女優の芦田愛菜が主演を務める、映画『星の子』(10月9日公開)の新キャスト及び予告映像が18日、明らかになった。
同作は、最新作『むらさきのスカートの女』で令和初の第161回芥川賞を受賞した小説家・今村夏子による同名小説の実写化作品。監督・脚本は『さよなら渓谷』『日日是好日』の大森立嗣が務める。大好きな父(永瀬正敏)と母(原田知世)から愛情たっぷりに育てられたちひろ(芦田)だが、その両親はちひろが生まれたときの病気を奇跡的に治してしまった「あやしい宗教」を深く信じてしまっている。思春期を成長していくちひろは、生まれて初めて、両親と暮らす自分の世界を疑い始めて行く。
ちひろが一目惚れする“南先生”役には、岡田将生が決定。学校で一番人気のイケメン先生だが、後にちひろの運命を大きく左右する。岡田は芦田との共演について「10年程前にCMで1度ご一緒したことがあるのですが、今回この作品で共演させて頂いて、大人になったなぁというのと、本当にしっかりしているなと。同世代の共演者の方と話をしている感覚で色々お話させて頂きました」と表した。
ちひろの両親の目を覚ませる為に、ある事件を企てる“雄三おじさん”役で大友康平が出演し、高良健吾と黒木華が宗教団体の謎めいた幹部コンビである“海路さん”と“昇子さん”を演じる。ちひろの姉の“まーちゃん”役に是枝裕和監督に見出された蒔田彩珠(まきたあじゅ)、美人でかっこいいちひろの親友“なべちゃん”役に映画『まく子』(19)でヒロインに抜擢された新音(にのん)と、今後の活躍が気になるキャストも。
公開された予告編では、幼少期に病弱だったちひろを救った“金星のめぐみ”と呼ばれる奇跡の水を信じ、水を浸したタオルを頭に載せて暮らす父と母の姿が映し出される。学校では大親友のなべちゃんから「偽物なんじゃない?」と水の真偽を指摘されるが、ちひろが夢中なのは新任でやってきたイケメンの南先生。ある日、憧れの南先生の車で家まで送ってもらうが、自宅前の公園で、全身緑のジャージで頭にタオルを乗せて水を掛け合う両親の姿を見られてしまう。「気づく時がくる」「空も飛ぶようになる」とちひろを諭そうとする宗教団体の幹部、両親の洗脳を解こうと作戦を企てる雄三おじさん、この家族の現状はちひろのせいだと言い切る姉のまーちゃんの姿が続き、少しずつ揺らぎ始める自分とちひろは闘い始める。
(C)2020「星の子」製作委員会