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【この記事のエキスパート】
プロスノーボードコーチ:出口 超
京都府舞鶴市生まれ。日本体育大学卒。SIA(日本プロスキー教師協会)教育部技術委員スノーボードデモコーチ。力学に基づいたスノーボード理論を2006年に構築。
著書に「もっとカッコ良く滑るスノーボード」(メイツ出版)、「はじめてでも絶対うまくなるスノーボード」(主婦の友社)、自費出版によるe-book「もっと優雅にカッコ良く滑るスノーボード」(Kindle)などがある。
人の骨格やバランスに応じたレッスン・バインディングのセッティング診断に定評あり。スノーシーズンは主に、神立スノーリゾート(新潟県)で自身のレッスンプログラム「超塾」を開催。夏場は地元舞鶴市にてスクーバダイビングとSUPのガイドをしている。
スノーボードで地上で技を決める「グランドトリック(グラトリ)」。長さや形状、柔らかさなど様々な種類がある板ですが、どのようなタイプがグラトリに向いているのでしょうか?この記事ではグラトリ初心者でも分かりやすいように板の選び方とおすすめ商品を紹介します。
スノーボードの楽しみ方のひとつ
グラトリとは
グラトリとはグラウンド・トリックの略称で、平地で繰り出すトリック全般の総称です。スノーボードの板をバターナイフのようにしならせて滑ることもあることからバタートリックとも言われます。
回転系のスピン、ボードの先端を浮かせるマニュアル、押し付けるプレスなどがあり、それらを組み合わせて、流れるような技(コンボトリック)をきめていく楽しみ方ができます。
ボード形状、硬さ、長さ、キャンバースタイルをチェック
グラトリ板の選び方
スノーボードの種類はとても豊富です。ここで注意したいのが、普通に滑るためのボードと、グラトリに向いたボードは別物だということ。これからグラトリをスタートするスノボ歴の浅い人や、グラトリの技術を上達させたい人は、グラトリに適したボードの選び方を知っておきましょう。
重要ポイントは、ボードの形状・硬さ・長さ・キャンバースタイルの4点です。それぞれのポイントについて解説していきましょう。
ツインチップかディレクショナルか
ツインチップの形状を押さえておこう
スノーボードには用途によっていろいろな形状(シェイプ:板を真正面から見たときの形)があります。グラトリには「ツインチップ」がおすすめ。ツインチップはボードが左右対称で、上から眺めるとノーズ(前側)とテール(後側)が同じ形をしており、その中央にバインディングを取りつけるホールがあるものです。
「ディレクショナル」ボードはノーズがテールより長めで重心がやや後ろ。安定性が高く、グラトリよりはフリーランに向いています。双方のメリットをもつ「ディレクショナル・ツイン」というタイプもあります。
ソフトフレックスかミドルフレックスか
初心者はやわらかめのボードがよい
グラトリではボードのしなりを活用したり、曲げたままトリックにつなげたりするため、少ない力でボードを変形させられるやわらかいボードが適しています。グラトリ初心者は、ソフトフレックスタイプのやわらかいボードを選ぶと扱いやすいでしょう。
ただし、やわらかいボードは反発力も失うため、ジャンプの高さを出すことには向いていません。逆に硬めボードだと曲げるために力を要しますが、反発力があるのでジャンプも高くなります。中級者や高度な技をマスターしたい人には、ミドルフレックスの少し硬めのボードがおすすめです。
グラトリに適した板の長さや幅は?
長さと幅のチェックをおこたってはダメ!
スノーボードの長さは操作性に影響するため、必ず確認しましょう。スノーボードは長いほうがスピードを出したときに安定しやすく、短いほうが回転させやすいのでグラトリを決めやすくなります。
長さを選ぶ目安として、身長マイナス15cmから20cm。一般的に男性なら150cm前後、女性なら140cm前後のボードになってくるでしょう。
また、幅は足の大きさによって変わってきますが、幅が広いほど安定する一方、取り回しがしにくくなります。幅が狭くなるとコントロールはしやすくなりますが、安定しづらくなります。
※体重や脚力、スタンス幅によっても適正な長さや幅は変わってきます
キャンバー、ロッカー、ダブルキャンバーの違い
真横からの形状をしっかり押さえておこう
ボードを置いた状態で真横から見たときの形状をキャンバースタイルと呼びます。いろいろなキャンバースタイルがあり、その形状によって特徴が異なります。代表的なものは「キャンバー」や「ロッカー」、そして「ダブルキャンバー」などです。
キャンバー:スタンダードなオールラウンドタイプ
いちばん多いキャンバースタイルは「キャンバー」です。ボードの中央が反っているタイプで、地面との間に空間があります。ボードの反発力を使いやすく、グラトリだけではなく、オールマイティーに使えるオーソドックスなスタイルです。
ロッカー:ターンしやすくグラトリ向け
「ロッカー」は緩やかにU字状になり、板の中央が接地するスタイルです。ターンがしやすく、ボードを曲げるタイプのトリックがしやすくなります。ただし、カービングや高速滑走時の安定性はキャンバーに劣るというデメリットがあります。
近年、純粋なロッカースタイルはほぼ存在しません。ノーズとテールはロッカーで足元はキャンバーもしくはフラットなものが多く、ロッカーとほかのスタイルのいいとこどりな形状が主流になっています。ターンやグラトリを決めたい方は、ロッカースタイルを取り入れたボードがおすすめです。
ダブルキャンバー:ジブや中低速でのグラトリ向け
新しく増えてきている「ダブルキャンバー」は、キャンバーとロッカーの長所を合わせ持ったスタイル。ロッカーと同じくグラトリにフォーカスしつつ、キャンバーの性能を付加することでロッカーのデメリットを補っています。中低速でのグラトリや、パークのジブアイテムで効果を発揮するボードです。
デメリットとして、ダブルキャンバーはハイスピードでのターンの操作性はよくありません。フリーランでは安定性に欠けるため、注意しましょう。
プロスノーボードコーチからのアドバイス
形状、やわらかさなどから適したボードを選ぼう
【エキスパートのコメント】
逆方向への滑走を考慮したツインチップ構造をベースに、柔らかめで比較的短めのボードのチョイスがグラトリをする上では必要な要素となります。デッキ面のグラフィックやノーズとテールの形状もチェックしたい項目の一つです。個性を主張できるボードを選びましょう。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)