カンテレと関西に拠点を置く演劇集団・劇団Patchがタッグを組み、関西から全国に向けて演劇ムーブメントを発信するプロジェクトが始動する。今年12月に大阪、来年1月に東京でオリジナルの音楽朗読劇『マインド・リマインド~I am…~』を上演する。

カンテレ×劇団Patchプロジェクトビジュアル=同局提供

当初は3月に情報公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響を受けて一旦見送り、できる限りの安全性を追求し、コロナ禍でも何とか作品を届けるべく、舞台の内容をオリジナルストレートプレイから朗読劇に変更。最大限の感染防止対策を行い、観客数を半分にして上演できるよう調整し、今回の発表となった。

劇団Patchは、ワタナベエンターテインメントが関西版D-BOYSを誕生させようと12年4月、3,000人を超える応募者からオーディションを経て選ばれた1期生で結成。メンバーは、中山義紘(30)、井上拓哉(24)、松井勇歩(28)、竹下健人(27)、三好大貴(28)、星璃(26)、吉本考志(28)、近藤頌利(26)、田中亨(21)、納谷健(25)、尾形大吾(23)、藤戸佑飛(26)の12人で、全員が関西出身だ。

プロジェクト第1弾の音楽朗読劇『マインド・リマインド~I am…~』は、脚本・古家和尚氏、演出・木村淳氏(カンテレ)のタッグで制作。近未来を舞台にしたラブ・サスペンスで、プロデュースも担当する木村氏は「“エンタメコンテンツの地産地消”。本当の意味で関西発のエンタメコンテンツの発信をしたいと思いました。関西弁を話す役者でなく、ここに生きている役者たちと組みたかったのが協働を決めた理由です」と狙いを語り、劇団Patchの魅力について、「“渇いていて、足掻いていて、ふぞろい”。しっかりとした表現力と、卓越した身体能力を有しているにもかかわらず劇団Patchは、いまだ覚醒せず。逆に言えば、彼らにはまだまだ“伸びしろ”しかない。そんな彼らのポテンシャルに惹かれて、その能力を開花させたいと思いました」と話している。

大阪公演は20年12月26日・27日にサンケイホールブリーゼで3公演、東京公演は21年1月28日~31日に紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAで6公演を予定。チケットの一般発売は10月を予定している。

今後、カンテレのイベント情報番組『ピーコ&兵動のピーチケパーチケ』(毎週水曜25:25~ ※関西ローカル)など、同局の番組に劇団Patchのメンバーが出演するほか、始動から舞台が出来上がっていくまでのプロセスに完全密着する動画配信などもスタート。きょう8月8日夜8時8分には、イベント公式HP(https://www.ktv.jp/event/8patch/)でメンバーが始動日の8月8日に撮影する動画メッセージが発信される予定となっている。

メンバーのコメントは、以下のとおり。

■中山義紘
縁が深いカンテレさんと劇団Patchの8(パッチ)周年に一緒に作品作りを行えることをとても嬉しく思います!劇団Patchの強みは、0から1を生み出せる人と、1を100に出来る人が揃っているところ。コロナ禍において、動きたくても動けずに悶々と日々を過ごし、ある種今回、猛獣の様な爆発力を持っている劇団Patchを縛り付けている鎖を壊し“行っておいで”と暴れるチャンスを頂けたような感覚で心が踊ります。8だらけの快進撃が始まります。無限大に末広がる未来を一緒に楽しみましょう!

■井上拓哉
これまでの8年間、泥臭い事を無我夢中でやってきました。偉そうですが言わせてください…やっと、世間の皆様が劇団Patchに気付いてくれる。そう、言い切れる程熱いパッションを持っている劇団Patchです。一度ハマると抜けられない沼に、常に泥臭い我々劇団Patchが導くので、楽しみにしていてください!

■松井勇歩
今までメンバー内での考えでいろんなことに挑戦してきたので、僕たちの発想とは違った、カンテレさんから見た劇団Patchの新しい一面が出てくるようなことがしてみたいです。デビュー当時からお世話になっているカンテレの皆さんと力を合わせて、必ず関西から演劇で日本を元気にしてみせます!

■竹下健人
8つながりですね。結成してからの劇団としての夢が、こうして実現する形となり、とても光栄です。正直、まだ夢じゃないかと思っています。関西を愛し、関西の素晴らしさを全国、いえ世界に発信していくという目標を掲げ、一緒に“おもろいもん”を“必死のパッチ”で作っていきたいです。これから先、僕たちの個性や強みはよりカラフルになっていく、そう信じています

■三好大貴
何をやっても上手くいかない。頑張りたくても頑張れない。未来が不安。そんな方々の支えになりたくて表現者を志しました。カンテレさんと劇団Patchが手を取り合い、高い熱量をもってお届けする当企画。少しでも誰かの力になれますように

■星璃
純粋にとても楽しみです!劇団結成8年を迎えてここから!という時にコロナ禍になり、正直とても残念でした。追い討ちをかけるように演劇がやり辛い状況にもなってきています。でもそんな時でも、そんな時だからこそ、皆さんに演劇やエンタメを届ける意味と方法はあると思います。カンテレさんとのコラボがその追い風になると確信しています!

■吉本考志
演劇はまだまだ世間や若者には認知が低いものだと思います。20代10代の子たちに“演劇という面白いものがあるんだよ”というのを教えてあげたい。そんな掛け橋になれる存在にしていきたいです

■近藤頌利
将来的に“大阪出身の俳優”といえば“近藤頌利”と言われるぐらい、大阪を代表する俳優になりたい!カンテレさんよろしくお願いします(笑)。冗談っぽく書いていますが、めちゃくちゃ本気です!

■田中亨
僕たち劇団Patchの1つのスローガンとして“明日も頑張ろうと思える作品づくり”というのがあります。今年は特に新型コロナウイルスの他にも、辛いことや苦しいことがたくさんあって、それでも前を向いて頑張って働いている人たちがいて、そういう人たちの後押しができるような応援団でありたいと思います。芸術の力を借り、カンテレさんとのコラボを通して、今まで頑張ってきて良かった、乗り切って良かったと思えるようなエンタメを長い時間をかけてお届けしたいと思っています

■納谷健
“関西・8・エンタメ”…考えられるだけでも、3つの大きな軸で結びつき、カンテレさんとPatch、エンタメ界に留まらず、社会に貢献出来る試みだと確信しました。それは、地域・業界を巻き込んで展開するエンタメづくりになり得ると思うし、大きな公演を打つことも一つのステップとして、お客さんを含め深い関係を築きたいです!

■尾形大吾
カンテレさんを通じて、劇団Patchをよりたくさんの人に愛してもらいたいです!愛してもらうからには、全力で、“必死のパッチ”で関西から全国へ演劇をお届けします!次はあなたの番ですよ!

■藤戸佑飛
悲しいニュースや、大変な時期を乗り越えて、劇団Patchが耐えに耐え、溜めに溜め続けたパワーをどのように爆発させるのか、ぜひ楽しみにしていてください!!