映画『糸』(8月21日公開)の完成報告会が11日に都内で行われ、菅田将暉、小松菜奈、瀬々敬久監督が登場した。

  • 左から菅田将暉、小松菜奈

    左から菅田将暉、小松菜奈

同作は、中島みゆきの名曲「糸」をモチーフにしたオリジナル作。「糸」の歌詞を元に、平成元年に生まれた男女2人が、令和を迎える31年間の中で、出逢い、別れ、そして平成の終わりに再びめぐり逢うまでの18年間を描く。

『ディストラクション・ベイビーズ』『溺れるナイフ』から3度目の共演となり、監督からも「ツーカー」と称された2人。互いに変化した部分を聞かれると、菅田は小松について「いっぱい、差し入れをするようになりましたね。前はそんなに余裕もなかったんじゃないかな。撮影の合間に会話もあまりした記憶がなくて」と振り返る。「今回は俳優部の仕事として、お芝居する以外にも僕らじゃなきゃできないケアもあって、それをしてくれた。主演感を感じました」と称賛した。

具体的な差し入れを聞かれた菅田は、エキストラも多く寒いシーンで、小松が制作部に「豚汁とかできないですか? 私、北海道に知り合いがいるので、レストランの方に電話して調達できないか聞いてみます」と掛け合っていたエピソードを披露。菅田は「バリバリのキャリアウーマンをやってて、『頼りになるな〜』と思いました。『火の関係でできない』となったら、豚汁案を捨てて『お菓子買いに行きます』と。かっこよかったですよ。デキる人でしたね」と小松の行動をさらに褒めた。

一方小松は、菅田の新たな一面について「子役の子たちがかわいくて、ずっと『かわいい、かわいい』と言って、父親の顔をしてた」と明かす。「私も30代を演じたのは初めてで、大人になってきてるんだなと思いました。子供が好きというのは聞いていたんですけど、本当に愛情たっぷりで、父親みたいな一面が見れた。それは新しい部分だなと思いました」と語った。

菅田は「できんのかな、俺……というのは不安でしたけど、現場に行ってみると娘役の子たちがお父さんにしてくれる」と子役に感謝。かわいすぎて「初めてアドリブで鼻とか食べてやろうかな」と思ったというが、「本物のお母さんも見てるしなと気にしました」と苦笑。「(関わったのは)一部分だけですけど、それでもちょっといいなあと思いました」と父親願望を見せた。