ゲーム利用者向けにサービスを開始し、通話、チャット、配信サービスを提供するDiscordは、ブランディング方針を転換して「教育分野や芸術分野を含めた幅広い利用者を想定していく」新しい取り組みを発表した。これにともなってウェブサイトとキャッチフレーズが新しくなり、Discordは「話せる、あなたの居場所(Your place to talk)」と題された。

  • Discord、ゲーム用途を超えた「あなたが話せる場所」へ - ブランディング方針転換

Discordは、ゲーム利用者向けに提供されてきたコラボレーションツール。WindowsやmacOS用クライアントの他、ブラウザでも利用でき、招待された人で集まって通話やチャット、ビデオ配信が楽しめる。月間アクティブユーザーが1億人を超えるまでに成長しており、毎日6.7億のアクティブなサーバーで40億分の会話が行われている。

Discord創業者であるJason Citron氏は、同社のブログ上で既にDiscordがゲーム目的だけではなく、あらゆる場として活用されていると指摘。この1年間に渡ってDiscordがどうなっていってほしいかコミュニティに問い続けたところ、より多くの種類のコミュニティがDiscordを利用しやすく、より開放的で、より信頼できるものにしてほしいという意見がとても多かったという。ゲームは数多くの利用者を集め、サービスを大きくしてくれたことで感謝しているとしながらも、利用者は既にゲームプレイに限らず様々な目的にDiscordを利用しており、ブランディングが追いついていなかったとする。

今回の発表でトップページの刷新や新しいキャッチフレーズの追加の他に、安全性維持への取り組みや何百ものバグフィックス、音声とビデオ通信のキャパシティを200%増加させて信頼性を高めたことなども紹介。この他、あまりにゲーマー向け過ぎた一部のスラングなどを取り除き、誰にでもわかりやすい用語に置き換えた。

Jason Citron氏は「すべてのコミュニティが語り合い、関係を築く場となるDiscordの旅の始まりに過ぎない」と述べ、さらなる改善や体験の向上に力を入れていくという。

  • 日本語版の新しいトップページ。ダークテーマ調だったトップページは明るく活気ある印象に

  • これまではゲーム用のコラボレーションツールであることが強く打ち出されてきた