年に一度のお盆。子どもは夏休み中で、おとなは大型連休中という方も多い時期ですね。残暑の厳しいお盆は陰の気が溜まり、災いを招きやすいときです。今回は困難を乗り切るお盆の過ごし方を紹介していきます。

先祖を敬うお盆

  • 困難を乗り切るお盆の過ごし方

日本には古くよりお盆やお彼岸など、ご先祖さまに想いを巡らせて感謝する風習がありますね。お盆は、インドのサンスクリット語に語源を持つ「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の略式名となり、旧暦の7月15日には先祖の霊がこの世に帰ってくるとされています。新暦ではちょうど8月半ばとなるため、各地方によりさまざまあるものの、8月をお盆とするところが多いようです。

8月13日は「迎え盆」となり、迎え火を焚きご先祖さまをお迎えする日です。ご先祖様は馬や牛に乗ってあの世とこの世を行き来するとされているので、キュウリで馬を、ナスで牛を作りお供えする風習もあります。

8月16日になると「精霊送り」、送り火を焚きご先祖さまを送ります。京都の五山の送り火は有名ですね。この世とあの世をつなぐ境界線を「三途の川」というように、海や川の果てにあの世があると信じられていましたので、精霊送りには川へ身に降りかかる災いや病気も一緒に流す意味も込められていました。

そしてお守りくださるご先祖さまへの感謝との別れを惜しみ、「盆踊り」も行われました。今年はコロナ禍となり、帰省もままならない人もいるかと思いますが、お墓参りには行けなくとも、心の中で感謝の気持ちを伝えるだけでも充分です。だたし、お願いごとは控え、感謝の気持ちだけにいたしましょう。

お盆は水の陰の気が溜まりすい?!

風水では、ご先祖さまは水のエネルギーに属し、そして「陰の気」となります。ご先祖さまのような良い「陰の気」だけなら問題はありません。ですが、そうではない悪い「陰の気」も集まりやすくなるのです。

災いを呼ぶ悪い気は、暗く湿気が多いところに溜まりやすい性質があります。気候が変化しやすいこともあり、水に関する事故も多い時期です。日が暮れてからは、海や川には近づかないように注意しましょう。

困難を乗り切るお盆の過ごし方

お化け屋敷を想像してみるとわかりやすいと思うのですが、明るく爽やかなイメージのお化け屋敷はありませんね。悪い「陰の気」は、暗くジメジメとしたところを好み、その隙間に災いの種となる邪気が入りこみます。そのため洗濯物の室内干しをするのも望ましくないので、乾燥機にかけて早めに乾かすことが重要です。部屋の中が雑然としているのもよくありません。スッキリとして風通しがよい、明るい空間づくりを心がけましょう。

いかがでしょうか。家運を上げる風水といえば家の相を観る「陽宅」が一般的ですが、もともとは墓の相を観る「陰宅」にそのルーツがあるほど、ご先祖さまは大切にされてきました。豊かさが舞い込むようゆったりとした気持ちで、感謝をささげる時間を作ってみては?