アップルは8月5日、液晶一体型デスクトップ「iMac 27インチモデル」を大幅に改良した。従来と同じデザインを踏襲しつつ、iMacでは初めてT2セキュリティチップを搭載してSSDを標準搭載にした。CPUやグラフィックス性能を高めたほか、液晶パネルは表示のコントラストを保ちながら明るい部屋でも反射を抑えるNano-textureガラスをオプションで選べるようにした。Web会議の広まりを受け、前面のFaceTime HDカメラは高画質化を図り、マイクも高音質化を図った。
価格は税別194,800円からで、すでに販売を開始している。
新しいiMac 27インチモデルのおもな改良点は以下の通り。
- インテルの第10世代Coreプロセッサを搭載、カスタマイズでCore i9(3.6GHz)も選択可能に
- SSDが標準装備に(最大8TBまで搭載可能)、HDDモデルやFusion Driveモデルは廃止
- メモリーは最大128GBまで搭載可能
- グラフィックスはRadeon Pro 5700 XT(16GB、GDDR6)を搭載可能
- 多くの機能をもたらすT2セキュリティチップをiMacで初搭載
- 前面のFaceTime HDカメラを1080p画質に向上
- コントラストを保ちながら写り込みを抑えるNano-textureガラス(Pro Display XDRと同じ技術)のオプションを追加(+50,000円)
これまでハードディスク搭載モデルが標準で世代の古さを感じさせたiMacが、ようやくMacBookシリーズのようなSSDベースの新基準に底上げされた。T2セキュリティチップの搭載で、ストレージの暗号化などのセキュリティ機能が導入されたほか、スピーカーの音質向上や動画処理の高速化も図られている。
前面のFaceTime HDカメラは1080p画質に高画質化を図るとともに、内蔵マイクは3マイクアレイに増強。新たに搭載したT2チップがスピーカーと連係し、イコライザでサウンドを変化させて高音質化を図れるようにしたという。近ごろ利用の機会が増えたWeb会議ソフトやFaceTimeがより高品質で利用できる待望の改良といえる。