マイナビは7月31日、「2020年 派遣社員の意識・就労実態調査」の結果を発表した。調査は6月26日~30日、現在派遣社員として働く20~59歳の男女1,404名(男性561名、女性843名)を対象にインターネットで行われた。
はじめに、派遣雇用を選んだ理由を聞いたところ、女性は「働く日数・時間を自分で選べるから」(36.8%)が最も高く、次いで「すぐに仕事に就けるから」(35.7%)、「勤務地を選べる」(32.7%)と続いた。一方男性では、「正社員として就職できなかったから」(43.0%)が突出して高い結果となった。
また、今後も現在の派遣会社を経由して働きたいかと尋ねたところ、77.6%が「現在の派遣会社経由で働きたい(「どちらかというと」含む)」と回答し、その割合は昨年から5.8pt上昇。理由については「通勤費を支給しているから」(33.6%)や「派遣期間中もフォローを行ってくれる」(27.2%)が多くあがり、同一労働同一賃金により正社員との待遇差が見直され、通勤費を支給する企業が増えたことが、派遣社員の派遣会社に対する継続意向を高めた一因となっていることが伺えた。
次に、同一労働同一賃金について調査を実施した。その結果、同一労働同一賃金の認知度は80.6%と高い数値を示したものの、そのうち「内容も理解している」という人は半数(40.6%)にとどまり、4割が「聞いたことあるが、内容は理解していない」(40.0%)ことがわかった。
制度が開始したことで良かった点を聞くと、「交通費が支給される」(37.5%)や「給与が上がる」(32.1%)と回答した人が多く、一方、不安な点については、「雇い止めが増えるのではないか」(36.7%)が最も多く、次いで「派遣会社から紹介してもらえる仕事が減るのではないか」(22.8%)、「仕事の負担が増えるのではないか」(20.5%)と続いた。
※同調査対象となった派遣社員の職種は、オフィスワーク・事務/販売/サービス/テレオペ・テレマーケティング/機械・電気・IT技術・通信系/介護・福祉関連業務/製造/配送・輸送・物流の8種。