女優の小芝風花が主演を務めるテレビ朝日系新ドラマ『妖怪シェアハウス』(毎週土曜23:15~24:05)が、8月1日からスタートする。

小芝にとっては民放連ドラ初主演となる本作。「(共演者やスタッフから)いろんなことを学ばせてもらい、役と一緒に成長できたらなと思っています」と意気込む一方、妖怪がテーマであることから「何かがいたお家に住んでいました」とも明かす。

また、『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)でも共演した中村倫也の存在は、「主演として、自分のことだけではなくて、周りのことも見れる、フォローできるってすごいなと思いました」と今後の女優人生においても大きな刺激になったようだ。

■「何かがいたお家に住んでいました」

  • 小芝風花

    小芝風花 撮影:蔦野裕

――妖怪がテーマですが、小芝さんの妖怪に対するイメージをお聞かせください。

幽霊やお化けは怖いイメージがあって苦手なんですが、妖怪は陽気で愉快なイメージが強いです。たぶん『ゲゲゲの鬼太郎』とか『妖怪大戦争』のイメージが強いんだと思います(笑)。だから、妖怪がいたら楽しそうとか、シェアハウスしたらどんな感じになるんだろうっていうワクワクの方が強いです。

――幽霊や妖怪を実際に見たことはあるんですか。

ないです。20歳まで見えなかったので、私は今後見ることがないと信じてます(笑)。でも手相で、神秘十字線があるらしくて、それを聞いたら、第6感が強いんじゃないかって怖くなっちゃって(笑)。ただ、私は見えたことがないんですけど、昔住んでいたお家で、母や姉の友達が見てはいるんです。だから、何かがいたお家に住んでいました。

でも1度、めっちゃ怖かったのが、キティちゃんの声が出るおもちゃがあったんですが、誰もボタンを押してないのに、連続で「いいいいいらっしゃいませ~」って声が聞こえたことがあって。泣きながら外に出ました(笑)。

――作中でも、小芝さん演じる澪が、妖怪に驚いて悲鳴をあげるシーンが登場しますね。

妖怪の姿がめちゃくちゃリアルなので、私がいくら妖怪に良いイメージを持っていたとしても、初対面で妖怪たちを見たら怖いなと思いました。気持ちはわかりますし、そこは自分の素直な気持ちを出せたらなと思います。

――小芝さんご自身は、どんなときに悲鳴をあげてしまいますか。

虫が苦手なので、基本的に夏は苦手なんです。森とかで撮影してると、目に寄ってくる虫とかいるんですよ。しかも賢いのか、本番の撮影中に顔に止まってきたりするんです(笑)。そういうときは基本的に悲鳴をあげます。今回の作品でも、バッタを食べるシーンがあるとのことで、今からすごく怖いです(笑)。

■民放連ドラ初主演「役と一緒に成長できたら」

――今作で、民放連ドラ初主演を務めますが、それについてはいかがでしょうか。

すごくうれしいですし、プレッシャーもあるんですが、本当に光栄です。私なんかが大丈夫なんだろうかと不安に思うこともあるんですけど、今までも大きな役をやらせていただくたびに思うのが、「主演だから引っ張らなきゃ」ということではなくて、周りの共演者の方やスタッフさんに支えられて主演にしていただいていると実感してきました。

緊張はしますけど、共演者の方々は素晴らしい役者さんですし、監督も『ラッパーに噛まれたらラッパーになるドラマ』でお世話になった方なので、存分に甘えさせていただこうと思っています(笑)。澪が周りの妖怪たちに助けてもらって成長していくように、私もみなさんからいろんなことを学ばせてもらい、役と一緒に成長できたらなと思っています。

――これまで数多くの作品に出演してきた小芝さんですが、「この方の主演としての立ち振る舞いを真似したい」という姿はありますか。

それこそ最近まで出演していた『美食探偵 明智五郎』の中村倫也さんはすごく素敵な主演のお方でした。作品への参加の仕方や役へのこだわり、周りのスタッフさんへの気づかいとか。私が演じた役に対しても、親身になって一緒に考えてくださるんです。

主演として、自分のことだけではなくて、周りのことも見れる、フォローできるってすごいなと思いました。今は自分のことでいっぱいいっぱいですが、いつかもうちょっと経験を積んで、また主演を演じさせていただけたら、周りも客観的に見ることができるようになりたいです。

■「メイクをしたら、スイッチが入ります」

――今作は「妖怪とのシェアハウス」がテーマです。初めて聞いたときはどのように感じましたか。

「どういうこと!?」って思いました(笑)。でも、今まで見たことがないなというのと、もともとファンタジー作品を見るのが好きだったので、「妖怪と一緒にシェアハウスできるんだ」っていう単純なうれしさや楽しさがありました。

妖怪たちも、社会生活の中で、ちゃんとナースとかのお仕事をしていて、人間社会に溶け込んで生活しているのがすごく面白いなと。「隣に住んでる人が妖怪だったらどうしよう」みたいな、ちょっとワクワクした感じはありましたね。

――ご自身が演じる目黒澪についてはいかがですか。

澪ちゃんは、自分の意見を言えなかったり、周りを気にしすぎていて、なかなか自分を素直にだせない女の子です。でも、妖怪たちと関わるうちに、今までずっと閉じ込めてきた本当の思いを解放し、成長していきます。私自身も、なかなか思ったことが言えなかったり、我慢したりすることが多くて、ちょっと澪ちゃんと似た性格です。

――物語が進むにつれ、澪が妖怪化することもあるようですが、小芝さんは普段とは違う自分が出る瞬間はどんなときですか。

やっぱりお仕事モードになると変わりますね。もともと暗いわけではないですが、すごく明るくなります。特にメイクをしたら、スイッチが入ります。休みの日でもノーメイクだと、1日スイッチが入らずダラダラしちゃうので、自分の気持ちを切り替えるためにメイクをしますね。

――ドラマ全体の見どころをお聞かせください。

個性豊かな妖怪たちがたくさん出てきます。その妖怪演じる演者さんがお芝居上手で個性的な方々で、私自身もすごく楽しみですね。妖怪たちとのシェアハウスというのは、今までにない作品なので、いろんな方に見ていただけたらと。特殊メイクもリアルなので、大人の方にも楽しんでいただけるかと思います。

――最後に作品への意気込みをお聞かせください。

私が演じる澪ちゃんは、すごく自分に自信がなくて嫌われたくなくて、言いたいことも言えない女の子です。だけど、妖怪たちが人間と深入りしちゃいけないという掟があるなかで、助けてあげたくなるようなまっすぐさというか純粋さがあります。そんな応援してあげたくなるような人物を演じられるように頑張ります。

■小芝風花
1997年4月16日生まれ。大阪府出身。2011年「ガールズオーディション2011」でグランプリを獲得。2012年にドラマ『息もできない夏』(フジテレビ系)で女優デビューを果たした。初主演映画『魔女の宅急便』(2014年)での演技が評価され、第57回ブルーリボン賞・新人賞を受賞。そのほか、NHK連続テレビ小説『あさが来た』、『女子的生活』(NHK)、『ラッパーに噛まれたらラッパーになるドラマ』(テレビ朝日系)、『べしゃり暮らし』(テレビ朝日系)、『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)など。

■『妖怪シェアハウス』(8月1日スタート、毎週土曜23:15~24:05)
言いたいことも言えず、空気ばかり読んできた気弱な目黒澪(小芝風花)。ダメ男の元彼のせいで借金を背負い、仕事も住まいも奪われ、ボロボロになっていたところ、たどり着いたのは、なんと妖怪たちが暮らすシェアハウスだった――!