8月10日に亡くなった渡哲也さんを偲んで、テレビ朝日で『徹子の部屋特別編 渡哲也さん緊急追悼』が、16日(13:55~15:20 ※一部地域除く)に放送されることが決定した。

  • 左から渡哲也さん、黒柳徹子 -テレビ朝日提供

渡さんは、『徹子の部屋』の初期から計7回出演。黒柳徹子の追悼コメントとともに、貴重な映像で実直な素顔を振り返る。

最初に出演したのは79年10月、主演ドラマ『西部警察』放送開始直前。当時37歳の渡さんは、自らの俳優人生のスタートとなった、憧れの存在・石原裕次郎さんにはじめて会った日の“忘れられない出来事”を黒柳に語った。

その裕次郎さんが逝って4年後の91年、石原プロモーションの社長となった渡さんは2度目の出演を果たすが、「ひとりじゃ怖い」と、舘ひろしを伴って黒柳と再会した。裕次郎さんの後を継ぐうえでの切ない思いを明かす一方、後輩の舘からは男気あふれるイメージとかけ離れたかわいい素顔を暴露され、赤面する場面も。

そして、この2度目の出演直後に渡さんは直腸がんであることを公表。95年の出演時には、実父と同じ直腸がんになったときの思いや、人工肛門をつけると知らされたときの心境、そしてその後の気持ちの変化についても真摯(しんし)に打ち明けた。

そのほかにも、ヤンチャすぎて修学旅行に連れて行ってもらえなかった青春時代の話、優等生だった弟・渡瀬恒彦さんと比べられた日々、そんな自分が改心するきっかけとなった“父の手紙”なども披露している。

黒柳がもっとも印象に残っているのは、08年、66歳での出演で、裕次郎さんの最期について語る渡さんだった。裕次郎さんへのがん告知について苦悩したことを振り返り、「告知しなかったことが正しかったかどうかわからない」と話す渡さん。自らもがんと闘病する中で、声を詰まらせながら思いを打ち明ける渡さんが、『徹子の部屋』での最後の姿となった。