2020年11月20日に公開予定の007シリーズ最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。その撮影で使用されたバイクが、7月11日にグランドオープンした「トライアンフ茅ヶ崎」(神奈川県茅ヶ崎市)で公開中だ。映画ファン垂涎のスペシャルな1台をプレスデーでさっそくチェックしてきた。
ダニエル・クレイグによる最後の007といわれ、ファンの注目が集まる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。劇中に登場するトライアンフのバイクはスクランブラー 1200XEとタイガー900の2台だが、そのうちの1台を日本で見られるチャンスだ。このバイク、そのクラシックスタイルとは裏腹に、悪路も難なく走行できる驚異的なオフロード性能を備えている。
プレスデーでは実際の撮影シーンが公開され、ダニエル・クレイグを背に高低差のある橋を駆け抜けるスクランブラー 1200XEが確認できた。その勇姿から撮影用にかなり手が加えられたのかと思いきや、トライアンフモーターサイクルズジャパンの野田一夫社長によれば、灯火類やメーターを外すなどしたそうだが、エンジンはノーマルチューンだったという。
野田氏が「ノーマルの状態であれだけのことができるということで、いかにスクランブラー 1200XEの性能が高いかということがお分かりいただけるのではないか」と話していた通り、映画での活躍は、スクランブラー 1200XEの性能を存分に証明するパフォーマンスだったように思える。
ジェームス・ボンドが跨ったスクランブラー 1200XEを間近で見るチャンスはそうそうないので、007ファンもぜひ足を運んで劇場公開までの時間を楽しんでほしい。なお、展示は7月いっぱいの予定となっている。
ライダーを楽しませるギミックが盛りだくさん
劇中モデルが展示されている「トライアンフ茅ヶ崎」は、トライアンフと正規販売店契約を結ぶ2輪販売大手の梅田モータースが開設した店舗だ。国道1号線に隣接し、高速道路からのアクセスも良好で、湘南へツーリングに出かけた際にも立ち寄りやすい好立地といえる。
店舗外観はトライアンフブランドの最新CIであるブラックを基調としながら、壁面に英国国旗・ユニオンジャックをあしらうなどオリジナリティーを感じさせる。店内は3面ガラス張りの贅沢な作りとなっていて、日の光を存分に取り込み、特に1階は天井が高く設計されているため、明るく開放感にあふれていたのが印象的だった。
メインショールームはバイクに合う用品選びまでこの場所で完結できるように、展示方法も一工夫。バイクと一緒にカスタムパーツやウエアを並べることで、展示台に乗るバイクを見ながらバイク用品をセレクトできるようになっている。これなら、購入後のシーンを具体的にイメージしやすい。
1階と2階をつなぐ螺旋階段はスペース効率向上を目的に採用。昇降時には360度さまざまなところに目線が動くため、普段は見られないような角度から店内のバイクを見られるという点も考慮しているという。
2階のこだわりは、床面に配されたオーク材だ。高級家具にも使われるこの木材は、時間とともに味わい深い色調に変化する性質がある。5年、10年とバイクに乗り続ける中で、来店するたびに経年変化する店舗の雰囲気を楽しんでほしいという趣向だ。
1階にはカフェスペース「1902カフェ」を併設する。現在は1カ月後の開業を目指してスタッフのトレーニング中で、オープンしたあかつきには豆からこだわった本格コーヒーを提供する予定だという。
江の島をはじめ、絶好のツーリングスポットとして人気の湘南エリアに誕生した「トライアンフ茅ヶ崎」。1902カフェを中心に、トライアンフに限らず他メーカーのライダーも気軽に訪れて、交流を楽しめる場になることを期待したい。