コレクションフィギュアのオンラインイベント「TAMASHII Features 2020」が、7月4日10:00~5日23:59の期間、魂ウェブ内の特設サイトで開催されている。

  • 今回の「DX超合金魂 ボルテスV」は当時の「ボルトインボックス」にオマージュをささげたボックスデザインとなっている

「TAMASHII Features」は、実際の会場に新商品を含む約200点を展示し、新商品のお披露目や会場類似体験などさまざまなコンテンツでフィギュアエンターテインメントを提供するオンラインイベント。新商品発表をライブ配信で見られたり、イベント会場の中をオンライン上で360度体験できたりなど、オンラインならではの内容を楽しめる。

ここでは、2020年7月3日から予約開始、12月に発売が予定されている「DX超合金魂 VOLT IN BOX 超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)」の迫力のビジュアルと、商品内容をご紹介していこう。

『超電磁マシーン ボルテスV』は、前作『超電磁ロボ コンバトラーV』(1976年)の「5台のマシンが合体して巨大ロボットになる」というコンセプトを受け継いで、さらに強化発展させた作品である。「コン・バトラーV」の時点ですでに、変型&合体を玩具で完全再現可能というのが大きなアピールポイントとなっていたが、「ポピニカ」として発売された5台のバトルマシン(バトルジェット、バトルクラッシャー、バトルタンク、バトルマリン、バトルクラフト)は、コン・バトラーVに合体させる際に使用しない「余剰パーツ」が出てくるといった問題点があった。また、「超電磁」というイメージを重視して各マシンの合体ジョイントに「磁石」を用いたことにより、合体させたとき接合部が外れやすいという難点も見られた(そのため、合体時には補強用のゴムバンドを必要とした)。

『ボルテスV』はこのような問題点をクリアするべく、各ボルトマシン(ボルトクルーザー、ボルトボンバー、ボルトパンザー、ボルトフリゲート、ボルトランダー)のデザイン段階から「変型・合体」が意識され、マシン同士が合体する際にパーツを無理なく収めるよう、工夫が凝らされている。胴体を構成するボルトパンザーのコクピット部分が90度回転し、そのスペースに足部を構成するボルトフリゲートのコクピットが入りこむあたりは、いいようのないシステム的な快感があった。合体ジョイントについても磁石ではなく、ストッパーを用いて簡単には外れないようにする方式を採用。各部分に「黄色い解除ボタン」が備えられた。まさに「ボルテスV」(ポピニカ ボルトマシン)こそ、合体ロボット玩具商品のひとつの到達点、完成形といえるだろう。

「VOLT IN BOX(ボルトインボックス)」とは、『超電磁マシーン ボルテスV』が放送されていた1977年、5台の「ポピニカ」ボルトマシンをセット販売した大型商品のこと。前年の『超電磁ロボ コン・バトラーV』の「コンバインボックス」が好評だったのを受け、ポピニカ単体発売と同時に、ボックスセットとしても展開されたわけだ。

『コン・バトラーV』の「コンバインボックス」、『ボルテスV』の「ボルトインボックス」が大ヒットを飛ばしたことで、以後のポピー商品では「合体メカ・ロボの"ボックス"化」がぞくぞくと打ち出されることになった。1979年の『未来ロボ ダルタニアス』では「未来合体」と銘打ち、アトラウス、ベラリオス、ガンバーの3機が大型ボックスセットで発売されている。70年代後半になると、ポピーの「合体ロボット」商品は国内だけでなく、海外のファンからも高い評判をとるようになり、パッケージには「世界の超合金」の文字が輝くようになった。

往年の「超合金」にリスペクトを捧げ、さらにアニメ・特撮作品の「劇中」のイメージに近づけた大人向け商品として、「超合金魂」ブランドが1997年に立ち上がった。われらの『ボルテスV』も2006年に「GX-31 ボルテスV」として同シリーズに加わり、以後も「GX-31V ボルテスV RESPECT FOR VOLT IN BOX」(2008年)、「GX-31V (40th Anniv.) ボルテスV(超合金40周年記念Ver.)」(2015年)、「GX-79 ボルテスV F.A.」(2018年)とバージョンアップを重ねながら展開し、スーパーロボットファンおよび「超合金魂」ファンの心を熱くさせた。

そして、『ボルテスV』の"大人向け"商品としては究極といえるのが、今回発表された「DX超合金魂 VOLT IN BOX 超電磁マシーン ボルテスV」である。「超合金魂」で完成を見た各ボルトマシンの合体・変型ギミックはそのままに、マシンそれぞれが往年の「ポピニカ」を思わせるボリューム感となった。

合体完了したボルテスVの全高は、約360mm。まさに圧倒的な存在感といえる。そして、ボルテスV本体には合体効果音や剛健一のセリフ、要塞基地「ビッグファルコン」をイメージした台座には主題歌やBGMが収録され、目の前で繰り広げられるボルテスVの活躍ポーズに臨場感を与えてくれるという。気になる価格は、正義の値段「59,000円(税抜)」。究極のクオリティでよみがえった"合体ロボットの最高峰"を手に入れるチャンスが、ついにやってきたのだ。

以下は、「DX超合金魂 ボルテスV」の全容。巨大な「V」の字に燃え上がる超電磁エネルギーのエフェクトパーツが、ボルテスVのファイティングポーズを大いに盛り上げている。

出撃準備中のボルトマシン。アニメのスタイルを忠実に再現しつつ、ポピニカシリーズ(1977年)のイメージをも受け継いでいる。

超電磁コマ、天空剣をはじめとする各種武器、強化パーツとなる「鷹メカ」、そして初の立体商品化となった敵・ボアザン軍円盤も付属する。

会場の入り口前には、ディスプレイ用の巨大なボルテスVが雄々しく立っている。

ここからは、1977年の「ポピニカ」ボルトマシン(著者私物)をご紹介

「ポピニカ」ボルトクルーザー。キャノピー開閉ギミック、そして後部の変型に連動してボルテスVの"顔"が現れるギミックにシビれる。

「ポピニカ」ボルトボンバー、ボルトパンザー、ボルトフリゲート、ボルトランダー。

1977年当時のポピー広告。ポピニカ単品売りの「ボルトマシン」を5台そろえ、応募券を5枚集めて応募すると、特製「超合金ボールペン」と「ポピニカ手帳」がもらえた。

超合金ボールペン(著者私物)。先端に付属しているパンチは「超合金コン・バトラーV(スタンダード)」と同一のもの。

ポピニカ手帳「ものしりテレビ局」(著者私物)。徳間書店「テレビランド」編集部の企画・製作で、『惑星ロボ ダンガードA』『大鉄人17』『ジェッターマルス』『ジャッカー電撃隊』『ロボット110番』『超電磁マシーン ボルテスV』の番組情報ほか、幅広いジャンルのものしり知識がつめこまれた密度の濃い手帳。

超合金魂GX‐31V(40th Anniv.)ボルテスV(著者私物)。「超合金」誕生40周年を記念し、2015年に特別カラーで発売された商品。

『TAMASHII Features 2020』の「超合金魂」ブースでは、『鉄人28号』(鉄人28号とブラックオックス)、『スパイダーマン(東映TVシリーズ)』のレオパルドン(マーベラー召還セット)、『未来ロボ ダルタニアス』をはじめとする各種商品が並んでいた。