お笑いコンビ・鬼越トマホークがパーソナリティを務めたニッポン放送『鬼越トマホークのオールナイトニッポン0(ZERO)』が、11日深夜(27:00~)に放送された(放送から1週間まで「radiko」タイムフリーにて聴取可能)。

鬼越トマホークは、5月23日深夜の放送回に続き、早くも2回目の『ANN0』パーソナリティ起用となった。

  • 鬼越トマホーク(左から金ちゃん、坂井良多)

    鬼越トマホーク(左から金ちゃん、坂井良多)

生放送終わりの鬼越トマホークを直撃すると、本番そのままに、“アフタートーク”を展開。放送を振り返るとともに、放送での“宣戦布告”の裏に隠された、芸人としての美学も明かした。

■2回目の起用に感謝「ありがとうと言いたい」

坂井:前回の放送は最後の30分、しんどいので抜いちゃったんですよ。今回は、最後の30分で宣戦布告しました。これがどのくらい広まるかは、僕らの知名度もそうですけど、みんながどれだけ聴いてるかの指標になるかと思います。

金ちゃん:あと、ニッポン放送さんに言いたいんですけど、(前回の特番から)1カ月半はスパンが短かすぎますね(笑)。僕らの身に何も起きてないので。

坂井:たしかにね。でも、『鬼越トマホークのオールナイトニッポン0(ZERO)』が2回目というのは、うれしいです。

金ちゃん:逆にありがたいか。1回目は飛ばしすぎて、いろんなことを言われたんですけど、褒めてくれる人も多くて。2回目のチャンスをくれたニッポン放送さんに「ありがとう」と言いたいです。

■今回の放送は「ぶつかり合いも大切にした」

坂井:前回はすがすがしさもあったけど、今回は疲れたよね。毎回毎回、越えたいというか、僕らも責任感に近いものもあるしね。

金ちゃん:今回は悪口もそうですけど、「自分たちのことをもっと知ってもらおう」という情けないエピソードとかも、結構話したつもりです。

坂井:ラジオは体力いるよね。だから話してて、話したいことがわからなくなっちゃうというか、「これ話せばよかったな」というのは正直あります。

金ちゃん:特に、4時過ぎたあたりからがしゃべるのが大変なんですよ。

坂井:でも、カズレーザーにダメ出しされたからさ(笑)。ちゃんとradikoで聴いたのか、彼は(笑)?

金ちゃん:たぶんYouTubeで聴いたと思うんですけど(笑)。

坂井:コラ! コラコラ(笑)。

金ちゃん:前回の放送について、ダメ出しというか「最後の30分どうしましたか。もっと攻めてくださいよ」って言われたので、今回は最後の30分もしっかりしゃべりました。

坂井:1回目は本当に金ちゃんと楽しい感じでやったんですけど、2回目は格闘技みたいな感じで、ぶつかり合いも大切にしたよね。相方を驚かせたいというのもありますしね。

金ちゃん:俺も何回か無茶ぶりをしたんですけど、うちの相方はすごいもんでしっかり笑いとってましたね。

坂井:まあ、この人の安心感があるからですよ。やっぱり俺はコイツがヘッドフォンつけたときの…。吉本興業の王様であるダウンタウンさんをいじるのは嫌だと思ったけど、もう昔の浜ちゃんにしか見えなくて(笑)。これは伝えたいです。
アクリル板越しだったんで、「あ、浜ちゃん捕まったんだ」みたいに思って。絶対普段だったら言えないけど、深夜のテンションってありますね。今日はプロレスだと思ったわ。いきなりオカダ(カズチカ)君の悪口言うし。

金ちゃん:あれだけはLINE送っとこ。マジでヤバいから(笑)。でも正直、気負うことなくできたなというのはありました。深夜で誰も聴いてないと思ったら、1回目の放送の後、「めっちゃ良かったよ、次も楽しみにしてるよ」ってすげえ芸人に言われたんですよ。結構緊張しいなので、「めっちゃ反響ある、どうしよう」ってなって。でも、エピソード自体は結構しゃべれたよね。

■「密室でやってるラジオがムーブメントになれば」

坂井:いや、だいぶ強かったよ。俺は、(居酒屋をやっている金ちゃんの)親父の話までするとは思わなかった。『オールナイトニッポン』を見た人がさらに店に来るだろうね。

金ちゃん:すごいんすよ、ほんと。昨日も10人近く店に来て、いつも来てる常連さんが入れないぐらいでした。「『オールナイトニッポン』聴きました」っていう人がめちゃくちゃ来てくれるようになって、ありがたいことにPRになってます。

坂井:正直僕らは良い人間ではないんですが、クズなりの美学があって。お金も生きてく上で必要だから、こういうところでアピールして、金ちゃんの親父の居酒屋が注目されるのもいいし、俺らに仕事が来るのも良いし。美学としては、賞レースの結果なんかどうでもよくて、俺らにしかできない芸能生活を送りたいから、最後にケンカを売ったというのはあります。あれは本心で、本当にやりたいです。
こんな密室でやってるラジオがムーブメントになればいいなと。「ラジオ嫌いだって言ってるのに、『オールナイトニッポン0(ZERO)』でここまで命を懸けられるのは俺らしかいないだろう」って、自分たちに酔ってる部分もありましたけどね。

金ちゃん:「これが何かにつながればいいな」というのはありますね。

坂井:あとは「今の若手でいないでしょ」っていうね。我々は全部逆張りをいってますから。

金ちゃん:「人を傷つけない笑い」ってありますが、逆張りで「毒舌で人を傷つける笑い」っていうのは僕らしかいないので、そこは崩さずに攻めたいなというのは正直あります。これが『オールナイトニッポン0(ZERO)』だけじゃなくて、いろんなところを巻き込んで、最終的になんかできればいいよね。

坂井:全部巻き込めたら、『オールナイトニッポン0(ZERO)』にも還元できると思いますよ。YouTuberが自由にできる時代で、若手芸人はお行儀よくしてなきゃいけないって、ちょっと縮こまっちゃってる人たちもいっぱいいると思うんです。
でも、昔のとんねるずや極楽とんぼが、賞レース以外で何で上がっていったかというと、ルールが決められてる中でめちゃくちゃにやったわけで。ただ俺らは、あそこまで破天荒な人間ではないですけど。

金ちゃん:意外とビビりだもんな。

坂井:でも、ビビりだけど、言っちゃったらやるしかないじゃないですか。

金ちゃん:だから自分たちで焚きつけている感じだよね。

坂井:賞レースも大事だと思ってますけど、それ以外で、日本国民の記憶に残るには、上に噛みつくしかないんで。尊敬してるとか関係なしに、追い出すしかないもんな。

金ちゃん:だから俺らの目標は、上の世代を全員YouTubeに追い出すことですね(笑)。

坂井:今消えても、「『オールナイトニッポン0(ZERO)』であんなことを言ってた変なヤツがいたな」って記憶に残ればいいっていう感じだよね。そこをもっと大きくしていきたいです。吉本の若手で、「石橋貴明が立ち会い人になって、極楽とんぼとケンカさせてくれ」ってラジオで言えるのは、俺らしかいないと思います。
それは自己プロデュースじゃないですけど、こういう芸人だと思っているんで。で、実現しなくても、また他の人にケンカを吹っかけていくだけです。

金ちゃん:当たり屋ですよ。僕らは当たり屋です(笑)。