日本には数多くのご当地グルメがあるが、"うどん"もまた地域性の豊かなメニューの一つだろう。

特に近年は「讃岐うどん」の全国的なブームがあり、そのほかの郷土色あふれるご当地うどんにも、注目が集まる機会も増えているようだ。

そこで今回は、マイナビニュース会員501人にアンケートを実施し、「最も好きな『ご当地うどん』」について聞いてみた。

  • 最も好きな「ご当地うどん」はなに?

Q.あなたは「ご当地うどん」を食べたことがありますか?

「はい」(64.3%)
「いいえ」(35.7%)

Q.あなたが最も好きな「ご当地うどん」の都道府県を教えてください

  • 最も好きな「ご当地うどん」の都道府県、ダントツ1位は香川県に

1位「香川県」(48.8%)
2位「秋田県」(7.1%)
3位「北海道」(6.2%)
4位「福岡県」(4.7%)
5位「愛知県」(3.7%)
6位「山梨県」(3.4%)
6位「三重県」(3.4%)
8位「埼玉県」(3.1%)
9位「群馬県」(2.8%)
10位「大阪府」(2.2%)
11位「京都府」(1.6%)
12位「富山県」(1.2%)
13位「東京都」(0.9%)
13位「長野県」(0.9%)
13位「兵庫県」(0.9%)
13位「高知県」(0.9%)

Q.あなたが好きな「ご当地うどん」の具体的名称と、その理由を教えてください

■「香川県」

・「讃岐うどん: やっぱり讃岐が日本一美味しい」(38歳男性/家電・AV機器/販売・サービス関連)
・「讃岐うどん: とにかく美味しい。地元、讃岐の名物!!」(39歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「讃岐うどん: こしがあって、そのまま素でいける」(39歳男性/その他メーカー/事務・企画・経営関連)
・「讃岐うどん: こしのあるうどんと、釜玉の濃厚な味わいがとてもおいしい」(49歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「讃岐うどん: コシもあるけど食べやすく、しょうゆをかけたり釜玉にして食べると絶品です!」(33歳女性/医療・福祉・介護サービス/その他・専業主婦等)
・「讃岐うどん: 意外にあっさりベースのツユに、しっかりしたうどんのハーモニーが抜群」(36歳男性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)
・「讃岐うどん: 喉越しと出汁を味わうための、あの太い麺と聞いてなるほどと思いました」(46歳男性/その他/クリエイティブ関連)

■「秋田県」

・「稲庭うどん: つるつるとしたのど越しが上品」(36歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「稲庭うどん: 麺があまり太くなく、スルスルとのど越しが良い」(49歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「稲庭うどん: ツルッツルの麺が、おいしい」(47歳男性/その他/その他・専業主婦等)

■「北海道」

・「札幌うどん: 静かなブームです」(35歳男性/化粧品・医薬品/その他・専業主婦等)
・「豪雪うどん: じゃがいも好きだから」(30歳男性/建設・土木/事務・企画・経営関連)

■「福岡県」

・「博多うどん: あまり知られていないが、博多はうどんの方が美味しい」(44歳男性/建設・土木/建築・土木関連技術職)
・「福岡うどん: 子どものころから食べているから」(41歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)

■「愛知県」

・「きしめん: 特徴的な麺と、濃いめのスープがマッチして美味しい。風情がある」(30歳女性/専門店/販売・サービス関連)
・「味噌煮込みうどん: 味噌とうどんが良く合うし、卵がおいしい」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)

■「山梨県」

・「ほうとう: かぼちゃなどの具材と、麺やつゆがマッチしていて美味しいし、冬だと体も暖まる」(38歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「富士吉田うどん: 半端ない噛み応え」(44歳男性/旅行・観光/販売・サービス関連)

■「三重県」

・「伊勢うどん: 見た目によらず、あっさりしてるところ」(41歳男性/輸送用機器/販売・サービス関連)
・「伊勢うどん: 他では食べたことがない独特のうどんで、とてもおいしい」(47歳男性/専門商社/営業関連)

■「埼玉県」

・「武蔵野うどん: 具だくさんのつけ汁でうどんを楽しめるのが、新しく感じた」(48歳男性/繊維・アパレル/事務・企画・経営関連)
・「加須うどん: 加須うどんは埼玉県を代表するうどんですからね! 駅前から徒歩で行けるお店も、多々ありますからね!」(48歳男性/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)

■「群馬県」

・「水沢うどん: シンプルな麺が好み」(46歳男性/その他/その他・専業主婦等)
・「水沢うどん: こしとハリがものすごくあり、噛み応えが抜群によく、のど越しもいい」(38歳男性/その他/その他・専業主婦等)

■「大阪府」

・「けつねうどん: ジューシーな揚げに、澄んだつゆは出汁が効いている」(47歳男性/専門店/販売・サービス関連)
・「大阪うどん: 食べなれているから。食感が好み」(46歳男性/その他メーカー/技能工・運輸・設備関連)

■「その他」

・「京都府・京うどん: はんなり美味しい」(39歳男性/フードビジネス/販売・サービス関連)
・「富山県・氷見うどん: 細い麺の喉ごし」(47歳男性/建設コンサルタント/営業関連)
・「長野県・信州うどん: 蕎麦屋で食べたうどんが、蕎麦より美味しかった」(42歳男性/専門商社/営業関連)
・「兵庫県・ホルモンうどん: あっさりした味とホルモンのバランスが好き」(41歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)

■総評

調査の結果、「ご当地うどん」を食べたことがある人は64.3%と、全体の3分の2近い数字となった。最も好きな「ご当地うどん」の都道府県を聞いたことろ、「香川県」が48.8%と半数近い支持を集め、ダントツの1位に。以下、2位「秋田県」(7.1%)、3位「北海道」(6.2%)、4位「福岡県」(4.7%)、5位「愛知県」(3.7%)、6位「山梨県」「三重県」(各3.4%)、8位「埼玉県」(3.1%)、9位「群馬県」(2.8%)、10位「大阪府」(2.2%)と続いた。

好きな「ご当地うどん」の具体的名称と、その理由を聞いた。1位「香川県」では、大多数が「讃岐うどん」を挙げ、モチモチとしたうどんのコシを絶賛する声が寄せられた。また、「釜玉」という食べ方を推すコメントも多かった。

2位「秋田県」は「稲庭うどん」。4位「福岡県」の「博多うどん」「福岡うどん」。5位「愛知県」では「きしめん」「味噌煮込みうどん」。6位「山梨県」の「ほうとう」「吉田うどん」。同じく6位「三重県」の「伊勢うどん」。9位「群馬県」は「水沢うどん」と、やはりその地を代表する名物うどんが名を連ねている。

3位「北海道」で名前の挙がった「豪雪うどん」はまだそれほど一般的ではないかもしれないが、北海道倶知安町の名物うどんとなっている。土産物の定番品でもあり、北海道旅行の際に知ったという人もいることだろう。10位「大阪府」は具体的な名称だけではなく、「けつねうどん」といったメニュー名も挙がった。わざわざ「大阪うどん」などと言わなくても、大阪人にとってうどんは完全に日常食となっている、ということだろうか。

面白いのは8位「埼玉県」。「大阪府」よりも上位だったのは少々意外かもしれない。近年、同県は「うどん県」を名乗る「香川県」に対抗して、うどんを前面に打ち出した町おこしを行なっており、その成果が現れたということだろうか。実は内陸に位置する埼玉県はうどん用の小麦栽培に向いており、昔からうどん食が盛んだ。今回の調査でも、名物である「加須うどん」「武蔵野うどん」の名が挙がっている。

その他、13位には「東京都」がランクインしているのだが、名称では「武蔵野うどん」(東京・多摩地区および埼玉県)のほかに、「丸亀製麺」「山田うどん」など、東京のご当地うどんとは無縁のチェーン店名も寄せられた。なんでも食べることのできる東京では、"ご当地"という感覚自体が希薄なのかもしれない。

それぞれのうどんを推す理由も、麺のコシや歯応え、食感、のどごし、出汁の旨味、オリジナリティあふれる具や供し方など、ご当地うどんならではの特色を愛するコメントが並んでいる。

全体として、今回は「うどん県」を自称する「香川県」の圧倒的な強さが目立つ結果となった。「讃岐うどん」自体のおいしさもさることながら、茹でたてのうどんをセルフ方式で提供するチェーン店が全国規模で広がったことも大きな要因かもしれない。本格的なうどんをファストフード感覚で味わえるこの業態は、「讃岐うどん」の知名度を高めるのに大いに貢献したことだろう。

安価で、お腹が満足できて、温かくても冷たくてもおいしく食べられるうどん。ご当地うどんはさらに、その土地ならでは味わいも楽しめる。折からの新型コロナウイルス事態の影響で、現在は気軽なグルメ旅なども難しい状況だが、一日も早く、おいしいご当地うどんを楽しめる日常が戻ってくることを期待したい。

調査時期: 2020年7月14日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 501人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません