俳優の綾野剛と俳優で音楽家の星野源がW主演を務めるTBS系金曜ドラマ『MIU404』(毎週金曜22:00~)。初動捜査のプロフェッショナルである警視庁の機動捜査隊(通称:機捜)の物語で、綾野と星野が演じる破天荒な“機捜バディ”が話題を呼んでいる。本作はなぜ機捜を舞台にしたのか、その狙いを新井順子プロデューサーに聞いた。
本作は、『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』などで知られる脚本家・野木亜紀子氏のオリジナル脚本による一話完結ドラマで、機捜が24時間というタイムリミットの中で事件解決を目指す物語。機動力と運動神経はピカイチだが機捜経験がなく、刑事の常識にも欠ける伊吹藍役を綾野、常に先回り思考で道理を見極める志摩一未役を星野が演じ、『コウノドリ』以来2年半ぶりの共演となる2人が破天荒な“機捜バディ”として奮闘する。
■ドラマの舞台としての機捜の魅力「いろんな事件に携われる」
機動捜査隊のドラマを制作した理由を尋ねると、新井プロデューサーは「私が刑事ドラマ好きで、警察が好きなんです。警官を見ると萌えるんですよね(笑)。『警察24時』などのドキュメンタリーもよく見ています」と告白。『アンナチュラル』でタッグを組んだ野木氏とまた組みたいと思ったときに「刑事ドラマ」がまず頭に浮かんだそうで、「機動捜査隊という一風変わった作品なら新しさもあって良いのではないかと思い、元警察官の方や機捜の方に話を聞いて企画を考えました」と明かした。
そして、ドラマの舞台としての機動捜査隊の魅力について「分刻みで違う事件に出会う。車で“密行”というパトロールをしている中で、いつ何が起こるかわからない。殺人に出会うかもしれないし、窃盗や詐欺の可能性もある。捜査一課に決めてしまうと殺人事件しか追えませんが、機捜はいろんな事件に携わることができます」と説明。「そして、車に乗ってパトロールしている姿はあまりテレビで見たことがないのではないかと思い、視覚的にも目新しい、これまで見たことない作風になるかもしれないと思い、機動捜査隊を舞台にしました」と語った。
制作にあたり、徹底したリサーチを敢行。「警察関係者の方にとにかく会いに行って、どんな思いでやっているのか、どんな仕事をしているのか、話を聞きました。また、『警察24時』など、各局でやっている警察のドキュメンタリーを見ました」と振り返り、「あとは事件を何にするか。警察官の動きは事件によって動きが違うので、毎話どんな事件を扱うか決めるために、ネタ集めをしました」と加えた。
■「うどんをよく食べる」リサーチを生かした食事シーン秘話
リサーチが生かされているシーンで注目してほしい場面を尋ねると、新井プロデューサーは「機捜うどん」を挙げ、「機捜のみなさんは、ざるうどんをよく食べるらしいんです。『出動命令が出て放っておいても、帰ってきて水でシャシャッてやれば食べられるから、うどんはよく食べるんだよね』って話している人がいて、その方はハマりすぎて、うどんを打っていたって。さすがにドラマではそこまではやっていませんが、陣馬(橋本じゅん)はうどんを作るのが好きという設定に。毎話いろんなうどんを作り、4機捜のメンバーが食べるシーンが登場します」と明かした。
1話では、陣馬(橋本)、伊吹(綾野)、志摩(星野)、九重(岡田健史)がざるうどんを食べ、伊吹が「うめえ!!」と絶賛するシーンが登場。新井プロデューサーは「リハーサルから食べていて、3時間くらいうどんを食べっぱなしだったので、みんな『もう食べられない』、『おなかいっぱいでつらい』って。でも、お腹がすいているという設定だったので、監督から『勢いよく食べてください』と言われ、『限界だー!』って言いながら食べていました(笑)」と裏話を明かしてくれた。
今後もさまざまなうどんが登場予定。「生麺をゆがいたり、乾麺をゆがいたり、時には焼くこともありますし、いろんなうどんを陣馬が作って4機捜のメンバーが食べます」とのことなので、陣馬が作る「機捜うどん」、そして、それを食べる4機捜のメンバーにも注目だ。
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