松竹は、4月に発表した『ARIA』の完全新作アニメーション映画のティザービジュアルと特報映像を公開。タイトルは『ARIA The CREPUSCOLO』で、公開時期は当初の発表よりも後ろ倒しとなり、2021年春頃を予定している。原作の天野こずえと総監督・脚本の佐藤順一からのコメントも到着した。
テラフォーミングされ水の惑星となった未来の火星、アクアの観光都市ネオ・ヴェネツィアを舞台に、一人前の観光水先案内人(ウンディーネ)を目指す少女たちと周囲の人々の四季折々の日常を描いた『ARIA』シリーズ。
イタリア語で日没や黄昏を指す言葉「Crepuscolo(クレプスコーロ)」をタイトルに冠する新作映画は、アリス・キャロル(CV:広橋涼)らが所属する水先案内人の会社「オレンジぷらねっと」のメンバーを中心とした物語となる。
原作の天野こずえによる完全新作描き下ろし漫画を元に、佐藤順一が総監督・脚本、名取孝浩が監督、J.C.STAFFがアニメーション制作を担当。配給は松竹ODS事業室。
声の出演はARIAシリーズのオリジナルメンバーに加え、アテナ・グローリィ役については既報の通り、川上とも子から佐藤利奈が引き継ぐ。
ティザービジュアルでは夕暮れの「希望の丘」を背景に、オレンジぷらねっとメンバーであるアリスとアテナ、そして2015年公開の『ARIA The AVVENIRE』から新たに加わったアーニャ・ドストエフスカヤ(CV:茅野愛衣)を中心とし、メインキャラクターたちが集合。
特報映像ではARIAシリーズの主人公、水無灯里役の葉月絵理乃によるナレーションに乗せて、ネオ・ヴェネツィアの優しく穏やかな日常が描かれる。
『ARIA The CREPUSCOLO』あらすじ
ネオ・ヴェネツィアの街が、落ち葉の絨毯で彩られる秋。オレンジぷらねっとで修業の日々を送るアーニャには、気がかりなことがありました。お互いに多忙なこともあり、長い間会えていない先輩のアリスとアテナ。
そのせいで元気がないアテナに対し、アリスはなぜか会うのを避けている様子なのです。友達のアイとあずさにも協力してもらい、先輩たちが絶対に会える方法を探す中、アーニャは今の自分だからこそ見える“景色”があることに気づかされるのでした......。
原作:天野こずえのコメント
TVアニメ放送15周年という区切りにまたしても映画化のお話をいただきました。
ファンの皆様の声援に支え続けられて今回もこのような望外の幸せな機会をいただけましたこと、本当に本当にありがとうございます。
図らずも今回の映画化発表は、企画が正式に決まって原作となる漫画作業に着手した頃にはまったく想像すらできなかった過酷な世界の現状と時期が重なりました。
何か大きな見えざる力…流れに動かされて現在に至ったのかなと思わざるを得ません。
新たに生み出された『ARIA』 がファンの皆様に元気や笑顔をお届けできて、ほんの少しでも不安な心の癒しや支えの一助になれたら嬉しいな……と心より願っております。
総監督・脚本:佐藤順一のコメント
『ARIA』を支えてくれているファンの方達の熱い想いが、5年前『ARIA The AVVENIRE』という形で実りました。
そしてそこで生まれた願いの種が、2020年に新作『ARIA The CREPUSCOLO』という形で結実します。
『ARIA The ANIMATION』から数えたら15年、ずっとファンでいてくれた方も最近ファンになった方も、新作への期待の声は等しく私たちに勇気をくれます。
未来は突然生まれるわけではなく、過去から今へ幾層にも積み上がった思いがあって初めて産声をあげる事ができるのだと改めて思います。
今回、 思いを一つにする新しい仲間も加わり、ネオ・ヴェネツィアの新しい時間が動きだします。
さあ、新しい明日へと共にこぎ出しましょう。
『ARIA』は2005年に『ARIA The ANIMATION』としてTVアニメ化され、2006年には『ARIA The NATURAL』(第2期)、2008年に『ARIA The ORIGINATION』(第3期)が放送。2015年にはTVアニメ10周年記念作品『ARIA The AVVENIRE』が公開され、いずれも好評を博した。