今年、ABEMAの恋愛リアリティー番組『月とオオカミちゃんには騙されない』に出演し、若い世代を中心に注目を集めているガールズ・ユニオン=FAKYのHina。今月7日には、同番組内でカップル成立したラッパーのNovel Core(ノベルコア)とコラボレーションした楽曲「half-moon feat. Novel Core」を配信リリースし、話題となった。
同楽曲は、『月とオオカミちゃん』出演を通して抱いたHinaの思いをメンバーのLil' Fang(リル・ファング)が歌詞にしたFAKYの「half-moon」に、Novel Coreが新たにラップ詞を書き下ろしたコラボ曲。ミュージックビデオ(MV)では、パラレルワールドに存在する会いたいけど会えない2人の物語を、現代版の織り姫と彦星として幻想的に描いている。
『月とオオカミちゃん』ファンを中心に「神曲」「エモい」と反響を呼んでいる同楽曲の制作秘話をHinaに聞いた。
――まずは、『月とオオカミちゃん』最終回でNovel Coreさんとカップル成立となりましたが、改めて振り返っていかがですか?
私は1話の段階から“オオカミちゃん”だと疑われていることが多く、やっとわかってもらえるという気持ちも大きかったですし、Coreは疑わずにずっといてくれたのでわかってくれているとは思っていましたが、最終話でやっと正式に「違ったよ」と言えてすごくすっきりしました。オオカミちゃんだった子とかも全部わかって辛い部分もありましたが、みんながみんなすっきりした1日だったと思います。
――Novel Coreさんの魅力について教えてください。
本当にびっくりするくらいまっすぐで、男の子が騙される側なので不安になると思うんですけど、全然そういう部分がなく、逆に疑われている私に「大丈夫だよ」と声をかけてくれていて。本当は自分のほうが不安なことがあるのに、それよりも相手の気持ちを思って、私だけではなくほかのメンバーにも接してくれていたので、そういう芯の強さはすごいなと思います。
――番組内でカップルになったお2人のコラボということで話題を呼んでいますが、どういった経緯で決まったのでしょうか。
アーティスト同士ということで、もともと番組の中でも、いつか音楽でコラボしたいというのはずっと話していて、『月とオオカミちゃん』出演をきっかけに作ったFAKYの楽曲「half-moon」にCoreも入ってもらって新しい音楽が作れるのではないかということで、FAKYのほうからCoreにオファーして快諾していただき、こんなに早く実現することができました。
――決まったときはNovel Coreさんとどんな会話をされましたか?
2人とも、こんなに早く実現できると思っていなかったというのが一番で、この冬を表すものが音楽として形になるのはうれしいねという話をしました。制作を始めたのが『月とオオカミちゃん』が終わってすぐくらいで、この気持ちを忘れないうちにというか、Coreも今しか書けない詞だったと思います。
――Novel Coreさんのラップ部分を聞いたときどう感じましたか?
レコーディングのときに私もスタジオに行かせてもらいました。事前に作ってきたものを全部変えてその場でCoreが作った詞が採用されたのですが、恋愛感情だけではなく、Coreの歌詞に出てくる数字を全部足したら11になるんです。11は『月とオオカミちゃん』メンバーの数で、メンバー全員の気持ちや、誰が聴いても共感できるような歌詞をその場で作れるというのをこの目で見たので、改めてアーティストとしてすごいなとリスペクトしました。
――現場で書かれた詞だったんですね。
Coreがやっぱり違うと感じ、2、30分くらいで書き直していて、すごかったです。私には絶対できないから、尊敬しました。才能ですよね。
――FAKYさんの歌詞は、Hinaさんの思いを託されたLil' Fangさんが書かれたということですが、2人でどんなやりとりをされたのでしょうか。
『月とオオカミちゃん』の撮影が始まってすぐの頃、私が『月とオオカミちゃん』での出来事や思ったことをスマホのメモに打っていて、それをもとにリルが書いてくれました。ちょうど年末年始でお互い地元に帰っていて一緒にいられる環境ではなかったので、メモで送って、電話で話してというのを繰り返しました。
――収録初期の頃の思いが歌詞になったんですね。
私的に前半のほうがいろいろ悩んでいて、ちょうどその最中でした。FAKYで曲を出すとなったときに、私が全部書いてしまうと当事者から見えている世界でしかないので共感性が欠けてしまいますが、私から聞いた話としてメンバーが書いてくれることで、誰にでも共感してもらえる、独りよがりにならない歌詞になったと思うのですごく感謝しています。
――特にHinaさんがこの楽曲で伝えたいと思った思いを教えてください。
恋愛の部分はもちろんそうですが、『月とオオカミちゃん』に出演してから一気に環境が変わり、グループではなく1人で外の世界に出るのも初めてで、両立の部分で悩んでいた思いも含めました。そのときに感じていたものをすべて詰め込んで長文でリルに送ってしまったんですけど、それをあんなにきれいにまとめてくれてすごいなと。私がやろうと思ったら、伝えたいことがありすぎてどう伝えたらいいかわからなかったと思います。きれいに歌詞にして5人で歌えるようにしてくれたのは、メンバーだからできたことだったと思うので、めちゃめちゃ感謝しています。