米Microsoftは7月22日 (現地時間)、同社の2020年度第4四半期 (2020年4月〜6月) 決算を発表した。テレワークや在宅学習によってクラウドサービスの利用が拡大し、Windows、SurfaceやXboxコンテンツ/サービスも伸び、売上高の過去最高を更新した。純利益はMicrosoft Store実店舗の閉鎖に伴う費用4億5000万ドルを計上したため減益となったが、売上高・利益ともアナリストの予想を上回った。ただし、同社の近年の成長を支えてきたクラウド関連事業の飛躍的な伸びに減速が見られ、警戒感も広がっている。
6月期の売上高は380億ドルで前年同期比13%増。純利益(GAAP)は112億ドルで同15%減。1株利益は1.46ドルだった。市場予想は、売上高365億ドル、1株利益1.37ドルだった。以下は部門別の売上高。
More Personal Computing
売上高129億1000万ドルで前年同期比14%増だった。Windows 7のサポート終了に伴う買い替え需要が落ち着いたためWindows OEM Proが同4%減だったが、在宅勤務や在宅教育に伴うコンシューマ需要の高まりでOEM non-Proが同34%の伸びだった。Windows Commercial製品とクラウドサービスは同9%増、Microsoft 365が伸びを牽引した。
Surfaceデバイスは売上高が前年同期比28%増。5月に「Surface Go 2」「Surface Book 3」「Surface Headphones 2」を発表している。ゲーミングは同64%増。ステイアットホーム状態が続く多くの国・地域でゲームが遊ばれており、Xboxコンテンツおよびサービスが同65%増だった。
Productivity and Business Processes
売上高117億5000万ドルで前年同期比6%増だった。コマーシャル向けOffice製品/クラウドサービスの売上高が同5%増。Office 365のコマーシャルシート数が15%増加し、売上高が同19%増だった。コンシューマ向けOffice製品/クラウドサービスの売上高は同6%増。3月末時点のコンシューマ向けOffice 365の契約者数は4270万人、前期から310万人の増加だ。
Intelligent Cloud
売上高133億7000万ドルで前年同期比17%増だった。サーバー製品およびクラウドサービスの売上高は同19%増。Azureは同47%増と好調ではあるが、第2四半期(62%増)、第3四半期(59%増)というように少しずつ伸びが鈍っている。サーバー製品の売上高は横ばいだった。