女優の吉谷彩子が、きょう14日に最終回を迎えるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『探偵・由利麟太郎』(21:00~)の見どころなどを語った。
前編である第4話では、オペラ界のスター女優・原さくら(高岡早紀)が何者かに殺され、謎の怪事件が幕を開ける。さくらの夫・原聡一郎(大鶴義丹)、さくらのマネージャー・土屋恭蔵(鈴木一真)、マネージャー助手の雨宮順平(水沢林太郎)、若手女優の相良千恵子(吉谷)、テノール歌手の小野竜彦(佐野岳)ら関係者が一堂に会したオペラ会場で、コントラバスケースの中からバラに覆われたさくらの遺体が発見される。
オペラ会場に来ていた由利麟太郎(吉川晃司)もさくらの死を確認するが、その後、死んだはずのさくらの亡霊を見たと、聡一郎や楽団員たちが奇妙なことを言い出す。そんななか、今度は、宿泊先のホテルで、雨宮順平が転落死する事件がおきて…というストーリーだった。
登場するすべての楽団関係者が、さくらにほれ込んでいるという共通点があり、愛憎渦巻く複雑な人間関係が事件のカギを握る。さくらを「先生」と慕い、さくらが死してもなお敬愛し続ける若手女優で、さくらの弟子でもあった千恵子を演じる吉谷。最終回では、由利とともに事件を推理するなど、物語を動かす役割を担う。
――脚本を読まれた時の印象を教えてください。
こういう現代劇だけどちょっと時代物っぽい雰囲気の推理作品の役は、今まで演じたことがなかったので、しかも、物語を動かす立場なので、そこに対しての難しさが最初にきましたね。
――若手女優で歌手、相良千恵子という役を演じるにあたって。
謎のど真ん中にいる役でもあるので、強い印象を残せるように、目力の強さはもちろん、言葉運びなども意識して演じました。
――苦労した部分はありますか?
率直なことをいえば、めちゃくちゃ難しくて(笑)。言葉もそうですけど、長いセリフを淡々と力強くしゃべる役は、今まで経験したことがなかったので…。今回、自分のセリフはかなり読み込みました。“女優役”をするのも、初めてでした。推理していく役も初めてです。
――横溝正史ミステリー『探偵・由利麟太郎』作品についての感想は?
現代でありつつ、昭和の雰囲気を醸し出す作品って、今のドラマではあまりないと思うので、そこは、この作品のおもしろいところじゃないかなと思います。
――吉川晃司さんの印象や、撮影現場での様子をお教えください。
イメージではもちろん偉大な方というのがありました。実際お会いしてみると、その“偉大さ”はそのまんまで、一番びっくりしたのは、本当にお優しい方でした。“あの吉川晃司”が、こんなに優しいんだ!って(笑)。私がちょっと『すみません。失礼しました。セリフ間違えました…』という場面があって、その時吉川さんが『僕が動けてなかったから。すみません。僕でーす』って、かばってくださったり。現場の役者さんやスタッフさんに愛される人だなあという印象はありますね。
――志尊淳さんの印象はいかがですか?
志尊さんが、一番年齢が近い役者さんではあって。今回初めて共演させていただいたんですけど、とっても話しやすかったです。私もあまり人見知りしないんですけど、彼もあまり人見知りはしない方みたいでありがたかったですね。話す内容としては、この現場を、今の動きをどうしていったらいいんだろうという話をたくさんしました。すごくお芝居に熱心な方だなという印象があります。
――京都での撮影・生活はいかがでしたか? 楽しみにしていたことなどがあれば…
初めて嵐電(=京福電気鉄道嵐山本線・北野線)に1人で乗りました。いつどこでお金を払うんだろうって迷いました(笑)。ゆったりとした空気感があって、とても楽しめました。京都の方もすごく優しいですし、とっても魅力的な街だなと思いました。
――.最終話の見どころをお願いします。
見どころは…次々に人がいなくなっていくところですかね(笑)。私自身も、台本を読み終わるまで本当に犯人がわからなかったので、視聴者の方も、きっと最後まで犯人が誰かわからないと思います。一緒に推理していくような感覚で見ていただけると、より楽しんでもらえるんじゃないかなと。あとは、私が演じる千恵子がどんどん、“探偵気質”になっていきます。がんばったので、ぜひ見ていただければと思います。