俳優の濱田岳が20日、テレビ東京のドラマパラビ枠『働かざる者たち』(8月26日スタート 毎週水曜24:58~ 全6話)のリモート取材会に登場した。
同作は小説投稿サイト・エブリスタにて連載され、小学館クリエイティブより単行本が発行された、サレンダー橋本による同名作の実写化作。主人公は老舗新聞社「毎産新聞社」の入社7年目のシステム部社員・橋田一(濱田)で、本業はそこそこに副業の同人漫画の執筆に精を出す日々を送っている。しかし、社内に巣食う出世を諦めた勤労意欲ド底辺の“働かざる者たち”に翻弄されるうち、自分の人生はこのままで良いのかと自分の働き方、生き方を模索していくことになる。
働かないおじさんたちに振り回される主人公・橋田を演じた濱田だが、実際は梶原善、矢柴俊博、甲本雅裕、浜野謙太、升毅、柳沢慎吾、林泰文……と、百戦錬磨のゲスト陣に「あれだけ芸達者な先輩方と空手の百人組手のように対峙して、一役者としてとっても幸せな時間だったなと思います」と振り返る。「僕自身、アルバイトや会社に勤めたりとかがないものですから、いわゆる社会に出た人の葛藤というのは新鮮で面白く感じました。いろんなスタッフの方に『こういう人、いるの?』と聞いたら『いますよ』と言ってて」と実際の"働かないおじさん"についても学んだ様子。
濱田自身は「もともと、これを生涯の生業にしていく気がない子供だったので、大袈裟にいうとターニングポイント的なのは高校生の頃。『(3年B組)金八先生』で、半年間学校に行けなくなったのが僕にとってはひとつの選択の時期」と明かす。高校1年で『金八』出演が決まり、「勉強はいつでもできるから、こっちをやってみようかな」「9歳でスカウトされてから始まった自分の運が、どこまで続くか試してみよう」という感覚を持っていたという。
これまでに刺激を受けたのは、ドラマ『釣りバカ日誌 新米社員 浜崎伝助』で共演した西田敏行。「日本映画界で銀幕のスターと呼ばれている、伝説級の大先輩とあれだけ密に過ごせた時間は財産だなと思います」と感謝する。西田からは「濱田岳のファンなので、一緒にお仕事できてうれしいです」という言葉ももらい、「ものすごく幸せな気持ちになったのと同時に、背筋がぴっとなったのを覚えています」と心境を表した。
同世代として刺激を受けた俳優について聞かれると「こんなナリのくせに、高嶺の花を追いかける役が多かったものですから……」と謙遜しつつ、広瀬アリスと満島ひかりの名前を挙げる。『釣りバカ』で夫婦役となった広瀬については「西田さんと『日本に久々にコメディエンヌが誕生したね』と言っていました。あれだけお綺麗な女性なのにあれだけ振り切ってコメディに徹してくれるというのが、刺激を受けました」と説明。満島については「若い頃、2人で脇役で台詞のない間もお芝居をしてしていた。性別を超えて、すごく信頼できる方ですね。叶わないなと思ってるから甘えて僕が球を投げられるのかな」と語った。
『働かざる者たち』では、エリート同期・新田役の古川雄輝や、鴨志田哲也役の大水洋介と共演しているが、「同期3人で居酒屋の撮影がすごく楽しかった。新田くん(古川)が真面目すぎるから、僕と大水くんがいじって『こんな生真面目なわけがない』と、けちをつけていた」と笑顔を見せた。
(C)テレビ東京