テレビ朝日のドキュメンタリー番組『テレメンタリー2020』(毎週日曜4:30~)では、性犯罪法改正に取り組む人たちの戦いを追った『私がやらない限り~性暴力を止める~』を、25日に放送する。

  • 性犯罪法の改正を訴える山本潤さん=テレビ朝日提供

性暴力を受けた人の声は、その多くが、何事もなかったかのようにかき消されてしまう――2019、実父に中学2年の頃から5年にわたって性暴力を受けていた娘の訴えに対し、裁判所は性行為の事実を認定したものの、「娘には抵抗の余地があった」として、父親に無罪判決を下した。そして、他にも「同意のない性交」と認めながら、無罪となる判決が相次いだ。

こうした判決に対して、手に花を一輪たずさえた人たちが抗議するデモ「フラワーデモ」が起こった。デモは次第に全国へと広がり、当事者がつらい被害について語り、二度と同じような被害者が出ないよう願う場所となった。

そして2020年、法務省は、性犯罪法に関する検討会を設置。初めて、被害当事者が検討会のメンバーに入った。10代の頃、実父から性暴力を受けていた検討委員の山本潤さんは「同意のない性行為は罪」と規定する法改正を訴えている。

性被害で苦しむ人たちをなくすことができるのか。性犯罪法改正に取り組む人たちの戦いを、自身も性暴力被害を訴えるジャーナリスト・伊藤詩織さんのナレーションで追っていく。

  • 当事者が被害を語る「フラワーデモ」=同