら収納に便利!
裁ちばさみの刃は鋭いので、使わないときは刃をカバーできるケースやキャップがついているものを選びましょう。もしケースがついていない場合は、別売りで購入も可能です。
ケースがついている裁ちばさみは、子どもの学校用や持ち歩くときも便利です。学校用の裁ちばさみとして購入を検討しているなら、200mmくらいのコンパクトなものを選ぶと収納にも困りません。
【5】右利きは足左型、左利きは総左型を!
裁ちばさみには右利き用と左利き用があり、刃の位置や柄の向きなどが異なります。右利き用のはさみを左手に持ちかえて使っている方は、足左型はさみを選びましょう。左利き用のはさみには柄まで左利き用につくられた総左型はさみもあります。
合わないはさみを使い続けていると、刃のあわせがゆがんでしまったり、手に変な力が入ってしまったりと裁断作業に支障をきたします。そのため、利き手にあったものを選ぶようにしてください。
【6】長く愛用できるものを選ぼう
布や革を裁つ作業は、作品の完成度に多大な影響を与えると言っても過言ではない大事な作業です。何度も買い替えるものではないので、長く愛用するためにも、妥協をせずに納得のいくものを購入しましょう。
どんなに切れ味がよい刃でも手に合っていなければ、うまく力が入らないのできれいに切ることができません。自分の手のサイズ、どこに力を入っているかを確認したうえで、使い勝手のよい手に馴染む裁ちばさみを選びましょう。
職人の伝統技術
代表的な裁ちばさみメーカーを3社ご紹介
裁ちばさみの選び方をご紹介する前に、製造している代表的なメーカーを3社ご紹介します。
庄三郎|刀鍛冶技術をもとに作られている
裁ちばさみの代表メーカー「庄三郎」。創業者の三浦庄三郎は、刀鍛冶職人の吉田弥十郎氏が作り上げたはさみづくりの技術を引き継ぎ、妥協のない精神のもと、切れ味のすぐれたはさみを多く作ってきました。
現在製造されている裁ちばさみは、庄三郎氏の技術を引き継いだ職人によるものです。手なじみもよく、ストレスなく切れるため、縫製業界でも愛用者が多く、幅広い価格帯で展開しています。
菊一文字|アフターケアあり! 孫の代まで引き継ぎたい
京都三条にある「菊一文字」は700年以上も前から刀鍛冶による技術をもとに料理用や工作用、手芸用など幅広い用途のはさみを製造しています。
長く使ってもらうために、購入後何年経ったものでも刃研ぎはもちろん、修理などアフターケアを引き受けているのも特徴です。孫の代まで引き継ぐことができる裁ちばさみのメーカーです。
ツヴィリングJ.A.ヘンケルス|ドイツのキッチンブランド
刃物の名産地でもあるドイツのゾーリンゲンで誕生した「ツヴィリングJ.A.ヘンケルス」は、ナイフや包丁をはじめ、はさみ、鍋、フライパンなどキッチンアイテムを多数展開しています。人をモチーフにしたロゴが印象的です。
デザイン性にもこだわって作られているのが特徴。機械技術と職人技術で作られた裁ちばさみは、ステンレス製でお手入れがかんたんです。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)