映画『MOTHER マザー』(7月3日公開)の公開記念リモート舞台挨拶イベントが4日に都内で行われ、長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、郡司翔、浅田芭路、大森立嗣監督が登場した。
同作は『新聞記者』『宮本から君へ』など話題作を送り出す映画会社・スターサンズの河村光庸プロデューサーが、実際に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得て、『日日是好日』の大森立嗣監督とタッグを組み、新たな物語として映画化した。男たちとゆきずりの関係をもち、その場しのぎで生きてきた秋子(長澤)実の息子・周平(奥平大兼)に奇妙な執着を見せる。やがて身内からも絶縁され、次第に社会から孤立していく中で、母と息子の間に生まれた“絆”が、成長した周平をひとつの殺害事件へ向かわせる。
オープンしたばかりのTOHOシネマズ 池袋の客席を中継でつなぎ、リモート形式の舞台挨拶に。演じた役について聞かれると、阿部は「長澤さんはずっと見てましたけど、こういう役をやる印象はなかったですし、お母さんというイメージもなかったので、びっくりしました。一緒にやれてよかったし、いいですよね」と「いい」を繰り返し、長澤が「いいんですよ、本当に思ってることだけで」とつっこむ。阿部は「本当に思ってる時ほど口ごもるものですよ」と弁解していた。
長澤の息子役を演じた奥平は、ビンタされるシーンについて「されるのを知らなかった。すごい思いっきり叩かれたので、びっくりしました」と振り返る。長澤が「テストの時は、腫れちゃうから叩かなかったんですよね」と解説すると、奥平は「想像もしてなくて、叩かれたので、それで泣いちゃいました」と明かす。また阿部については「もともと阿部さんがすごいいいお父さん、優しい役をやられる方というイメージがあったので、自分が直に演技を受けると、ギャップがあって、びっくりしました」と新たな一面に驚いていた。
イベントには子役の郡司翔、浅田芭路も登場し、長澤と阿部に花を渡す。長澤は「本当に、子供たちには救われていましたし、演じた役柄が母親ということで、教わることもあるんだなと実感しながら演じていました」と感謝していた。