こんにちは。お弁当講師の刑部菜穂子です。

子供たちの夏休みが始まりましたね。長期のお休み中、毎日のお昼ごはん作りに頭を悩ませていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。プラス、お子さまが学童や塾などの習い事に行くとなると、お弁当作りで朝の負担もグッと増えますし……。夏場のお弁当作りは『食中毒』も気になりますね。

今回は、時短かつ簡単で美味しそうに見えるお弁当作りのコツと夏場のお弁当作りの気をつけるべきポイントをご紹介したいと思います。

  • きちんとしたお弁当、毎日作るのは大変!

    きちんとしたお弁当、毎日作るのは大変!

夏場のお弁当作りの鉄則

家での食事とは違い、作ってからすぐに食べないお弁当。学童などでは冷蔵庫が使用できない場合もあります。夏場のお弁当作りで、特に気をつけるポイントは3つです。

(1)菌を「つけない」

おにぎりを作る時はラップで包んで握る。おかずの盛り付けは箸を使うなど、手で直接ご飯やおかずに触れないようにします。

  • おにぎりはラップに包んで直接手で触らない

    おにぎりはラップに包んで直接手で触らない

(2)菌を「減らす」

食材をしっかり加熱し、しっかり冷ましてからお弁当に詰めましょう。温かいうちに盛り付けると蒸気がこもって水分となり、傷みの原因となります。

(3)菌を「増やさない」

持ち運ぶ時も保管する時も低い温度を保つようにしましょう。

  • 保冷バックに保冷剤で低い温度を保つ

    保冷バックに保冷剤で低い温度を保つ

冷気は上から下へ流れるので、保冷材は弁当箱の上部に置くのがおすすめです。

  • 市販の抗菌シートを使ってみても

    市販の抗菌シートを使ってみても

敷くだけで菌の繁殖を抑えてくれる製品もあります。こういったものも活用してみてください。

サブおかずは冷凍野菜がとっても便利

夕食作りのついでに材料を切っておいたり、作りおきをしておいたりすると楽なのですが……。なかなか時間がとれないという人もいるのではないでしょうか。そんな時、冷凍野菜をストックしておくと便利です。

  • コーン、枝豆、ホウレンソウなど、野菜は冷凍しておくと便利

    コーン、枝豆、ホウレンソウなど、野菜は冷凍しておくと便利

コーンや枝豆の冷凍野菜なら、解凍してそのままお弁当に入れることもできますし、ほうれん草、ブロッコリーは、解凍後、サッと和えたり、バターで炒めたりするだけで一品に。かぼちゃや里芋は、薄めためんつゆで煮るだけで煮物になります。

冷凍野菜は、食材を腐らせる心配がなく、在庫管理がしやすいのでおすすめです。

朝忙しい時間でも15分弁当

冷凍野菜を使った簡単な時短弁当をご紹介します。忙しい朝でもすぐに作れるので参考にしてみてください。

■のっけ弁当

  • おかずをごはんの上にのっけただけの「のっけ弁当」

    おかずをごはんの上にのっけただけの「のっけ弁当」

お弁当箱にご飯を詰めたら、その上に食材をのせていきます。

・コーン(冷凍)は解凍しただけ
・(冷凍野菜の)3色ピーマンといんげんは炒めて塩こしょう
・もやし(1袋)は茹でて、ごま油(大さじ1)、鶏ガラスープ、醤油(各大さじ1/2)で調味
・焼肉は、牛こま切れ肉を焼いて焼肉のたれで調味

手の込んでないおかずですが、キレイに並べてのせることで見栄えも良くなり美味しそうに見えます。

■おにぎり弁当

  • おにぎり型を使って簡単にできる「おにぎり弁当」

    おにぎり型を使って簡単にできる「おにぎり弁当」

時短ポイントは100均のおにぎり型を使うことです。おにぎりの大きさがそろうので見た目がキレイになり、ラップに包んだ状態で型に詰めれば、食材に触れることなくおにぎりを作ることができます。

  • ラップに包んだ状態で握ると手が汚れず、衛生面でも安心

    ラップに包んだ状態で握ると手が汚れず、衛生面でも安心

サブおかずのかぼちゃの煮物は冷凍野菜を使いました。 カット済みなので調味料と煮込むだけですぐできます。

◎かぼちゃの煮物

  • 冷凍かぼちゃの簡単煮物

    冷凍かぼちゃの簡単煮物

【材料】
かぼちゃ(冷凍) ――― 200g
○水 ――― 1/2カップ
○めんつゆ ――― 大さじ1
バター ――― 大さじ1

【作り方】
(1)鍋に○を入れ煮立たせる。冷凍かぼちゃの皮の面を下にして入れ、落とし蓋をして煮汁が少なくなるまで煮る。
(2)火を止めたらバターを入れ、全体になじませ出来上がり。

普段、火を通さず食べることのできる加工肉も、夏場のお弁当に入れる際は加熱したほうが良いでしょう。

ハムを使ったレシピをご紹介します。

◎ハムカップ

  • ハムをカップ状にした「ハムカップ」

    ハムをカップ状にした「ハムカップ」

【材料(1個分)】
ハム ――― 1枚
5㎜角に切った食パン ――― 2~3切れ
お好み野菜(小さめにカット) ――― 適量
マヨネーズ ――― 小さじ1
とろけるチーズ ――― 大さじ1

【作り方】

(1)ハムを4カ所に切り込みを入れ、アルミカップに入れる。

  • ハムを少し切って重ねる

    ハムを少し切って重ねる

(2)食パン、野菜(冷凍野菜活用)を入れる。

  • 食パン、冷凍のコーンなどを入れる

    食パン、冷凍のコーンなどを入れる

(3)マヨネーズ、とろけるチーズをのせ、オーブントースターで焼き色がつくまで焼いたら出来上がり。

  • とろけるチーズを乗せ、オーブントースターでで焼いたら完成

    とろけるチーズを乗せ、オーブントースターで焼いたら完成

■日の丸弁当

  • シンプルだけど味がある「日の丸弁当」

    シンプルだけど味がある「日の丸弁当」

シンプルな日の丸弁当ですが、ゴマを使うことで彩りもプラスされ、ゴマの香ばしさもアクセントになります。

  • 黒ゴマや炒りゴマなど、いくつか常備しておくと楽

    黒ゴマや炒りゴマなど、いくつか常備しておくと楽

ゴマだけでなく、乾燥パセリも常備しておくと便利ですよ。

ご飯とおかずの仕切りに100均のバランを使用しました。生野菜を使うと、時間の経過とともに水分が出て菌が繁殖しやすくなるので注意してください。

お弁当に入れた、冷凍ほうれん草を使ったレシピのご紹介です。

◎ほうれん草のナムル

  • レンジで簡単「ほうれん草のナムル」

    レンジで簡単「ほうれん草のナムル」

【材料】
冷凍ほうれん草 ――― 150g
○ごま油 ――― 大さじ1
○鶏ガラスープの素 ――― 小さじ1/2
○塩 ――― ひとつまみ
○すりごま ――― 大さじ1

【作り方】
(1)冷凍ほうれん草を茹でるかレンジ加熱し、解凍する。
(2)(1)をよく絞って水気を切り、○と和えたら出来上がり。

■コロコロおにぎり弁当

  • 一口サイズのおにぎりは子どもも食べやすい

    一口サイズのおにぎりは子どもも食べやすい

一口サイズのコロコロおにぎりは100均アイテムを使えば簡単に作ることができます。

  • 葉っぱのピックを刺すだけでかわいさがアップします

    葉っぱのピックを刺すだけでかわいさがアップします

カップに入っているサブおかずは、冷凍いんげんとコーン、細切りしたベーコンをバターで炒め、軽く塩こしょうで調味しただけの速攻簡単おかずです。

  • 冷凍のいんげんとコーンをベーコンと炒めればすぐおかずに

    冷凍のいんげんとコーンをベーコンと炒めればすぐおかずに

■はさむだけロールパンサンド弁当

  • 市販のポテトサラダを挟むだけでも立派なお弁当

    市販のポテトサラダを挟むだけでも立派なお弁当

冷凍食品だけでなく、市販の袋タイプの惣菜サラダ活用も。

4種のロールサンドの具材はこちら

○冷凍ソースかつ+レンジ加熱して水気を絞ったキャベツ
○ケチャップで味付けしたソーセージ+スクランブルエッグ
○ポテトサラダ(市販の惣菜サラダ)
○ごぼうサラダ(市販の惣菜サラダ)

※生野菜入りは傷みやすいです。はさむ具材に注意しましょう。

  • ロールパンに具材を挟み、隙間にゼリーやトマトを入れるだけで簡単にお弁当が完成

    ロールパンに具材を挟み、隙間にゼリーやトマトを入れるだけで簡単にお弁当が完成

もっと朝ラク弁当

忙しくてあまり手間暇かけられない時におすすめなお弁当アイディアを2つご紹介します。

■スープジャー弁当

  • スープジャー+おにぎりで準備楽々

    スープジャー+おにぎりで準備楽々

具だくさん野菜スープとおにぎりのお弁当です。野菜をたくさん食べることができるのと、盛り付けを考えなくて良いので私のお気に入りです。

■そうめん弁当

  • 一段まるごとそうめんも子供に好評です

    一段まるごとそうめんも子供に好評です

暑い日にさっぱり食べることができるので、子供たちに大好評なのがそうめん弁当です。100均ボトルにめんつゆを入れ、凍らせて持たせれば保冷材代わりにもなります。

美味しそうに見えるポイントは?

  • 100均で買えるピックやカップを使うだけでお弁当がカラフルに

    100均で買えるピックやカップを使うだけでお弁当がカラフルに

彩りがちょっと寂しい時はありませんか? そんな時は、無理におかずを足さなくても足りない色味のカップやピックを使えばカラフルになります。ぜひ、活用してみてください。


朝のドタバタ時のお弁当作り。全部手作りで完璧を目指すと、それがストレスになってしまうと思います。毎日作るものだからこそ、無理せず、合理的に使えるものを使っていきましょう。お弁当作りをされる、パパママの心が楽になりますように。