見過ごされがちですが、連絡先アプリには「ニックネーム」を登録できます。メールアドレスを名前に置き換えるとき、連絡先に登録した姓名の代わりにニックネームを使うのです。姓名が「山田太郎」でニックネームが「畳屋」であれば、「山田太郎」とすべきところを代わりに「畳屋」と表示してくれる機能、といえば伝わりやすいでしょうか。
このニックネーム、当たり前に連絡先を新規作成しようとしても登録できません。新規連絡先画面をいちばん下までスクロールすると現れる「フィールドを追加」をタップし、「ニックネーム」フィールドを追加しないことには、文字列を入力するためのフィールドすら表示されないのです。
ニックネームを登録するメリットは、実名よりニックネームのほうがピンとくるほど親しい人物とのやり取りをスムーズにすることにあります。同姓同名の知人が存在する場合、混乱を避ける目的でも利用できます。実名より親しみやすさを感じる、という見方もあるでしょう。
同じ方法で自分自身にもニックネームを登録できますが、音声アシスタント「Siri」に命令するほうがかんたんです。Siriを呼び出し「自分を◯◯と呼んで」と伝えればOK、連絡先アプリで「ニックネーム」フィールドを追加するような手間はかかりません。
しかし、自分にニックネームを登録するのは避けたほうがいいかもしれません。以降Siriに呼びかけられるとき、ニックネームが使われるようになるというだけでなく、メールの宛先部分にもニックネームが表示されるようになり、少々間が抜けた印象になるからです。なお、自分のニックネームはSiriに「私は誰」と話しかければ確認できますよ。