ハルメク生きかた上手研究所はこのほど、「夫婦関係と生活に関する意識調査」の結果を発表した。同調査は5月〜6月、60〜79歳の既婚男女600名を対象に、インターネットで実施した。

  • 配偶者への満足度

配偶者への満足度を尋ねたところ、70.8%が「満足している」と答えた。2018年調査時と比べると、「満足している」は5.5%上昇している。男女別にみると、「満足している」は、男性76.0%(2018年:61.0%)、女性65.7%(2018年:68.8%)で、2年前の調査と比べ、女性は3.1%減少、男性は15%増加となっており、男女で大きなギャップがあることがわかった。

全回答者のうち「仲良し夫婦」に該当する男女425名、「不仲夫婦」に該当する男女69名を対象に、新型コロナウイルス騒動後の夫婦関係の変化について聞いたところ、「悪くなった」と回答した人は、仲良し夫婦が0.9%であったのに対し、不仲夫婦は18.8%だった。

  • 新型コロナウイルス騒動後の夫婦関係の変化

外出自粛の中で、夫婦関係の「関係が良くなった」「関係が悪くなった」と回答した人に、その理由について尋ねた。「関係がよくなった」と回答した人からは「家の不用品処分ができたことで、お互いの理解が深まった」(63歳男性)、「2人で行動することが多くなり、コロナのことなどいろいろと話し合う時間が増えた」(67歳女性)といった回答が寄せられた。

一方、「関係が悪くなった」と答えた人からは、「コロナウイルス感染症予防に違和感がある」(63歳男性)、「毎日同じ部屋に一緒にいるため、1人になれる時間がない」(66歳女性)、「自宅にいる時間が増えたのに、家庭のことは何もしないで寝てばかり」(60歳女性)などの声が挙がった。

「配偶者に対して不満/不快感を覚える事」を尋ねたところ、男性は「夫婦のコミュニケーション」(55.6%)、女性は「性質(上から目線、言葉遣いなど)」(54.4%)が、最も多かった。

男女でギャップが大きかった項目は、「夫婦のコミュニケーション」(男性が+21.6ポイント)、「生活習慣(風呂・トイレの使い方など)」(女性が+16.4ポイント)、「食事に関する習慣(食べ方、音など)」(女性が+16.2ポイント)で、全体的に女性の方が生活習慣や衛生面に不満を持ちやすいことがわかった。

  • 配偶者に対して不満 / 不快感を覚える事

現在の家事分担への不満度について尋ねると、「不満がある」と回答した人は、男性3.0%に対し女性26.0%だった。「不仲夫婦」だけで見ると、約半数にあたる47.4%の女性が家事分担に不満があると回答している。

  • 現在の家事分担への不満度

へそくりの有無について聞くと、27.0%が「ある」と答えた。2018年調査時では、「ある」と回答した割合は53.5%であったため、2年前と比べると約3割減っていることがわかった。平均へそくり額は2年前の調査と比べて、127万円増の563万円だった。

へそくり額を、仲良し夫婦と不仲夫婦で比較したところ、仲良し夫婦の平均は「437万円」で、2018年の平均「410万円」より27万円増加した。一方、不仲夫婦の平均へそくり額は「1,023万円」で、2018年の平均「648万円」より375万円も増加している。

  • 仲良し夫婦と不仲夫婦の平均へそくり額