米食品医薬品局(U.S. Food & Drug Administration/FDA)は7月7日、フィリップ モリス インターナショナル(PMI)社製の電気加熱式たばこ製品「IQOS」の「リスク低減たばこ製品(MRTP:Modified Risk Tobacco Products)申請」について、「曝露低減たばこ製品」として販売することを許可した。
同局は「IQOS」について「曝露低減」のコミュニケーションを付して販売することは、公衆衛生を促進するために妥当であると判断した。
今回の決定は、「IQOS」は紙巻たばことは根本的に異なるたばこ製品であり、喫煙を続ける成人喫煙者にとってより良い選択肢であることを示している。「IQOS」はFDAのMRTP申請を通じて、曝露低減たばこ製品として販売が許可された、最初で唯一の電気加熱式たばこ製品となる。
FDAは、以下のコミュニケーションを付した形で「IQOS」を販売することを許可した。
・「IQOS」は、たばこ葉を燃やさず加熱する
・これにより、発生する有害および有害性成分の量が大幅に低減する
・科学的研究の結果、従来の紙巻たばこから「IQOS」に完全に切替えることで、成人喫煙者の体内での有害および有害性成分への曝露が低減する
FDAは、成人喫煙者と現在たばこ製品を使用していない人たちを含め、社会全体の健康にとって「IQOS」が有益であると考えられることが、これまでの科学的検証データによって示されていると結論付けた。FDAの決定はさらに、「IQOS」は紙巻たばこの喫煙を続けるよりもより良い選択肢であるという、第三者による独立した国際的・科学的コンセンサスに基づいており、米国における「IQOS」販売の許可に関する2019年4月のFDAの決定も踏まえている。
今回の決定は、政府や公衆衛生当局が公衆衛生を保護および促進していくために、煙の出ない代替製品と紙巻たばこを区別し、どう規制するかについて、重要な例を示すものとなる。
なお今回の決定は、MRTP申請に際して、2016年12月にPMIよりFDAに提出した広範な科学的検証データの審査も踏まえたものとなっている。