日本気象協会、高精度気象レーダーで最短1分ごとに雨雲を予測するアプリ

日本気象協会は7月7日、雨雲の発生を高精度で観測できる、世界初の気象レーダー（MP-PAWR）のデータを活用したスマートフォンアプリ「tenki.jp Tokyo雨雲レーダー」を公開した。

「tenki.jp Tokyo 雨雲レーダー」ロゴ

MP-PAWR（エムピーパー）は、内閣府のSIP（戦略的イノベーション創造プログラム）にて開発された世界初の気象レーダー。30秒～1分で雨雲の高速3次元観測が可能なフェーズドアレイ気象レーダー（PAWR）と、雨量を高精度で計測できるマルチパラメータ（MP）レーダーの両機能をあわせ持ち、上空の強い降水域をいち早く正確に観測することで、数分後に地上に到達する強い雨を事前に察知できるという。

「tenki.jp Tokyo雨雲レーダー」では、MP-PAWRで観測した高精度データと、日本気象協会の天気予報専門メディア「tenki.jp」のノウハウを生かし、急速に発達する雨雲の予測を最短1分ごとの更新で表示できる。日本気象協会によれば、MP-PAWRの観測情報を活用して予測情報を提供するアプリは、同アプリが初めてとのことだ。

なお、レーダーはNICTが所有し埼玉大学で試験運用している。観測・予測範囲はレーダーの設置位置から半径60km、上空15kmまでで、アプリの雨雲観測範囲も東京都心、横浜、千葉、埼玉などが中心となる。また、レーダのメンテナンスなどで予告なく休止、終了となる可能性もあるとする。