Google純正スマートフォン「Pixel 4a」が8月14日に予約を開始します。2019年10月に登場した「Pixel 4」の廉価モデルで、Pixel 4 64GBモデルが税込90,000円弱のところ、Pixel 4(128GB)の価格は税込42,900円。それでいて、カメラ機能はほぼ同等とうたわれています。8月20日の発売に先駆け、試用機をざっと触ったファーストインプレッションを写真中心でお届けします。

  • Pixel 4a

  • ディスプレイサイズは5.8インチ。有機ELでHDRをサポート、解像度は2,340×1,080ドット。女性の手でも持ちやすいサイズと軽さで、小型の端末を好む人によさそうだ。サイズは144×69.4×8.2mm、重さは約143g

  • ボディはポリカーボネート製。滑らかな質感で、指紋はほとんど目立たないが、手の脂はやや目立つので、気になったときはこまめに拭いておきたい

  • 同梱物一覧。1m USB-C - USB-C ケーブル(USB 2.0)、18W USB-C電源アダプタ、本体の説明や設定方法などが書かれたクイックスタートガイド、SIMピンなどがセットになっている

  • SIMスロットは一つで本体の左側面に搭載。丸型のSIMピンはこれまでのGoogle製スマホでもおなじみの形

  • 背面は左上にシングルカメラ、中央に指紋センサーとFeliCaセンサーを搭載。フラッシュとカメラが一体になっている四角いエリアは約1.8cm四方で、少し出っ張っている(実測で1mm弱ほど)

  • 左がPixel 4a、右がPixel 4。本体サイズはPixel 4とほぼ同等だが、画面サイズはPixel 4aが5.8インチ、Pixel 4が5.7インチと、Pixel 4aのほうがわずかに大型。インカメラはパンチホール式で8MP

  • 左が Pixel 4a、右が Pixel 4。Pixel 4の上ベゼルにはSoliレーダーチップやIRカメラ、顔認証関連センサーなどが搭載されているため、幅が広くなっている。Pixel 4aではこれらのセンサーが省かれている

  • マイナビニュースのWebサイトを表示したところ。プロセッサはSnapdragon 730G、ストレージは128GB、メモリは6GBと、ミドルハイクラスの性能を持つ

  • Chromeのシークレットタブから、マイナビニュースを表示させたところ。ウェブサイトの表示は全般的にスムーズに行え、YouTubeの動画再生でも1080p HDRの動画が待たされることなく再生された。負荷をかけた場合、背面中央がほんのり温かくなる

  • 背面。左がPixel 4a、右がPixel 4。カメラはPixel 4が16MP(望遠)+12.2MP(標準)のデュアル、Pixel 4aが12.2MP(標準)のシングルで、望遠や広角はない

  • カメラエリアはPixel 4aの方が一回り省スペース。マスクの機会が多いご時世、Pixel 4aの背面指紋認証センサーはやはり便利で、浅い位置にセンサーがあるため押しやすいことも魅力的

  • 左側の電源ボタンはライトグレー。よいアクセントカラーになっている

  • 上面。左側にイヤホンジャックを搭載

  • 底面。左がPixel 4a、右がPixel 4。どちらも中央にUSB Type Cポート、その両側にスピーカーを搭載

  • 標準カメラのインタフェース。Pixel 4と同じく撮影時に「デュアル露出補正」が可能。全体の露出を調整するスライダー(上左)、暗部を調整するスライダー(上右)、ズームスライダー(右)が表示される

カメラでいろいろ撮ってみた

ここからは標準カメラで撮影した写真作例を掲載していきます。特に記載があるものを除き、撮影は全てオート。写真の解像度は記事用にリサイズしていますが、クリックすると拡大画像が表示され、そこから原寸大画像(4,032×3,024ドット)が見られます。

  • 風景の作例

  • フードの作例

  • 花の作例

  • 植物の作例

  • カメラアプリの中からGoogleレンズが選択でき、植物や花など知らないものを調べるのに便利

  • ズームはデジタルで最大7倍。左から順に1倍(ズームなし)、3倍、7倍。1倍は両側に建物がある環境のせいか、風景撮影では気にならなかった周辺部のゆがみがあるようにも見えるが、色味は鮮やか。3倍でも細部まで解像感があり、7倍では若干ぼやけるものの破綻なく撮影できている

  • 小物の作例。1倍(ズームなし)

  • 7倍ズーム。各フィギュアの姿は掴めるが、約1mm大の文字の判読は難しい。もう少し近寄ると文字も読めるように撮影できる

  • 夜景撮影。標準モード

  • 夜景撮影。こちらは夜景モード。標準モードと大きな違いはないが、中央背景のビルなど薄暗い部分の色や文字が明るく映されている

  • 夜景撮影。標準モード

  • 夜景撮影。こちらは夜景モード

  • 写真の露出を調整して実際の暗さと合わせた写真がこちら。標準モード、夜景モードとも暗所撮影はかなり良好

よかった点は小型サイズと写真の質

1週間ほど試用したなかで感じたPixel 4aのよかった点は、本体が小型・軽量で持ちやすい点、写真が自然な色味で撮れる点などが挙げられます。特にサイズに関しては、6インチ超えの大画面が主流となりつつあるなか、持ちやすい小型サイズを望む人には有力な選択肢になりそうです。動作もスムーズで、Web閲覧やSNS、動画視聴などであればほぼ待たされることはありませんでした。    

写真撮影はシングルカメラながら出来がよく(特に夜景撮影)、個人的には強い“味付け”がされない自然な色味が好印象でした。このほか、Googleの最新機能がいちはやく試せるところも、魅力に思う人が多いでしょう。

バッテリーはPixel 4が2,800mAhだったところ、Pixel 4aでは3,140mAhに増加しており、実際Pixel 4よりバッテリーの持ちがよく感じました。メール・SNS・Webブラウジング中心の利用であれば、日中は問題なく使えます。ゲームや動画閲覧した場合はそれなりに減るので、都度充電が必要です。

一方で、大画面を好む人やゲーミング用途メインでスマホを使いたい人には、小型の画面やスペックで物足りない部分がありそうです。また4万円台の価格帯では、広角やマクロカメラを載せているスマホも多いため、シングルカメラである点は改めて押さえておきたいところ。

OSはAndroid 10が初期搭載されており、操作UIはとてもシンプル。Pixel 4でも同じですが、自分でカスタムする余地が多いぶん、最初は操作に戸惑うこともあるかもしれません。ただ、実使用上で気になった点はほとんどありませんでした。

2020年秋には5Gモデルも登場することが予告されています。5G狙いの人は秋のPixel 4a 5Gの正式発表を待ってみてもいいでしょう。

Pixel 4aの主な仕様

  • OS: Android 10
  • CPU: Qualcomm Snapdragon 730G(2.2GHz+1.8GHz、オクタコア)
  • 内蔵メモリ: 6GB
  • ストレージ: 128GB
  • 外部ストレージ: ―
  • サイズ: 144×69.4×8.2mm
  • 重さ: 約143g
  • ディスプレイ: 5.8インチ有機EL(FHD+)
  • メインカメラ: 12.2MP(画角77度)
  • インカメラ: 8MP
  • バッテリー容量: 3,140mAh
  • 通信: IEEE802.11a / b / g / n / ac、Bluetooth 5.0+LE、NFC / FeliCa
  • LTE: 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 7 / 8 / 12 / 13 / 17 / 18 / 19 / 20 / 25 / 26 / 28 / 38 / 39 / 40 / 41 / 42 / 66
  • SIM: nanoSIM×1、eSIM対応
  • カラーバリエーション: Just Black