台湾ASUSがゲーミングスマートフォンの新製品「ROG Phone 3」を発表。同社のゲーミングブランド「Repubic of Gamers」の名を冠したスマートフォンは、高性能と冷却機能など、スマートフォンゲームのプレイをサポートする機能を満載しています。北米での発売は9月から。価格は現時点で明らかにされていません。
ROG Phone 3は、2018年発売の初代ROG Phoneから数えて3代目となるゲーミングスマートフォン。パフォーマンスが必要なゲーミングスマートフォンとして、そのときそのときで最新のSoCを搭載するのが通例ですが、今回のROG Phone 3も、発表されたばかりのSnapdragon 865 Plus 5Gを採用します。
ゲーミング機能を強化しつつ、最大3.1GHz駆動のSnapdragon 865 Plus 5Gを搭載するだけあって、ROG Phone 3には様々な機能が実現されています。ディスプレイは6.59インチのAMOLED(有機EL)を採用しており、リフレッシュレート144Hzという高速性を実現。画面タッチの反応を示すタッチサンプリングレートは270Hz、タッチの遅延は25msと、反応もすばやくなっています。色差ΔEは1以下と、正確な色再現も実現しました。
ディスプレイの解像度は2,340×1,080ドット、アスペクト比は19.5:9です。10bit HDRをサポートし、HDR10・HDR10+コンテンツの表示に対応。明るさは650nit、コントラスト比は100万:1、色域はDCI-P3比113.3%、NTSC比153.7%、sRGB比153.7%。低ブルーライトとフリッカー削減によって、目にも優しいディスプレイとうたわれています。
メモリはLPDDR5で最大16GB、ストレージはUFS 3.1で最大512GB。本体サイズは高さ171×幅78×厚さ9.85mm、重さは240gとなっています。
メインカメラはソニー製のIMX686センサーを採用。6,400万画素1/1.7インチセンサーで、ピクセルサイズは0.8μm。クアッドベイヤーテクノロジーによって、4画素を1画素として使用することで、1,600万画素・ピクセルサイズ1.6μmとしても作動します。レンズのF値はF1.8、焦点距離は35mm判換算26.6mmです。
超広角カメラは1,300万画素・同11mm(画角125度)、マクロカメラは500万画素という、アウトカメラはトリプル仕様。メインカメラは8K/30fps、4K/60fpsの動画撮影にも対応しており、4Kで120fpsまでのスローモーション動画も撮影できます。インカメラは2,400万画素・同27mmです。
サウンド面では、前面にステレオスピーカーを装備。オーディオメーカーであるディラックのチューニングによって、パワフルで没入感のあるサウンドを実現しているといいます。ゲームモードを設定すると、どこから音が聞こえるかが分かるようになっているそうです。
無線通信では、Wi-Fi6をはじめとした無線LAN機能、Bluetooth 5.1、そして5G通信もサポートします。2つのSIMスロットを備え、いずれも5Gに対応(5Gはサブ6のみ)。バッテリー容量は6,000mAh、OSはAndroid 10をベースとした独自UIのROG UIです。
ゲームをサポートする機能として、モーションセンサーを利用して端末の上下移動で画面タップの代わりに操作する機能を搭載。また、本体を横持ちにしてゲームコントローラーのように構えた場合に、上部側面に人さし指でタッチできるAirTrigger 3を搭載しました。
画面タッチ代わりとしてだけでなく、2つの左右ボタン(L1/L2、R1/R2)として動作させたり、センサー上で指をスライドさせたり、スワイプしたり、長押ししたり、といった複数の操作をサポート。これによって画面タッチに頼らずに、各種ゲーム操作が可能になっています。
ヒートシンクの大型化や冷却用チャンバーの配置によって、熱効率が14%向上しています。効率的に本体の温度を下げられるほか、付属品として、AeroActive Cooler 3も用意され、本体に装着すると表面温度を4度ほど下げられるそうです。
ほかにも物理コントローラーの「ROG Clip」、ROG Phone 3をセットするとデュアル画面でゲームができる「TwinView Dock 3」、本体を挟み込んで装着するコントローラー「ROG Kunai 3 GamePad」、外部モニター、有線LAN、S/PDIFといった各出力端子を備える「Mobile Desktop Dock」といったオプション類も豊富。
さらに、ワイヤレスメカニカルキーボードの「ROG Falchion」(北米では第4四半期登場)、ノイズキャンセリングやRGBライトを備えたインイヤー型のゲーミングヘッドホン「ROG Cetra RGB」(同9月)、15.6インチで144Hz駆動のゲーミング用ポータブルディスプレイ「ROG Strix XG16」(同12月)といった新たなオプションも用意されます。
肥大化するスマートフォンゲームにおいても、ゲーミングブランドの存在感が増してきている昨今。新たなハイエンドスマートフォンとして日本でも登場を期待したいところです。