e-ラーニングに関するサービスの様々なコンテンツを提供するイー・ラーニング研究所はこのほど、子どもがいる親を対象に「2020年子どもの夏休みに関する調査アンケート」を実施し、結果を公表した。
同調査は、コロナウイルスの感染拡大を受け、イレギュラーな夏が訪れている今、子どもの夏休みの過ごし方についての実態を知るために実施したもの。調査期間は、2020年6月21日〜7月8日。全国の、子どものいる20代〜50代の男女・計273人を対象に、紙回答にて行った。
「今年の夏休みに体験させたいアクティビティは何ですか」と聞いたところ、第1位が「キャンプ」(166)、第2位が「旅行」(149)となった。また、「なぜその体験をさせたいですか」という質問では、「自然に触れさせたい」(188)という回答が最も多い。国土交通省観光庁の「Go To Travelキャンペーン」により、新型コロナウイルスの影響もありながらも普段と異なる経験のできるアクティビティを検討している人も多いことがうかがえる。
一方で「オンラインイベント・オンライン体験」(63)と回答している人が2割以上となり、新型コロナウイルスによる感染拡大防止を意識したニューノーマルな夏の過ごし方をする家庭も見られる。
「子どもの夏休みに勉強させたい習い事は何ですか」という質問では、第1位が「英語・英会話スクール」(145)が最も多く 、続いて「プログラミング」(131)となっている。今年から小学校で開始された英語やプログラミングに関して、学校外での学びとしても注目度が引き続き高いことがわかる。
また「オフラインとオンラインのどちらで、子どもの夏休みの習い事をさせたいですか」と聞くと、74%が「オンラインとオフラインの両方」(202)と回答。「オンライン」(53)と合わせると9割以上がオンラインでの習い事を検討しており、オフラインが一般的だった習い事において、オンラインを視野に入れる家庭が増えてきていることがわかった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、安全面を意識していることからオンラインの習い事への関心度が高まっていることが考えられる。
「新型コロナウイルス感染拡大に伴う夏休みの短縮についてどう思いますか」という問いでは、「賛成」(147)が半数を超える結果となっている。賛成の理由としては、「学校の遅れが取り戻せるから」(106)が第1位となり、新型コロナウイルス感染拡大による休校処置で発生した学習の遅れを補いたいと思う親が多いことがわかる。
また反対の理由としては、約9割が「学習よりもその他の体験を大切にしてほしいから」(22)と回答しており、子どもの学習以外の面の向上を妨げてしまうことを懸念している様子がうかがえる。
「夏休みの授業に関する不安要素は何ですか」では、「感染予防対策」(130)が一番多くなり、“勉強をさせたいが学校に行くのは心配"という教育に関して複雑な心境を抱えていることがわかる。このことからWithコロナ・Afterコロナに向けて、学校現場においてもオンラインとオフラインを融合させた教育を検討する必要性があることがうかがえる。