日立グローバルライフソリューションズは7月2日、大容量冷蔵庫の新モデル「KXタイプ(R-KX57N)」を発表した。発売日は7月30日で価格はオープン、推定市場価格は430,000円前後(税別)。カラーはクリスタルミラーとファインシャンパンの2色。
KXタイプの特徴は、特定の引き出しの用途を自由に選べる「ぴったりセレクト」機能を搭載していること。また、ぴったりセレクト搭載機としては初めて、野菜の乾燥を抑える野菜モードも搭載した。
ぴったりセレクトは、設定にあわせて冷却器や冷気風路のフラップ、ファンの制御を切り替えることで、冷蔵庫下部にある2つの引き出しを「野菜庫」か「冷凍庫」に設定できる機能。「まんなか野菜」「まんなか冷凍」「どっちも冷凍」など、引き出しを使いやすいように切り替えられる。
新製品では風路構造を再設計し、直接冷却と間接冷却の切り替えも実現。野菜モードは食品に直接冷気をあてないように冷やすことができ、野菜の乾燥を抑えながら冷却することで保存性能がアップした。
従来モデルに引き続き、まるごとチルド機能も搭載。冷蔵室全体の温度を一般的な冷蔵室よりも低い約2℃に設定し、さらに冷蔵室専用の冷却器で除湿量を抑えた冷気を送ることによって、冷蔵室の湿度低下を抑制する。まるごとチルド室内の湿度は約80%となり、一時保存のサラダなどもラップなしで乾燥・変色しにくいという。また、冷蔵室のどの棚に食品をおいてもチルド温度帯での保存が可能なので、一般的な冷蔵室よりも、作り置きした料理の雑菌繁殖を抑えたり、鮮度を長持ちさせたりといった効果が見込める。
肉や魚の保存に適した「特鮮氷温ルーム」も搭載。冷蔵室よりは低温、冷凍室よりは高温の-1℃という、食材が凍らないギリギリの温度で保存する。食材の凍結による風味や食感の劣化から守るほか、刺身などの生食用の魚であれば3日、加熱調理用の肉・魚なら7日間、鮮度を保つ。特鮮氷温ルームは、食材に直接冷気をあてない間接冷却なので、ハムや刺身をラップなしで保存しても乾燥しにくいという特徴もある。
冷凍専用室は上下二段構造だ。1段目に熱伝導性に優れたアルミトレイを置くことで、食材の熱をすばやく奪って冷凍する「デリシャス冷凍」に対応。例えば、ここに温かいご飯を入れると、温度センサーが食品温度をセンシングして自動的に運転を切り替えて冷凍する。食品の水分が凍る「-1~5℃」の最大氷結晶生成温度帯を短い時間で通過させることで、食材内部の氷結晶の成長を抑制。食品細胞の破壊を抑えて、解凍時のドリップ流出を減らす。
新機能として、食材をすばやく冷却する「クイック冷却」を冷蔵庫にも採用。冷蔵庫内にある「冷却モード」ボタンを設定すると、冷蔵室専用ファンが高速回転し、冷蔵室内を循環する冷気風量を一定時間増やす。作ったお弁当を早く冷やしたいときや、料理のあら熱とり、冷やし忘れの飲み物を冷やしたいといった場合に力を発揮する。
KXタイプは6ドア式のフレンチタイプで、定格内容積は合計567L。冷蔵室は308L、冷蔵庫内の特選氷温ルームは18L、製氷室/冷凍室は23L/32L、ぴったりセレクト室は上段104L、下段100L。本体サイズは幅685×奥行738×高さ1833mm。