EXILE THE SECONDが3日、有料配信ライブ「LIVE×ONLINE」(ABEMA)でライブパフォーマンスを行った。

  • EXILE THE SECONDが「LIVE×ONLINE」でパフォーマンス

LDHが新たなライブエンタテインメントとして仕掛ける「LIVE×ONLINE」を7日間連続で展開。2日目となる本公演には、大人の色気と新境地を迎えたEXILE THE SECONDが登場した。

オープニングでは、ブロードウェイミュージカル風の電飾で彩られたステージにゴールドのタキシードを着たメンバーが1人ずつ登場。6人それぞれのパーソナリティやバックグラウンドが英語ナレーションで紹介され、キャッチコピーで呼び込まれていく。

ボーカルのSHOKICHIは、力強いドラムソロを披露。その音楽センスから「Mr.ミュージックマン」のキャッチコピーが付けられた。アジアの開拓者として紹介された「Mr.架け橋」ことリーダーでパフォーマーの橘ケンチは、ステージ中央でスポットライトを浴び、セクシーなソロダンスを踊った。

そこにパフォーマーのTETSUYAがハイタッチを交わしてケンチとスイッチ。コーヒーショップ「AMAZING COFFEE」のプロデューサーとしての一面から、「Mr.おもてなし」と紹介されると、ダイナミックなタップダンスを踊り、フィニッシュは「お・も・て・な・し」ポーズで決めた。ギターを抱えて登場したボーカルのNESMITHは、ブラック&ジャパニーズカルチャーを併せ持つバックグラウンドが紹介され、多彩な才能と好奇心から付いたキャッチコピーは「Mr.オタク」。SHOKICHIのドラム、TETSUYAのタップダンスをバックに背負ったNESMITHのギタープレイは、計算され尽くしたカメラワークを含めて圧倒的なパフォーマンスだった。

女性ダンサーたちを従えてサングラス姿で登場したのはパフォーマーの黒木啓司。まっすぐな熱さが生粋の九州男児だということで「Mr.バイタリティー」と呼び込まれてステージへ。また、この日女性ダンサーらは衣装に合わせたマスクを着用し、感染対策とパフォーマンスを両立させていた。最後に満を持して登場したのはパフォーマーのAKIRA。軽快なステップでランウェイを進みステージ上でメンバーとハイタッチを交わすと雄叫びをあげた。モデル・俳優として世界でも評価を受ける彼には「Mr. EXILE」のキャッチコピーが付いた。

今回のライブは音楽ライブがより表現豊かに演出される「シアターライブ」という試みがなされ、映像とパフォーマンスが融合し一つの物語を紡ぐオンラインライブならではの演出が用意された。制作には、LDH所属アーティストのMVを多数手がけ、ドラマ&映画『HIGH&LOW』シリーズの総監督を務めた映像ディレクターで映画監督の久保茂昭も加わっている。

1曲目は今年1月にリリースされた「瞬間エターナル」をライブアレンジで歌い上げた。息つく間もなく、続けて夏のムード全開のナンバー「YEAH!! YEAH!! YEAH!!」を披露。カメラ越しに視聴者を煽るパフォーマンスや、メンバーたちの間を3台のドローンが高速移動するなど躍動感あふれる映像はオンラインライブならでは。

「SUPER FLY」では女性ダンサーをペアダンスでリードし、大人の余裕を見せ付ける。そのままTETSUYA、ケンチ、AKIRA、啓司のダンスソロへ突入し、それぞれのキャラクターを活かしたセクシーなパフォーマンスで魅了した。

4曲目の「ASOBO! feat. Far East Movement」は、映画『HiGH&LOW THE MOVIE』の悪行の限りを尽くすスカウトチーム・DOUBTのテーマ曲だが、現在、ABEMAで放送中の「毎日シブザイル」と連動して「WHOA」の掛け声とともに『シブザイル』ポーズを披露。グラフィックでの演出も加わり全く新しいアレンジに。SHOKICHIのハーモニカで締めるというサプライズもあった。

5曲目「Top Down」では雰囲気が一変。十字架を模したマイクスタンドで歌うSHOKICHI、ドラキュラ風の衣装をまとい王座に縛り付けられたケンチのパフォーマンスなど、ゴシックな世界観の映像とライブがシームレスに融合。コメント欄からも称賛の声が上がった。

AKIRAの自叙伝『THE FOOL 愚者の魂』から生まれたロックナンバー「THE FOOLS」では、赤いジャケットを羽織ったAKIRAと黒シャツのNESMITHが背中合わせでギター競演。感極まったAKIRAはSHOKICHIにも詰め寄り、エナジーあふれる掛け合いをする場面も。その後もSHOKICHIが幻想的な演出でグランドピアノを弾きしっとり歌い上げる今回、初パフォーマンスとなった「花鳥風月」や、ステージ上にベッドが置かれその前でTETSUYAと女性ダンサーがストーリー性のあるダンスを披露した「Celebration」(2020年2月に配信リリース)、そして作詞を手がけた啓司が女性ダンサーとベッドで映画のようなシーンを披露した「Story」など、SECONDの魅力である大人の色気が存分にあふれる演出が施された。

映像が転換すると、デニムファッションに着替えたメンバーたちが登場。焚き火を囲んでカウチでくつろぎながら、アコースティックな演奏で2018年のアルバム『Highway Star』の収録曲「Young Forever」を歌った。

SHOKICHIが「みなさんと一緒に、一つになりましょう」と呼びかけると、続く「On My Way 」では視聴者も一緒に歌えるようにと歌詞の字幕が表示された。 小瓶のビールで乾杯したあと「On My Way」のメロディだけがステージに響くと、モノクロ映像に切り替わり過去のライブ映像やMVなどとオーバーラップ。すると白いタキシードスーツと黒いハットで揃えたメンバーがステージに再登場し、「Choo Choo TRAIN 」のイントロに突入。おなじみの振付を封印し、BPMも抑えジャズアレンジした大人っぽい「Choo Choo TRAIN」を魅せた。

ここでおよそ1時間にわたるライブを小休止しアフタートークに。当選した16人にZoomで直接感想を聞いたり、視聴者からのコメントに答えるなどのコミュニケーションが行われた。SHOKICHIはファンへのメッセージで噛んでしまい「久しぶりのライブだから」と場を和ませる。NESMITHはTwitterのハッシュタグ「#セカンド兄さんは地球を救う」に反応。「演出がすごい」という感想に満足顔達成感を感じていたAKIRA。TETSUYAは「ライブしながらコメントを聞けるのはオンラインならでは」と感心した様子を見せた。啓司は「すぐに反応が返ってきて楽しい」とライブ中も裏でコメントをチェックしていたという。ケンチはZoom中にレモンサワースクワッドを積み上げているファンに感謝を述べた。

このままトークで締めるかと思われたが、メンバーたちは「僕らはトークよりパフォーマンスですよ」と笑い、そのままステージへ戻ると、アンコール3曲をパフォーマンス。アップテンポのナンバー「Route 66」、タオルを振り回す振りで人気の高い「Going Crazy」、2016年のリリース以来ライブの定番曲となっている「RAY」を披露した。

「距離を超えて、時空さえ超えて、皆さんにラブとエネルギーを届けられるのが音楽の力だと思っている。音楽の力を信じて、日本を元気にできるように一生懸命頑張っていきたいと思います」というSHOKICHIのメッセージでライブは締めくくられた。合計16曲、約1時間50分の配信ライブ中に寄せられたコメント総数は4万件を超えた。今後、EXILE THE SECONDは感染対策を意識した「ソーシャルディスタンスライブ」などの企画も考えているという。